ケニー・ロギンスを知らなくとも、「フットルース」を聴いて踊った人は多いはず!?
2016年10月17日 更新

ケニー・ロギンスを知らなくとも、「フットルース」を聴いて踊った人は多いはず!?

もしかするとケニー・ロギンスと聞いても分からない人というのは多いような気がします。ロギンス&メッシーナとなると尚更ではないでしょうか。アメリカではトータル2000万枚ものセールスを記録しているのですが。そのロギンス&メッシーナのケニー・ロギンスは日本では知名度こそイマイチかもしれませんが、映画「フットルース」のテーマ曲といえば当時踊り狂った人は星の数ほどいたはずです。しかし、ケニー・ロギンスは「フットルース」だけの人ではありません。80年代の美しく先制された曲の数々を収めたオリジナル・アルバムをご紹介します。

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High Adventure

1982年発売の「ハイ・アドヴェンチャー」はファンの間では人気の高いアルバムで、当時一世を風靡していたAORの作品として認知されています。
プロデュースをデヴィッド・フォスターが行い、TOTOのスティーヴ・ルカサー、デヴィッド・ペイチ、マイケル・マクドナルド、デヴィッド・サンボーン、の他、なんとジャーニーのスティーヴ・ペリーとのデュエットまであるという豪華版です。

また、「サンライズ・パーティー(全米17位)」、「ハート・トゥ・ハート(全米15位」、「愛のハートライト(全米24位)」の3枚のシングルがヒットしています。
ハイ・アドヴェンチャー

ハイ・アドヴェンチャー

1982年リリース

【収録曲】
1. サンライズ・パーティー with スティーヴ・ペリー
2. 愛のハートライト
3. アイ・ガッタ・トライ
4. スウェア・ユア・ラヴ
5. 風はセンチメンタル
6. ハート・トゥ・ハート
7. ミッドナイト・ロマンス
8. 幻の夜
9. オンリー・ア・ミラクル
たぶん彼のキャリアの中での最高傑作でしょう。スティーブ・ペリー、ニール・ジェラルドと共演したのりのりの1はさておき、マイケル・マクドナルドとの共作である3(マイケルもソロアルバムで取り上げていた。)、5、9(子供の誕生をテーマにした彼らしい暖かいナンバー)はどれもハイレベル。デビッド・フォスターとの共作6も彼のボーカリストとしての力量を十分に示す出来です。

Kenny Loggins-Heart to Heart

Vox Humana

ケニー・ロギンスにとって大きな転機となったのが1984年の映画「フットルース」の同名主題歌が全米1位を獲得したことでしょう。一躍押しも押されぬ時の人となりました。

Footloose - Kenny Loggins

「フットルース」の勢いそのままに、翌1985年にデヴィッド・フォスター、マイケル・オマーティアン、デヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ルカサー、スティーヴ・ポーカロ、ネイザン・イーストといっった凄腕ミュージシャンを配して制作されたのがアルバム「ヒューマン・ヴォイス」です。

本作からはシングル「ヒューマン・ヴォイス」、「フォーエヴァー」がヒットしています。
ヒューマン・ヴォイス

ヒューマン・ヴォイス

1985年リリース

【収録曲】
1. ヒューマン・ヴォイス
2. ノー・ルッキン・バック
3. レット・ゼア・ビー・ラヴ
4. アイル・ビー・ゼア
5. アイム・ゴナ・ドゥ・イット・ライト
6. フォエヴァー
7. アット・ラスト
8. ローレイン
9. ラヴ・ウィル・フォロー
10. リード・ザ・ウェイ
11. メイク・ザ・ムーヴ
サントラ Footloose で メイン・タイトルを 全米1位に送り込んだ後に発表された ケニーの心地良いオリジナル・アルバム (’85) 多分 ケニーは 大ヒットのあやかりでなく まったく違う作品を作りたかったのだと思う。 ビジネス・サイドの要求 Footloose を 収録する事を拒み その代わりになるような アップ・テンポの曲を入れこむ事で落ち着いたというエピソードが それを語っている。 それがタイトル曲の Vox Humana です。 このように商業的に 儲けようとするなら ヒット曲を入れればいいのに あえてそれを避けて 拘りを貫いたケニーに アーティストとしての熱さを感じる。

Kenny Loggins - Vox Humana

Back to Avalon

前作「ヒューマン・ヴォイス」はAOR好きの間では現在でも支持者の多いアルバムでしたが、何と言っても一般的には「フットルース」の成功が強烈で製作者が放っておくはずもなく、ケニー・ロギンスのもとには次々とサントラの依頼が舞い込むことになります。

中でも「トップガン」の主題歌「デンジャー・ゾーン」が全米2位とこれまた大ヒットを記録しました。1987年位は「オーバー・ザ・トップ」のオリジナル・サウンドトラックに「心の夜明け」を、1988年には「ボールズ・ボールズ2/成金ゴルフマッチ」のオリジナル・サウンドトラックに「ノーバディーズ・フール」を提供しています。

映画関係の仕事が続いた後の1988年に80年代最後のオリジナル・アルバム「バック・トゥ・アヴァロン」が発売されます。
バック・トゥ・アヴァロン

バック・トゥ・アヴァロン

1988年リリース

【収録曲】
1 NOBODY'S FOOL (THEME FROM "CADDY SHACK LI")
2 I'M GONNA MISS YOU
3 TELL HER
4 ONE WOMAN
5 BACK TO AVALON
6 SHE'S DANGEROUS
7 TRUE CONFFSSIONS
8 HOPE FOR THE RUNAWAY
9 ISABELLA'S EYES
10 ブルー・オン・ブルー
11 ミート・ミー・ハーフウェイ
88年発表の7枚目。曲ごとにピーター・ウルフ、リッチー・ジト、リチャード・ペイジ、パトリック・レナルドらのプロデューサーを立て、楽曲も自身の手によるオリジナルにこだわらない姿勢を見せた作品。全11曲中4曲が外部のソングライターの手による楽曲である。バック・メンバーもプロデューサーによって異なるが、6.には共作者としても名を連ねるマイケル・マクドナルド (k) も参加している。ピーター・ウルフのプロデュース曲では彼自身がほとんどの演奏を手掛けているようで、これは打ち込みが中心ということなのだろう。バッキング・ヴォーカルのクレジットにはスターシップのミッキー・トーマスの名前も見える。

Kenny Loggins-I'm Gonna Miss You. (hi-tech aor)

大成功を収めたとはいえ80年代はケニー・ロギンスにとって戦いの歴史そのものだったのではないでしょうか。
成功したいという思いとスターダム・システムに流されまいとする思い。プロデューサーを変え、ヒット曲をあえてオリジナル・アルバムに収録しなかったりと熱い思いがみてとれます。

90年代にもサウンドトラックを手掛けていますが、余裕を持って音楽活動を楽しんでいるようにみえます。
これからも洗礼された音楽を1曲でも多く聴かせてもらいたいものです。
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