【銀河任侠伝】、一体どんなゲーム?
ジャレコといえば『エクセリオン』『シティコネクション』『フロントライン』などを手がけたゲーム界の老舗。
ファミコンソフト開発にも早くから参戦し、ミドルエッジ世代には『フォーメーションZ』『忍者じゃじゃ丸くん』『フィールドコンバット』『寺尾のつっぱり大相撲』などが懐かしく思い出されると思います。
一方で、『燃えろ!プロ野球』『バイオ戦士DAN』など、賛否両論の実験作も多く発表してきました。
そんなジャレコでも最大の珍品と言われるのが、この『銀河任侠伝』です。
その理由は、おいおいお話するとして…
ゲームの内容
宿敵コブラにさらわれた二代目組長&恋人・クリスちゃんを追いかけ、地上と宇宙を行ったり来たり。
残機ありのライフ制で、同じく敵の出す「E」を取るとライフ1つ回復。(最大8つ)
その他、規則的に出る「招き猫」を取ると体力が全回復、さらに「まむしドリンク」を取ると体力全回復に加え画面上の敵が一掃され、ビーム(流星剣)が16発撃てるようになります。
ですので、敵の多い難所でいかに招き猫とドリンクが出るようにするかが、攻略の最大のポイントになります。
ただし、このゲームの最大の見所は…
このゲームの最大の特徴は、敵側サイドが他社の映画やアニメのパロディと思しきキャラクターで構成されており、これらがステージ上に大量に現れる点にある。
また、敵キャラクターだけに限らず、ステージの背景やアイキャッチ、BGMにもパロディが散りばめられている。エンディングのスタッフロールでは、申し訳程度に「EXCUSE」という言葉に続く形で「JUMP, JOEX, NTV, SUNDAY, KITTY, SUNRISE, PIERO, TBS, KYONC, JOCX」といった、パロディ元の作品を扱う会社や、少年雑誌、テレビ局の名前が表記される。
そのため、ゲームの内容よりむしろ、当時のゲーム業界や世間の流行を知ることのできる史料としての価値が高く評価されています。
■ キャラクターデザイン・ANO清水とは?
『銀河任侠伝』テーブルポップ
イラストは、当時「うる星やつら」のスタッフでもあったANO清水氏。
筆者自身も、実物を見たことがあります。
その時の感想は「わ〜、ちゃんとしたアニメ絵だ」程度でしたが…
やはりクリスちゃんとか、高橋留美子っぽい…
ゲーム関係の仕事の際のペンネームが『ANO清水』とのこと。
制作段階では地味だった【銀河任侠伝】を世紀の珍品にした、最大の功労者(!?)です。
なりゆき任せで作ったキャラを次々採用したため、当初と全く違った内容になったとか…
昭和の名作をオマージュした。ネタあり、笑いあり、涙ありのアドベンチャーゲーム『バトルゴルファー唯』 - Middle Edge(ミドルエッジ)
■ 現状、入手可能なの?
ファミコン通信
— ゲーム探偵198X【鯨武 長之介】 (@chou_nosuke) April 5, 2014
1987年 7月10日号⑧
ビデオゲーム通信よりジャレコの【銀河任侠伝】の紹介記事。当時のアニメや時代劇などかなりパロディー(むしろそのまま)豊かな内容だった模様。著作権に甘いこの頃だったからこそ出せた作品である。 pic.twitter.com/gfzwlDeiFe
そのため現状では、マニア向けに基板(アーケードゲーム機の中味そのもの)が高値で取引され、遊ばれています。
・・・という内容のテレビ映画の撮影、という設定なので、このテロップ風の画面が最初に現れます。
その他、ステージとステージの間にジャレコのCMが入る、といった演出も。