漫画版『デビルマン』(週刊少年マガジン・1972年25号 - 1973年27号) 黙示録的な世界観を持ったホラー、エロ・グロ・バイオレンス
「週刊少年マガジン・1972年25号」新連載「デビルマン」
キャッチコピー:
「地球が悪魔にのっとられる!!
クールな怪奇と熱い幻想で描く、新感覚の恐怖漫画!!」
不動明(ふどう あきら)
主人公。人間の心に悪魔の力と姿を持つデビルマン。合体したデーモン、アモンが強い能力を持っていたことにより、並みの悪魔以上の能力を得ることになった。
デビルマンとなり得る資質「善良で純粋な心」を持ち正義を愛する若者。元来は小学生時代「東小のサイレン」と呼ばれた泣き虫で臆病な性格であったが、デビルマンになった事で精神に影響を受け、好戦的な性格に変わった。
両親が海外勤務中(OVAでは消息不明、小説版では死去)につき、牧村家に居候している。
スポーツに燃えるより、図書館で本を読んでいる方が性に合っている。
後半は組織的な攻撃を仕掛けてくるようになったデーモンに対抗するため、世界中からデビルマンを集めてデビルマン軍団を結成する。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)
「善良で純粋な心」を持ち正義を愛する若者とデーモンが合体することによりデビルマン(悪魔人間)になれる
人間がデーモンと戦う唯一の手段として、デーモンと合体してその能力を獲得し、かつ人間としての意志を失わなかった者を指す。
悪魔の体と力(デーモン屈指の戦士・勇者アモン)と人間の心(不動明)を持つ悪魔人間=デビルマン
明と合体したデーモン。「地獄の野獣」「勇者」の異名を持つデーモン屈指の戦士だった。
『週刊少年マガジン』連載時には名前のみの登場だったが、「愛蔵版」第二巻の加筆にてシルエットが登場した。また、小説版や『AMON デビルマン黙示録』では1キャラクターとして登場している。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)
漫画「デビルマン」には1970年代当時のホラー・オカルトブームの影響、エロ・グロ・バイオレンスの潮流の影響が強く出ている。
デビルマンの作品の根底にあるのがダンテの「神曲」であることは有名な話。
人間とは何かという根源的な問題。人間が心に抱える闇と狂気をも描いている。
シレーヌ
シレーヌ
デビルマン明への最初の刺客。美女をベースに、頭に巨大かつ美しい羽根を、手足に強力なカギ爪を持つ。セイレーンがモチーフ。
部下たちを倒した明の隙をつき、捕縛する。そのまま大魔王ゼノンのもとに連行しようとするが、飛鳥了の横槍で失敗し、地上で明と死闘を繰り広げた末に重傷を負う。その時加勢としてカイムらが出現、決死の合体によりカイムの角で明を貫くが、とどめを刺す直前に勝利を確信した微笑を浮かべたままこときれる。
「愛蔵版」ではアモンに憧れを寄せる場面が追加されており、それゆえにアモンの身体を乗っ取った明を激しく憎んでいることが強調されている。
なお、辻真先の小説に当てた永井豪の解説では、シレーヌの名前とイメージは辻がアニメ用に作ったもので、そこから永井がキャラクターデザインをし、このキャラクターを気に入った永井が漫画に逆輸入した事が明かされている。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)
悪魔王(大魔王)ゼノン
デーモン族を統率する魔王。力強い角と蹄を有している。4つの顔が特徴で、正面に角を生やした狼の顔、左肩に人間の美女の顔、右肩に角を生やした人間の男の顔、腹部に大きな耳を付けた獣の顔が、付随している。
テレパシー能力を活用し、人類に宣戦布告を行う。
大魔神サタン(飛鳥了の正体)
12枚の翼を持つ美しい姿の堕天使。かつて「神」の片腕として共に地球に飛来したが、神がデーモンを嫌悪し滅ぼそうとしたことに反発し、デーモンと共に神と戦った。神の力の前になすすべもなく滅亡しかかっていたデーモンにとっては救世主であり、デーモンが神とあがめる存在。
男女の特性を併せ持つ両性生物である。
漫画版、OVA第2作および実写版では飛鳥了の正体とされている。
飛鳥了は当初は使い捨てのキャラクターの予定であり、永井がその正体や裏設定を思いついたのは物語中盤以降だった。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)
暴徒と化した人間の手で最後の希望だった恋人も奪われ、人間に失望した明
地球はデーモンから見ても「醜い」人類が我が物顔にのし歩いていたので、人類を滅亡させようとします。だからデーモン的に言えば人類への攻撃は害虫駆除みたいなものだったのですね。
しかし、数では圧倒的に勝り、核兵器すらもっている人類を滅ぼすためには、徒手空拳で立ち向かってもダメだと判断した賢いルシフェル(サタン)は、人間を研究するために自らの記憶を消して一個の人間(飛鳥了)として生きるようになります。
またたく間に人間の致命的な弱点である精神の弱さを察知したサタンは、圧倒的な恐怖感と疑心暗鬼を生み出すようにし向け、人間同士が自滅するようにします。その作戦は功を奏し、人類はもろくも絶滅します。
地獄へ落ちろ人間ども
黙示録的な世界観へ発展:「デビルマン軍団」と「デーモン軍団」の最終決戦、「天使の軍団」が迫りくる神々との戦い
20年ののち、人類は滅亡し、デビルマン軍団とデーモン軍団との最終決戦・アーマゲドンが始まる。やがて戦いは終わり、半身を失った明に、サタンは語る。
目覚めたとき、人類が地球を荒らしていたので許せず、それを滅ぼそうと決めたこと。しかしそれは、神が行おうとした愚考と同じことでしかなかったこと。サタンは明に謝罪する。そのとき、まさに「天使の軍団」がそこに迫りきていたが、サタンはただ明の死に静かに涙する。
永井の回想によれば、最終ページのあと、天使の軍団の光の玉に明の遺体とサタンも消滅させられ、さらに『創世記』に曰く所の「光あれ」と逆の行為が行われ、光さえもなくなってしまった闇の中で聖書が閉じられる、といったイメージが持たれていたと言う。
最終決戦後、天使軍団(ミカエルの軍団)が攻めてきたところ(天使の軍団の光の玉の出現)で物語は終了。
「天使の軍団の光の玉に明の遺体とサタンも消滅させられる。そして神々によって世界は新たに再生させられる」・・・というのが作者の最終回の意図であったようです。
変身ヒーローもの企画として、永井豪が自作品『魔王ダンテ』(「ぼくらマガジン」連載)をベースに「悪魔をヒーローとした作品」として基本設定を行い、漫画版は永井豪が執筆し、『週刊少年マガジン』の1972年25号(6月11日号)から1973年27号(6月24日号)にかけて全53話で連載された。
同時期に、NETテレビではテレビアニメ版で脚本担当の辻真先がオリジナルストーリーを構成した。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)