『ガンプラり歩き旅』その56 ~イデオン編・4 アオシマ 究極のイデオンへ! 2つの決定版1/600 イデオン!~
2021年6月22日 更新

『ガンプラり歩き旅』その56 ~イデオン編・4 アオシマ 究極のイデオンへ! 2つの決定版1/600 イデオン!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!

21,673 view
アニメ設定画を挟んで、左が1/600 波導ガン付イデオ...

アニメ設定画を挟んで、左が1/600 波導ガン付イデオン。右がイデオンプロポーションタイプ

私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、 『機動戦士ガンダムを読む!』での、再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。

今回の番外編で紹介していくのは、シミルボンでもその流れで『伝説巨神イデオン』の作品紹介をするので、その『イデオン』に登場した、主人公ロボットイデオンの様々な立体を中心に、敵役の重機動メカ等も含めてイデオンの立体物歴史を俯瞰していきたいと思います。
今回は、イデプラの決定版! 劇場用映画版制作決定に合わせて開始された「1/600シリーズ」から、初陣を飾ったイデオン3段変形・3機合体版と、シリーズ最後を飾ったイデオンプロポーションタイプ版の、2つを今回はご紹介します!

アオシマ イデオン(波導ガン付) 1/600 1981年11月 1600円

1/600シリーズ統一フォーマットとなる、シックでアダ...

1/600シリーズ統一フォーマットとなる、シックでアダルティなパッケージに、波導ガンを構えたイデオンの煽り雄姿イラストが感極まるパッケージ!

さぁ真打登場!
ガンプラブーム華やかしり1981年末、懸命に拮抗していたイデプラのラインナップの中で、1/810 イデオンと共にアオシマを代表していたのが、今回紹介するこの1/600 イデオンである。
変形、合体、全てのギミックが詰め込まれつつ、完成形は悪...

変形、合体、全てのギミックが詰め込まれつつ、完成形は悪くないプロポーションの、イデオンファン必携の究極イデプラ!

アオシマはここまでの流れの中で、『イデオン』放映終了からスケール非統一の箱サイズ統一の「アニメスケール」シリーズを発売展開。
それはそれで、ある意味でイデプラのメインストリームになってはいたが、しかしアニメスケールシリーズでは、一組も一致するスケールのモデルがないために、キット同士を絡め難いという不評が常に付きまとっていた。
このキットは、発売後4つのメカに分割されて、それぞれ単...

このキットは、発売後4つのメカに分割されて、それぞれ単独で発売されていた。これがイデオンの頭部と腕を形成するAメカのパッケージ

Aメカのランナー状態。イデオンは基本紅白のカラーリング...

Aメカのランナー状態。イデオンは基本紅白のカラーリングなので、2色成型で無塗装でも、そこそこ見れる状態には組み上がる

一方のガンプラは、1/144という国際標準スケールを手に入れ、モビル・スーツも基本的にサイズ的にそれほど差異がないために、商品を同スケールで展開し、ミリタリーモデラーにも求心力のあるシリーズに育っていた。
イデオンのボディになるBメカのパッケージ。ちなみに値段...

イデオンのボディになるBメカのパッケージ。ちなみに値段は、Aメカ、Bメカが400円。Cメカだけが500円と少し高価で、波導ガンは300円であった

Bメカのランナー状態。変形用に、非常に細かいパーツまで...

Bメカのランナー状態。変形用に、非常に細かいパーツまで揃えられている

それと比較した時、『イデオン』はそもそも、作品的にもミリタリーカラーよりはSF色が強い作品であり、そのバトル構図も「一体のスーパーロボットVS大量のメカ軍隊」というものであったため、敵の重機動メカも、サイズがバラバラでなかなか商品の足並みがそろわないでいた。
イデオンの下半身になるCメカのパッケージ。一番大型なの...

イデオンの下半身になるCメカのパッケージ。一番大型なので値段も高い

Cメカのランナー状態。イデオ・バスタ時のウィング等、大...

