次男は死んだ旦那そっくりの気性だった
死んだ長男はおしんによく似た思いやりと向学心に溢れた性格だったが、次男仁(ひとし)は父親にそっくりで世情に流されやすく地道なことが嫌いで濡れ手に泡を求める気性だった。
戦争中は特攻隊に憧れて志願し、終戦後はおしんが学業を勧めるのを蹴っておしんの仕事を手伝ったが「魚1匹2匹をちまちまと売る様な仕事」を嫌い、「でっかい仕事をするのが男の生き方」と言って家出して上京する。
軍隊時代のつてを頼ってデパートに就職するが学歴がないため配送に回されると「やってられるか」と1週間もせずに飛び出して、すねてすさんで名古屋で女のヒモとなっていたところを初子に連れ戻される。
戦争中は特攻隊に憧れて志願し、終戦後はおしんが学業を勧めるのを蹴っておしんの仕事を手伝ったが「魚1匹2匹をちまちまと売る様な仕事」を嫌い、「でっかい仕事をするのが男の生き方」と言って家出して上京する。
軍隊時代のつてを頼ってデパートに就職するが学歴がないため配送に回されると「やってられるか」と1週間もせずに飛び出して、すねてすさんで名古屋で女のヒモとなっていたところを初子に連れ戻される。
駅前の土地で再出発
駅前の土地に移って6年、店は青果と海産物を扱って繁盛していたが、やがて仁はまたそれに飽き足らなくなり「駅前の100坪という土地なのにでっかい商売をしないのはもったいない」と言い出す。
新しい物好きの仁はおしんの反対を押し切ってアメリカのような最新式のセルフ方式の店(スーパーマーケット)をやりたいという。
仁は手をつけていたお手伝いの百合を捨てて出資目当てに名古屋のアパレル会社の娘との結婚を画策し、傷心の百合はおしんの家を飛び出す。
おしんは渋々仁の結婚を認めるが出資は断り、スーパー出店の資金を昔馴染みの浩太に借りる。
嫁の父親は押しの強い性格で出資を断られても、自社製品を卸そうとするなど何かと店に関わろうとしておしんを苛立たせる。
ちまちました商売を嫌う仁はおしんの「手作り惣菜」の販売を嫌うが好評を集める。
仁は商売の拡張に夢中になりアメリカ帰りでスーパーに詳しい男と妹を半ば強引に結婚させる。
おしんは仁の身勝手な振る舞いに心を痛めるのだった。
習得した技能・・・スーパーマーケットの経営、レジスターの操作
手に入れたもの・・・浩太さんからの出資金
仁は手をつけていたお手伝いの百合を捨てて出資目当てに名古屋のアパレル会社の娘との結婚を画策し、傷心の百合はおしんの家を飛び出す。
おしんは渋々仁の結婚を認めるが出資は断り、スーパー出店の資金を昔馴染みの浩太に借りる。
嫁の父親は押しの強い性格で出資を断られても、自社製品を卸そうとするなど何かと店に関わろうとしておしんを苛立たせる。
ちまちました商売を嫌う仁はおしんの「手作り惣菜」の販売を嫌うが好評を集める。
仁は商売の拡張に夢中になりアメリカ帰りでスーパーに詳しい男と妹を半ば強引に結婚させる。
おしんは仁の身勝手な振る舞いに心を痛めるのだった。
習得した技能・・・スーパーマーケットの経営、レジスターの操作
手に入れたもの・・・浩太さんからの出資金
豊かさを求めて・・・
10年後、従業員数20名を超え、仁はチェーン店化に踏み切ろうとする。
反対するおしんだったが、その頃、昔の奉公先の加賀屋の遺児でおしんが育てた希望(のぞみ)と仁が捨てた百合が結婚しており2人が独立して陶芸の釜を持つための資金を仁が負担することを条件にスーパーのチェーン店化を認めが、百合は引越し当日交通事故死する。
反対するおしんだったが、その頃、昔の奉公先の加賀屋の遺児でおしんが育てた希望(のぞみ)と仁が捨てた百合が結婚しており2人が独立して陶芸の釜を持つための資金を仁が負担することを条件にスーパーのチェーン店化を認めが、百合は引越し当日交通事故死する。
チェーン店化が成功し、いち早くスーパー業界に進出したおしんは地域に確かな地歩を築き「スーパー田倉」は財界や銀行からも一目おかける存在となり、戦争未亡人から裸一貫身を起こしたおしんも立志伝中の人物となる。
その一方で第一線から退きつつもご意見番のように店のやり方に口を出し、古株の従業員達から支持されるおしんを、仁は煙たがる一坊で古臭いと思うようになる。
仁は昔、終戦直後に初子が醜業について仕送りをしてくれたことだけは心に刻んでおり、それに報いようと、初子に手芸洋品店を持たせる。
習得した技能・・・チェーン店経営
その一方で第一線から退きつつもご意見番のように店のやり方に口を出し、古株の従業員達から支持されるおしんを、仁は煙たがる一坊で古臭いと思うようになる。
仁は昔、終戦直後に初子が醜業について仕送りをしてくれたことだけは心に刻んでおり、それに報いようと、初子に手芸洋品店を持たせる。
習得した技能・・・チェーン店経営
最後の一波乱
おしん81歳の誕生日に仁はこれまでの儲けのすべてをつぎ込んで従来の田倉にはない大規模店の経営に乗り出すことを告げる。
しかしおしんは仁が期待したように喜びはせず地に足のつかない計画だと渋い顔をしたのだが、予定地を知って驚愕する。
これまでの人生で幾度となく世話になってきた浩太の食料品店の近接地で、浩太の店の経営に壊滅的な被害を及ぼすことが予想できたのだった。
おしんは仁に計画を白紙に戻すように言うが、誕生祝いを不意にされた仁は気分を害し、おしんの意見を「義理人情などにとらわれてはいられない」と切り捨て、おしんはもうろくしたと家族に愚痴って見せるのだった。
おしんは息子の不義理な行為を浩太に詫びた。
浩太は謝罪の必要はないが自分も隠居した今、息子が生き残りを掛けて打つ手を止めることはできないと言った。
しかしおしんは仁が期待したように喜びはせず地に足のつかない計画だと渋い顔をしたのだが、予定地を知って驚愕する。
これまでの人生で幾度となく世話になってきた浩太の食料品店の近接地で、浩太の店の経営に壊滅的な被害を及ぼすことが予想できたのだった。
おしんは仁に計画を白紙に戻すように言うが、誕生祝いを不意にされた仁は気分を害し、おしんの意見を「義理人情などにとらわれてはいられない」と切り捨て、おしんはもうろくしたと家族に愚痴って見せるのだった。
おしんは息子の不義理な行為を浩太に詫びた。
浩太は謝罪の必要はないが自分も隠居した今、息子が生き残りを掛けて打つ手を止めることはできないと言った。
後日、浩太はおしんを呼び出して息子はスーパー田倉の太刀打ちできないような大手スーパーに店の土地を売りテナントとして入るよう商店街の意見を取りまとめていることを告げる。
そうなれば田倉の経営が傾くことは必至であった。
だがその計画となる土地の要所に浩太個人名義のままの土地があり、苦労してきたおしんの店をつぶすようなことはしたくない、息子の計画をやめさせることができると浩太は告げるのであった。
おしんは浩太の言葉を謝辞し、仁の自分勝手な心が招いたことで裸一貫からやり直すのも仁のためだと言って取り合わない。
17号店の開店の日、祝賀パーティーにも出ずにおしんは家出した。
そしておしんの長い不在の間に大手スーパーの進出があり、あっという間にスーパー田倉は倒産の瀬戸際に追い込まれたのだった。
習得し損ねた技能・・・大規模スーパーマーケットの経営
そうなれば田倉の経営が傾くことは必至であった。
だがその計画となる土地の要所に浩太個人名義のままの土地があり、苦労してきたおしんの店をつぶすようなことはしたくない、息子の計画をやめさせることができると浩太は告げるのであった。
おしんは浩太の言葉を謝辞し、仁の自分勝手な心が招いたことで裸一貫からやり直すのも仁のためだと言って取り合わない。
17号店の開店の日、祝賀パーティーにも出ずにおしんは家出した。
そしておしんの長い不在の間に大手スーパーの進出があり、あっという間にスーパー田倉は倒産の瀬戸際に追い込まれたのだった。
習得し損ねた技能・・・大規模スーパーマーケットの経営
倒産の危機から一転
旅から戻ったおしんに浩太は「スーパー田倉」の救済を申し出た。
田倉を追い詰めることになった大手スーパーの役員に浩太が社会主義運動に傾倒していた頃の仲間が居て田倉の重荷となっている17号店の土地建物を田倉の借財を肩代わりする形で買い取ってくれる、その仲介の労を浩太がとってくれるというのだ。
手放したもの・・・「スーパー田倉17号店」の土地建物
田倉を追い詰めることになった大手スーパーの役員に浩太が社会主義運動に傾倒していた頃の仲間が居て田倉の重荷となっている17号店の土地建物を田倉の借財を肩代わりする形で買い取ってくれる、その仲介の労を浩太がとってくれるというのだ。
手放したもの・・・「スーパー田倉17号店」の土地建物
via blog.livedoor.jp
最終回
倒産の危機を乗り越えて、家族の絆が深まり、仁も道子も孫たちも人の縁のありがたさを知って一回り大きくなった。
おしんはようやく訪れた安寧の中で、若い時から陰に日向に支え合った同志のような浩太と伊勢の海辺を歩き、これまでの歳月を共に振り返るのだった。
おしんはようやく訪れた安寧の中で、若い時から陰に日向に支え合った同志のような浩太と伊勢の海辺を歩き、これまでの歳月を共に振り返るのだった。
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おしんの職歴のまとめ
家事手伝い⇒子守⇒マタギの手伝い⇒就職浪人⇒子守⇒お嬢様のお相手役⇒女中⇒女中頭兼社長秘書?⇒就職浪人⇒髪結い見習い⇒洋髪の出髪⇒専業主婦⇒露天商(輸入服地の叩き売り)⇒既製服店⇒夫実家に身を寄せ就農⇒どんど焼きの露天商⇒実家に出戻り⇒飯屋⇒居酒屋⇒魚の行商⇒魚屋⇒軍指定の納入業者⇒魚の行商⇒生鮮中心の食料品店⇒衣料品まで扱うスーパーマーケット⇒チェーン店化⇒更に多品目を扱う大規模なスーパーマーケット⇒経営戦略の練り直し
こうしてみるとおしんの本領は「何があっても我慢する辛抱」ではなく、「見切りの良さ」と「七転び八起きのめげない精神」にあることがわかります。