テレビ朝日系の人気ドラマ「相棒」シリーズが“お蔵入り”の危機に瀕している。
元女優、高樹沙耶容疑者(53)が大麻を所持していたとして逮捕されたことで、出演していたテレビ朝日系の人気ドラマ「相棒」シリーズが“お蔵入り”の危機に瀕している。事件をめぐってお蔵入りとなった作品は数知れない。
「相棒」では、高樹容疑者は単発ドラマ時代からシーズン10の初回まで出演してきた。再放送分は出演していない最近の回に差し替えられたが、「出演シーンだけカットする方法もあるが、結構オチに使われているケースも多く、それも難しい」(テレビ朝日関係者)として多くがお蔵入りしかねない状況だ。
封印作品の代名詞とも言えるのが、『ウルトラセブン』(TBS系)の第12話「遊星より愛をこめて」 欠番対応。
小学館の『小学二年生』1970年11月号(同年10月発行)の付録「かいじゅうけっせんカード」にスペル星人の説明として「ひばくせい人」の記述があった。
このカードを見た女子中学生が、フリージャーナリストであり東京都原爆被害者団体協議会の専門委員でもあった父・中島龍興(筆名・中島竜美)に相談し、彼は『小学二年生』編集部に抗議文を送った。
このことを、円谷プロ側の正式回答を待たずに朝日新聞が「被爆者を怪獣扱い」と報道したため、抗議運動は短期間のうちに広島・長崎の被団協などにも拡大した。他の新聞社なども同様に抗議団体の主張のみを大きく取り上げた記事を記載したので、抗議行動は全国的規模に拡がった。
抗議を受けた円谷プロは、1970年10月21日付けで謝罪の意を表し、スペル星人に関する資料を公開しないと発表し、小学館をはじめとする各出版社もスペル星人を扱わないことにした。この取り決めにより、第12話は自主的に封印されることとなった。
怪奇大作戦 第24話「狂鬼人間」(1969年2月23日) 欠番対応。
いきなりナイフで男を刺し殺し、返り血を浴びながら笑い続ける・・・
刑法39条
「心神喪失者の行為は罰しない」
罪に問われる事なく病院に入院して2ヶ月後には回復、退院する
その後、精神異常者の殺人事件が続出する。
第24話「狂鬼人間」は1969年2月23日での本放送後、1984年に岡山放送で再放送が行われたのを最後に、2016年現在まで一切再放送が行われていない。
ビデオソフトとしても1984年のビデオテープ、1991年のLD、発売と同時に店頭から回収された1995年のLD-BOXに収録されたのみで、以降発売されたソフトには一切収録されていない。
現在、「怪奇大作戦」の放映リストを掲載した出版物や映像ソフト等においては「第24話は欠番となっております」という旨の注意書きが記載されている。
「狂わせ屋」こと美川冴子(演:姫ゆり子)の「脳波変調機」
「殺人歴のある精神異常者に夫と子供を殺害されたが、犯人は今回も無罪となった」という過去を持つ美川冴子(演:姫ゆり子)は、心神喪失者が殺人を犯しても無罪になるような世の中に復讐することが、夫や子供への供養になると信じて、優秀な脳科学者であった夫の開発途上の脳波変調機を改造して「狂わせ屋」となっていたのだ。
第24話の公式な欠番理由は明らかにされていないが、本話を扱った円谷プロ非監修の出版物では、「精神異常者の描写に問題があるため」、「差別用語が頻発するため」といった推測がなされている。
この問題に関して、2004年に出版された『封印作品の謎』(安藤健二、太田出版)においても各所に取材が行われたが、欠番の経緯や理由についての有力な情報は殆ど得られなかった。
ただし、1995年にLD-BOXが発売と同時に回収されるまでは特に欠番などではなく、各出版物の放送リストにおいても他のエピソードと同等の扱いを受けており、再放送時の放送見送りや音声カットについても放送局側の自主的な判断によるものだった。
前述の通り「狂鬼人間」は過去にはビデオテープやLDソフトに収録されたことがあるが、生産終了から年数が経過しており現在では入手困難となっている。
被爆者差別に関わる作品として有名な映画『ノストラダムスの大予言』
被爆者差別に関わる作品として有名な映画『ノストラダムスの大予言』(1974年)
劇中、成層圏の放射能が一気に降下したためにニューギニアの原住民が被曝、食人鬼化して探検隊に襲いかかるシーンや、近代文明が核戦争で滅亡した後に放射能で異形の姿となった新人類のデザイン(井口昭彦による)が、実際の原爆症による奇形をデフォルメしたものではないかとして反倫理的・差別的であると取り沙汰され、1974年11月には大阪の被爆者団体「大阪府原爆被害者団体協議会」と反核団体「原水爆禁止全面軍縮大阪府協議会」(現・大阪平和人権センター)が東宝関西支社に抗議して上映の中止を求めた。
それを受け、同年12月にそれらの描写の一部(約1分45秒)をカットした修正版フィルムと差し替える措置がとられたが、公開自体は続けられ、同年の邦画興行収入第2位を記録した。
死の灰の影響により狂人となったニューギニア人が人を食べるシーン、水頭症を連想させる核戦争後の新人類のイメージ、その2つの場面が反核団体より抗議を受ける。
それを受け、東宝は謝罪文を発表したうえ該当シーンを削除して再上演することとなった。
ただ、この映画には前述シーンのほかにも、発狂した男が木の上で「どんぐりころころ」を歌う場面など、問題になりそうなシーンが頻出しており、大槻ケンヂは小学生の頃に見たこの映画を「トラウマ映画」として折に触れてエッセイなどに綴っている。こちらの作品も日本においては一度もソフト化されていない。
ブラック・ジャック 第41話「植物人間」、第58話「快楽の座」
ブラックジャック・幻の第58話 『快楽の座』掲載の少年チャンピオン
第41話『植物人間』や第58話『快楽の座』の単行本収録が難しくなったのは、精神外科手術を取り扱っていたことから精神科医や精神外科手術反対の市民団体からのクレームがあったためとみられる。
なお、実際にクレームがついたのは1977年、第153話『ある監督の記録』であった。
第41話と第58話に関しては直接抗議があったわけではないが、手術内容を変えても話が成立する第153話と違い、脳手術そのものをテーマとしていたために描き替えもできず、単行本収録を中止したのではないかとされる。
劇中に登場するスペル星人の姿は、
全身は真っ白
凹凸のない能面のような顔
体の所々にケロイドを彷彿させる黒い大きなシミのような物があり(ケロイドとは火傷などによる皮膚の外傷状態で、通常生活でも起こりうる)、時折オレンジに点滅する。