Cメカのランナー状態。イデオ・バスタ時のウィング等、大きめのパーツが多いことがわかる

しかし、1981年の終わりを迎える頃合いになって、『ガンダム』に続いて『イデオン』も、新作画を加えた形で劇場用映画になることが正式に決定。
そのタイミングでアオシマは、それまでのファンからの不評をバネにしたかのように、1/600スケール統一のイデプラシリーズを開始した。
「イデオン 波導ガン」の単体売りのパッケージ。ガンプラ...

「イデオン 波導ガン」の単体売りのパッケージ。ガンプラブームでも、武器一つだけのキット化というのは非常に珍しかった

波導ガンのランナー。紺色単色だが、単なる武器ではなく宇...

波導ガンのランナー。紺色単色だが、単なる武器ではなく宇宙戦艦キットを思わせるボリューム

そして、『イデオン』では『ガンダム』のザクに当たるだろう敵メカのジグ・マックと共に、1/600シリーズの先陣を切ったのがイデオンだった。
まずはAメカ。ソル・アンバー形態。ノーズの部分のスロー...

まずはAメカ。ソル・アンバー形態。ノーズの部分のスロープや、謎の移動をする袖口パーツ等が、設定に忠実に立体化されている

92 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • あおしまぽぷら 2020/10/7 11:29

    初次見面。
    惰性的日曜へぼモデラのあおしまです。

    イデオン1/600プラモデルの評価記事、拝読しました。とてもアオシマ旧キット偏重主義の当方に刺さる内容だとの感想を持ちました。
    当方、このキットが欲しい一人です。理由は、可能な限り本編の変形を再現したいのです。特にイデオ・ノバの武装格納とイデオ・バスタの機首変形を。
    なかなか出来の良い良キットだと云うことは重々承知した上で記事を拝読させて戴きまして、その上で過去に本キットを改造されたB氏の作例も念頭に置きつつの感想が、前述の通りになります。貴方の様な方には、このキットと同様の構成であり乍、番組と同じく紆余曲折をへた後続作品のアオシマアニメスケールキット"魔境伝説アクロバンチ"に関しての御意見を、是非ともお伺い致したく存じます。

    すべてのコメントを見る (1)

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

『ガンプラり歩き旅』その57 ~イデオン編・5 アオシマが意地でも1/600で揃えたバッフ・クランメカ選り抜き紹介編!~

『ガンプラり歩き旅』その57 ~イデオン編・5 アオシマが意地でも1/600で揃えたバッフ・クランメカ選り抜き紹介編!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 14,853 view
『ガンプラり歩き旅』その55 ~イデオン編・3 アオシマ アニメスケールシリーズの誕生!~

『ガンプラり歩き旅』その55 ~イデオン編・3 アオシマ アニメスケールシリーズの誕生!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 17,245 view
『ガンプラり歩き旅』その60 ~イデオン編・8 番外編の番外編! 瞳こらせよ、産卵の時! 人よ命よ、生首を見る! スペシャルデラックスイデオン~

『ガンプラり歩き旅』その60 ~イデオン編・8 番外編の番外編! 瞳こらせよ、産卵の時! 人よ命よ、生首を見る! スペシャルデラックスイデオン~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 17,578 view
『ガンプラり歩き旅』その58 ~イデオン編・6 現代に蘇った1/600 伝説の巨神2つ! 瞳こらせよ、復活の時!~

『ガンプラり歩き旅』その58 ~イデオン編・6 現代に蘇った1/600 伝説の巨神2つ! 瞳こらせよ、復活の時!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。 今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 11,642 view
『ガンプラり歩き旅』その53 ~イデオン編・1 バンダイ ガンダムVSアオシマ イデオン~

『ガンプラり歩き旅』その53 ~イデオン編・1 バンダイ ガンダムVSアオシマ イデオン~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。今回から8回 にわたって、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアの流れを、駆け足で追いかけてみたいと思います!
市川大河 | 12,046 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト