さてさて、肝心のキットの出来は、というと。
そもそもからして「ガンプラ未体験の幼児層に、ガンプラを完成させる楽しみを体験してもらおう」がメインのコンセプトであり、そこに「無料でガンプラが手に入る」「GFTの外にある1/1ガンダムの模型」というサブコンセプトがあるので、ガンプラとしてのスタンドアローンの評価としては、どこを軸に評価してよいものなのか非常に迷う出来に仕上がっている。
そもそもからして「ガンプラ未体験の幼児層に、ガンプラを完成させる楽しみを体験してもらおう」がメインのコンセプトであり、そこに「無料でガンプラが手に入る」「GFTの外にある1/1ガンダムの模型」というサブコンセプトがあるので、ガンプラとしてのスタンドアローンの評価としては、どこを軸に評価してよいものなのか非常に迷う出来に仕上がっている。
まず、可動に関してだが、ここは徹底的に「組み立てやすさ」が優先されていて、パーツの分割のついでといった感じで可動するのは、首・肩付け根・腕ロール・手首・腰・股関節・足首といった分割部分だけ。肘や膝は曲がらず伸び切ったまま。ここまで清々しくデクノボーだと、往年の森永チョコスナックのオマケガンプラを思い出させてもらえる仕様だが、ある意味「1/1立像のミニチュア」としては正しいのかもしれない。
その代わり、最小限の組み立て工程と最小限のパーツ構成という制約の中では、色分けは頑張っているといえる。そもそも無料頒布の頭部部分はまったく色分けはされていないが、胸の青、襟元(元々配布されていた頭部についていた無色クリアパーツと交換)と胸ダクトと前腰ブロックの黄色、腰回りとふんどしとスリッパの赤は成型色で分けられていて、ここはバンダイの意地が見える。
もっとも、バックパックが背中と一体成型なのでボディの青のままだったり、スカートの後ろ腰ブロックの黄色はオミットされていたり、イマドキのソフビのように「背面は手抜き仕様」ではあるが。
1/1立像のミニチュアであるからか、オプションは一切付属しない。ライフル、シールドはおろか、サーベルも背中から抜くようにも出来ていない。
もっとも、ポージングがいっさいできないガンダムに、何を持たせろというのかという意味では英断であろう。
1/1立像のミニチュアであるからか、オプションは一切付属しない。ライフル、シールドはおろか、サーベルも背中から抜くようにも出来ていない。
もっとも、ポージングがいっさいできないガンダムに、何を持たせろというのかという意味では英断であろう。
GFT閉鎖と共に、入手難易度だけはさらに上がってしまったが、筆者のように「1/144 ガンダムは全て集める」とかいう酔狂なモチベーションでもない限り、このキットにバリューを認める人は殆どいないと思われる。
いわゆる「土産物屋のご当地土産」のガンプラ版である。
多分、お台場1/1ガンダムを再現することを目的に、これを徹底的に弄る時間と手間とスキルがあるのであれば、RGガンダムをストレートに組んだ方が絶対に効果と効率は良いと思われる。
いわゆる「土産物屋のご当地土産」のガンプラ版である。
多分、お台場1/1ガンダムを再現することを目的に、これを徹底的に弄る時間と手間とスキルがあるのであれば、RGガンダムをストレートに組んだ方が絶対に効果と効率は良いと思われる。
パーツ構成のカサマシは、あくまで色分割が主な目的であって、可動面に関しては、昔懐かしい70年代の100円プラモを思わせる思い切りの良さが清々しい。
歴代の1/144 公式ガンダムの中に、一つぐらいこんな変わり種が混じっていても良いと筆者は思う。
歴代の1/144 公式ガンダムの中に、一つぐらいこんな変わり種が混じっていても良いと筆者は思う。
1/144 RX-78-2ガンダム 組立体験会Ver. 2016年8月6日配布開始 中学生以下無料
こちらは上記した「ガンプラデザインファクトリー体験会」を、改めて再構成してコンセプトを改めた、「ガンプラ組立体験会」でのみ配布されている1/144 ガンダムキット。
「ガンプラ組立体験会」は、全国のヨドバシカメラや模型店、ガンダムEXPOなどで開催されている子ども向けのイベントで、参加してくれた子ども(中学生以下)にオリジナルのこのキットを無料で渡して、その場でガンプラの組み立てを体験してもらって、持ち帰ってもらおうというのがメインのコンセプトである。
ここでのポイントは、「ガンプラ組立体験会」イベント参加自体は無料で、そこでのこのキットも無料で配布されるが、基本中学生以下でないと参加できないということと、その場で組み立てて完成させないと(未組立状態では)持ち帰れないということ。
大人でも、手に入れることは不可能ではないが、基本的にはメインの参加者の子どもの同伴保護者に限られるということなどが挙げられる。
大人でも、手に入れることは不可能ではないが、基本的にはメインの参加者の子どもの同伴保護者に限られるということなどが挙げられる。