武装は、ビームライフルこそ付属しているものの、サーベルどころかシールドがない。
ないない尽くしだったGFT版よりはマシかもしれないが、ライフルだけ握って、シールドがないガンダムという姿もなかなかしまらない(しかも、ライフルを両手で構えられるわけでもない)。
しかもそのビームライフルも、1パーツなのは簡易キットなので仕方がないにしても、なまじHGUC 191 REVIVE版を基にしてしまったため、同じ1パーツライフルでも、初代1/144やFG1/144と比較して、肉厚に作られてしまったため、逆に右片面に肉抜き穴が多数発生してしまって見栄えが悪くなるという、あぁチグハグ。やっぱりチグハグ。
ないない尽くしだったGFT版よりはマシかもしれないが、ライフルだけ握って、シールドがないガンダムという姿もなかなかしまらない(しかも、ライフルを両手で構えられるわけでもない)。
しかもそのビームライフルも、1パーツなのは簡易キットなので仕方がないにしても、なまじHGUC 191 REVIVE版を基にしてしまったため、同じ1パーツライフルでも、初代1/144やFG1/144と比較して、肉厚に作られてしまったため、逆に右片面に肉抜き穴が多数発生してしまって見栄えが悪くなるという、あぁチグハグ。やっぱりチグハグ。
……とまぁ、ところによっては最新HGUC以上、ところによっては初代キット以下と、まぁチグハグ連呼の、なんともおかしな設計概念のキットなのだが、それもこれも、GFT版のように、ゼロから簡易キットを設計したのではなく、HGUC 191 REVIVE版をベースに、よりHGシリーズに近い仕上がりで、なおかつ初心者の子どもでも組み立てられる難易度で、なおかつ無料で頒布してもバンダイに負荷がかからないコストで……と、様々な要素が絡み合い過ぎた結果、このなんともいえない「チグハグガンダム」が出来上がってしまったというのは、ガンプラの歴史を見渡していく中では、ある意味珍事でありながらも、決して失望やイライラを呼ぶような現象ではなく、実に微笑ましい状況であるとも言えるわけだ。
その“状況”とは、現状「1/144のガンダム」の選択肢がこれだけ広がっていることそのものであって、確かに2017年現在で、手に入る1/144 ガンダムが、このキットしか選択肢がないとなれば、ふざけるなバンダイ、責任者出てこいという気分にはなってしまうかもしれないが、上記したGFT版と共に「イベント限定」で「ガンプラ未体験の子どもに、ガンプラの楽しさを体験してもらおう」という主旨で配布される素材としてのみ見た時には、どちらもそれなりの、拘りと割り切りがあって趣深いのではないだろうか。
なんにせよ、今回紹介した2つも、れっきとした「バンダイ」の「1/144 RX-78 ガンダム」の「ガンプラ」のバリエーションである。
今回は、そうした「背景の事情」「商品成立の事情」を体現するため、どちらも未塗装、素組で組み上げたものを撮影に用いている。
なんにせよ、今回紹介した2つも、れっきとした「バンダイ」の「1/144 RX-78 ガンダム」の「ガンプラ」のバリエーションである。
今回は、そうした「背景の事情」「商品成立の事情」を体現するため、どちらも未塗装、素組で組み上げたものを撮影に用いている。
市川大河公式サイト
光の国から愛をこめて
フリーランスライター・脚本家・演出家・元映画助監督・制作進行
市川大河が語る、ウルトラマン、ガンダム、日本のカルチャー