J-Kids 未来のJリーガーを応援する少年サッカー雑誌
Jリーグが開幕した90年代前半と同じ頃、ジャンプで「スラムダンク」が大ヒットしていました。
その関係で某出版社のバスケットボールの雑誌がバカ売れしたそうです。
で、その売れた分をJリーグバブルに乗っかろう(?)と出したのがこの雑誌「J-Kids」でした。
後発のサッカー雑誌ということで先行しているサッカー雑誌にはまともに対抗しないで子供をターゲットに日本全国の少年サッカーチームを取材して紹介、さらにマンガを2本載せて…そんな画期的な(?)サッカー雑誌にちょっとしたきっかけで創刊前に知り合う事になり創刊号からボクも連載することになったのでした。
連載の第一歩はまず打ち合わせからです。
僕の担当は編集の人数がいなかったのか編集長直々に担当という事になったのですが本人曰く「マンガには詳しくないので社外の者だけどマンガに詳しい友人を連れてきました」とカメラマンだという友人が同席しました。
「俺は池沢さとしと同じ野球チームに入っていたからマンガには詳しいんだ!」とその人は豪語しました…
「?」…有名作家さんと同じ野球チームに入っていたからマンガに詳しいのだったらボクは高橋陽一さんに次原隆二さん、なかいま強に…数えきれないですがまあそこはあまり相手にはしないで打ち合わせを続けました。
「女の子が大切だ、女の子を出せ!」最初の打ち合わせで自称マンガに詳しいカメラマンが言った注文はそれだけでした。
その関係で某出版社のバスケットボールの雑誌がバカ売れしたそうです。
で、その売れた分をJリーグバブルに乗っかろう(?)と出したのがこの雑誌「J-Kids」でした。
後発のサッカー雑誌ということで先行しているサッカー雑誌にはまともに対抗しないで子供をターゲットに日本全国の少年サッカーチームを取材して紹介、さらにマンガを2本載せて…そんな画期的な(?)サッカー雑誌にちょっとしたきっかけで創刊前に知り合う事になり創刊号からボクも連載することになったのでした。
連載の第一歩はまず打ち合わせからです。
僕の担当は編集の人数がいなかったのか編集長直々に担当という事になったのですが本人曰く「マンガには詳しくないので社外の者だけどマンガに詳しい友人を連れてきました」とカメラマンだという友人が同席しました。
「俺は池沢さとしと同じ野球チームに入っていたからマンガには詳しいんだ!」とその人は豪語しました…
「?」…有名作家さんと同じ野球チームに入っていたからマンガに詳しいのだったらボクは高橋陽一さんに次原隆二さん、なかいま強に…数えきれないですがまあそこはあまり相手にはしないで打ち合わせを続けました。
「女の子が大切だ、女の子を出せ!」最初の打ち合わせで自称マンガに詳しいカメラマンが言った注文はそれだけでした。
ケンジくんクリア!…一生懸命考えたタイトルでした…が!
長くサッカーマンガ「キャプテン翼」のアシスタントをやっていたとはいえサッカーは未経験、学生の頃に授業や遊びでやっていたくらい。サッカー部の友だちが多かったので詳しいつもりでしたけど今のようにネットで情報が入ってくるような時代ではなかったので知識不足といってもおかしくなかったのです。
が、当時のボクなりに一生懸命考えたタイトルが「ケンジ君クリア!」主人公の名前は高津ケンジ、転校生が得意なサッカーを通じて友達を増やしていく、そんなマンガにするつもりであえてシュートとかじゃなくて中盤の底で相手の攻撃から守り抜く!そんなイメージで「クリア!」ってつけて自分では気に入ってました。
ネーム(鉛筆で描いたラフです)が完成し打ち合わせに行くと例のカメラマンは仕事だとかで
来ていなくて編集長と2人で打ち合わせでした。
「女の子を出せって言われたけど設定の紹介をしながらだと今回は難しかったのでそれっぽい女の子をモブにちょっとだけ描いたけどお話には登場させられませんでした」と編集長に言ったらOKをもらいそのままペン入れに入りました。
完成した原稿を渡して数週、いよいよ創刊です!献本を待ちきれず創刊号は発売日に買ってきて
まず自分のマンガのページを広げてみました…
そこにあったのは…
が、当時のボクなりに一生懸命考えたタイトルが「ケンジ君クリア!」主人公の名前は高津ケンジ、転校生が得意なサッカーを通じて友達を増やしていく、そんなマンガにするつもりであえてシュートとかじゃなくて中盤の底で相手の攻撃から守り抜く!そんなイメージで「クリア!」ってつけて自分では気に入ってました。
ネーム(鉛筆で描いたラフです)が完成し打ち合わせに行くと例のカメラマンは仕事だとかで
来ていなくて編集長と2人で打ち合わせでした。
「女の子を出せって言われたけど設定の紹介をしながらだと今回は難しかったのでそれっぽい女の子をモブにちょっとだけ描いたけどお話には登場させられませんでした」と編集長に言ったらOKをもらいそのままペン入れに入りました。
完成した原稿を渡して数週、いよいよ創刊です!献本を待ちきれず創刊号は発売日に買ってきて
まず自分のマンガのページを広げてみました…
そこにあったのは…
タケシ君、クリア!…えっ?
何とタイトルが「タケシ君、クリア!」…えっ?ボクが考えたタイトルは「ケンジ君クリア!」です。
主人公の名前は高津ケンジだから「ケンジ君」なのですが、慌ててチェックしてみたのですが主人公の名前はそのままケンジ君でした。もともと脇役にも「タケシ」という登場人物はいません。
つまり物語の中で全く登場しない「タケシ君」がタイトルになっていたのです。すぐに編集部に電話したのですが要領をえません、ムリを承知でできる事なら次号でタイトルを「ケンジ君」に直して「間違えました」っていうコメントを入れてもらえたら…と言ってみたのですがあっさり却下。
もちろんタイトルロゴの作り直しなんてお金もかかりますしムリだろうと思っていたのでこちらもすぐに折れて第2案の次回から主人公の名前を「高津タケシ」にして何もなかった事にしてシレっと連載を続けるという案を提示、そう言う事になりました。
誰かが間違えたのは間違いないのですが…今思うと間違えた可能性のあるのはたった一人、編集長だけです。ボクよりだいぶ年配の方でしたし頭を下げるのは嫌だったんでしょうね(笑)
ただどうしてそんな間違いをしたのかと考えてみると丁度そのときにある事件が起こっていたのでした。
ビートたけしのバイク事故!
そうなんです、ちょうどそのタイトルロゴを作っている頃にあの大事件が起こっていたのです。つまりタイトルを指定してデザイナーに発注するときにビートたけしの事故のニュースをきいて「ケンジ君クリア!」がいつの間にか「タケシ君クリア!」になってしまったのではないかと(笑)
あくまでもボクの想像ですが…
主人公の名前は高津ケンジだから「ケンジ君」なのですが、慌ててチェックしてみたのですが主人公の名前はそのままケンジ君でした。もともと脇役にも「タケシ」という登場人物はいません。
つまり物語の中で全く登場しない「タケシ君」がタイトルになっていたのです。すぐに編集部に電話したのですが要領をえません、ムリを承知でできる事なら次号でタイトルを「ケンジ君」に直して「間違えました」っていうコメントを入れてもらえたら…と言ってみたのですがあっさり却下。
もちろんタイトルロゴの作り直しなんてお金もかかりますしムリだろうと思っていたのでこちらもすぐに折れて第2案の次回から主人公の名前を「高津タケシ」にして何もなかった事にしてシレっと連載を続けるという案を提示、そう言う事になりました。
誰かが間違えたのは間違いないのですが…今思うと間違えた可能性のあるのはたった一人、編集長だけです。ボクよりだいぶ年配の方でしたし頭を下げるのは嫌だったんでしょうね(笑)
ただどうしてそんな間違いをしたのかと考えてみると丁度そのときにある事件が起こっていたのでした。
ビートたけしのバイク事故!
そうなんです、ちょうどそのタイトルロゴを作っている頃にあの大事件が起こっていたのです。つまりタイトルを指定してデザイナーに発注するときにビートたけしの事故のニュースをきいて「ケンジ君クリア!」がいつの間にか「タケシ君クリア!」になってしまったのではないかと(笑)
あくまでもボクの想像ですが…
大揉めの第2話打ち合わせは…
そして第2話の打ち合わせ、その時も編集長と2人、当初隔月雑誌という事だったので余裕をもって話すことができたのですがマンガ2本の人気ではもう1本の方がよかっのですが(流れ星銀河を描いた高橋よしひろさんでした)小学生のアンケートは僕の方が上だったと言ってもらってちょっと満足していました。
そしてネームを作って2度目の2話の打ち合わせ、今回はカメラマンさんも出席して3人での打ち合わせになったのですがなんだか雰囲気が変です。
話をしていると2話はいいとして次の3話で連載終了…打ち切りのような事を言っているのですが
すでにボクに話していてボクも納得しているていで話しています、それもボクの方を見ずにあまり意味のない会話を続けているのでちょっと腹立ってきました。
滅多にというかこの時くらいしか経験がないのですが本当に頭にきて「まるでボクが打ち切りって聞いているように話をしていますけどやり方がおかしいんじゃないですか?」とボクが言うと「あれ?言ってなかったっけ?」なんてとぼけて言って、例のカメラマンはいきなり「俺は女の子を出せって言ったのに何ででてないんだ!」と逆に怒りだしました。
「1話の打ち合わせでネームを見てもらった時にページの関係でだせないとOKをもらってます」「そこに参加してなかったのに今更そんな事言う資格はないですよ」と言うと黙ってしまったのでその後は編集長を相手に話を進め2話はこれでOK,3話で終わらせるという事に決めて高田馬場の打ち合わせ場所を後にしました。
自分では気に入っていた作品だけに残念でした…と思っていたら数日後編集長から電話がかかってきて「すいません、3号どころか2号で廃刊という事に決まってしまいました」と言われました!
何とビックリ栗3号雑誌というのはきいたことがあったのですがそれにも届かない2号で終わってしまう事になりしかもタイトルが1話と2話で違うマンガになってしまったのでした。
もう一度言いますが1話も2話も結構…というかかなり気に入っていた作品だったので今でも残念です!
「ケンジ君クリア!」面白いんだよ…たぶん読んだことがある人はあまり…というかほとんどいないと思いますが(笑)
そしてネームを作って2度目の2話の打ち合わせ、今回はカメラマンさんも出席して3人での打ち合わせになったのですがなんだか雰囲気が変です。
話をしていると2話はいいとして次の3話で連載終了…打ち切りのような事を言っているのですが
すでにボクに話していてボクも納得しているていで話しています、それもボクの方を見ずにあまり意味のない会話を続けているのでちょっと腹立ってきました。
滅多にというかこの時くらいしか経験がないのですが本当に頭にきて「まるでボクが打ち切りって聞いているように話をしていますけどやり方がおかしいんじゃないですか?」とボクが言うと「あれ?言ってなかったっけ?」なんてとぼけて言って、例のカメラマンはいきなり「俺は女の子を出せって言ったのに何ででてないんだ!」と逆に怒りだしました。
「1話の打ち合わせでネームを見てもらった時にページの関係でだせないとOKをもらってます」「そこに参加してなかったのに今更そんな事言う資格はないですよ」と言うと黙ってしまったのでその後は編集長を相手に話を進め2話はこれでOK,3話で終わらせるという事に決めて高田馬場の打ち合わせ場所を後にしました。
自分では気に入っていた作品だけに残念でした…と思っていたら数日後編集長から電話がかかってきて「すいません、3号どころか2号で廃刊という事に決まってしまいました」と言われました!
何とビックリ栗3号雑誌というのはきいたことがあったのですがそれにも届かない2号で終わってしまう事になりしかもタイトルが1話と2話で違うマンガになってしまったのでした。
もう一度言いますが1話も2話も結構…というかかなり気に入っていた作品だったので今でも残念です!
「ケンジ君クリア!」面白いんだよ…たぶん読んだことがある人はあまり…というかほとんどいないと思いますが(笑)
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時空探偵マツ・de・DX
『隔週水曜日10時公開』ベテラン実力派漫画家「なかがわひろき」×昭和の生き証人「山本圭亮」がお送りするSF昭和ファンタジー!ミドルエッジだけで読めるスペシャル連載が満を持して登場!!
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