将棋界の七不思議を追う 「竜王戦の謎」
2018年6月6日 更新

将棋界の七不思議を追う 「竜王戦の謎」

勝負の世界に偏りはつきもの。しかし偏り過ぎると不思議なもの。古今東西将棋の奇妙、誰が呼んだか七不思議。かつてあったもの今もあるもの、ここに紹介。

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将棋界の七不思議 とは

プロ将棋の代名詞《名人》

 将棋で《名人》と言えばえらい昔から存在する称号でして、その起源は遡ること500年、織田信長に任命されたされなかったという説が出ていたりします。
 その後、江戸幕府のもとで世襲制の名人制度が始まり、昭和10年には大会優勝者が名人を名乗る《実力制名人》に変更――という知っている人にはおなじみのドラマがあったりして現在に至っている模様。
名人位の転換に大きな役割を果たした関根金次郎十三世名人

名人位の転換に大きな役割を果たした関根金次郎十三世名人

 そんなわけで将棋界で一番古いタイトル、まさに将棋の代名詞と呼べる存在は《名人》となっていますが、さてじゃあひとつ《名人》になってやろうかと思うとこれがめちゃくちゃ大変なわけです。

 前提としてまず〝プロの将棋指しになるのが異常に大変〟という問題があるのですが脱線が過ぎるので今回は割愛。
 この変の物語は大崎善生「将棋の子」などに詳しく描かれているので興味がある方はどうぞ。
大崎善生「将棋の子」

大崎善生「将棋の子」

 プロの将棋指しである《棋士》になると、いくつかの大会(公式戦)への参加が義務付けられます。

 そのうちひとつが《順位戦》。これは全棋士を文字通り順位付けする大会です。
 流石に棋士全員でリーグ戦をするとかかる時間がとんでもないことになるので、いくつかのブロックに分かれてリーグ戦を行います。

 ブロックは下から《C級2組》《C級1組》《B級2組》《B級1組》《A級》の5つ。
 それから《A級》リーグ戦において最優秀成績を取る(優勝する)ことで初めて《名人》への挑戦権が発生します。
 ブロックの昇降級は年に1回行われます。だいたい上位2名――すなわち優勝者、準優勝者あたり――が昇級し、下位2名が降級します。

 まあ当たり前のことなんですが〝皆さん本気でやっていらっしゃる〟のと、今年の結果が来年さ来年の自分に影響を与える事情、さらには順位戦何組に属しているかが給与が変わるとかいう話まであります。
 いずれも大事な公式戦ではあるものの、なかでも重要視されているのが順位戦であるとか。
 さて年1回の機会に対して《A級》になるまでに必要な昇級回数は4回。最初にC級2組で1年指すのを加味すると、まあ5年あれば名人になれるわけです。理論上は。
 で、じゃあストレートで勝ち続けてデビューから止まることなく《名人》になった人がいるのかと言えば、実力制名人戦制度が始まって以降、いまだ現れておりません。

 惜しいところまで行った人は結構いて、
・デビューから《A級》までノンストップだった二上達也九段
・デビューから《A級》までノンストップ、1年ほど残留して翌年《名人》に挑戦。
・C級2組からA級、名人挑戦と〝奪取〟を達成した谷川浩司十七世名人。

 などがおられますが、二上九段は名人位を手にすることなく1990年に引退、加藤一二三九段は名人〝獲得〟に約20年かかり、谷川名人は最初の1年だけC級2組で昇級を逃しています。

 現在の注目株としては将棋界の記録を破竹の勢いで更新している藤井聡太七段がいらっしゃいますが、ノンストップ名人獲得の実績を解除するにはあと4年くらい必要となっています。
 あしたは どっちだ

もっと手っ取り早く棋界のトップに立ちたいあなたに

竜王戦

 さて本日ご紹介いたしますのはこちら。《竜王戦》でございます。
 竜王戦というのはとてもわかりやすくスピーディなシステムを採用したタイトル戦でございまして、《予選突破》《本戦トーナメント優勝》《番勝負に勝利》の3つの条件を満たせば約1年で序列1位タイトル《竜王》を獲得できるとうスグレモノ。

 長丁場は得意じゃないけど爆発力には自信があるあなたに――
 アマチュアだけどプロと勝負してトップを狙いたいというあなたに――

 優勝賞金は〝4320万〟(らしい) 《竜王戦》はいかがでしょうか。
 まあ実際は初参加から挑戦まで最短数年かかる名人戦が特殊なだけで、竜王戦はもちろんのこと叡王戦、王位戦、王座戦、棋王戦、王将戦、棋聖戦の〝どれもが初参加であっても勝ち続ければタイトルホルダーになれる〟 はずなわけですが。


 ――というわけでやっと本題に入れます。今回は竜王戦にまつわる《不思議》をご紹介いたしましょう。

「竜王戦の謎」

1組優勝者のジンクス

棋戦創設以来長らく1組の優勝者が挑戦者になったことがなく、いわゆる「将棋界の七不思議」の一つとして、しばしば話題となった。
 こちらです。
 竜王戦予選というのは下から6組、5組、4組、そしてトップが1組という具合になっておりますので《竜王戦1組》というのは同大会における強豪集団になるわけであります。

 だと言うのに、〝予選1組で優勝した人が挑戦者になったことがない〟 これです。
 これですよ。蒼天航路で言うところの「至弱を以て至強を制する」に通じるアツさがあります。刃牙で言うなら〝本部が強くて何が悪い〟
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