【多重未来のカルテット】若い人向けのレトロゲーム【カルテット】入門。
2016年1月28日 更新

【多重未来のカルテット】若い人向けのレトロゲーム【カルテット】入門。

1986年にセガが発表したアーケード用のアクションゲーム、【カルテット】。4人同時プレイ可能、キャラに個性があること、女の子キャラの存在、ビジュアルの美しさなどで話題となりましたが、後の時代には標準となった特徴が多く、時代に埋もれた名作でした。しかし、今でも色褪せないBGMが、30年近くの時を経て「初音ミク」の人気曲として復活しているんです!そんな【カルテット】について、解説します。

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翌1987年には、家庭用ゲーム機「セガ・マークⅢ」に移植されました。

ただし、ハード上の制限から4人プレイが不可能なこともあってか、タイトルは「ダブルターゲット」に変更されています。(ただし海外版は『QUARTET』のタイトルで販売)
ゲーム内容も、全6ステージでエンディングがある、残機制の導入、スコアによるパワーアップ制など、かなり変更されています。

ダブルターゲット シンシアの眠り(SEGA MARKⅢ) クリア動画 - YouTube

1面のBGMが「カルテットのテーマ(多重未来のカルテット)」です。

オリジナル「カルテット」を知ってしまった今では正直「しょぼい!」と感じてしまいますが、アーケードと家庭用ゲーム機の性能差が歴然としていた当時、マークⅢの音源では頑張ったほうなんだと思います。
実は筆者自身は、友人宅で遊んだ「ダブルターゲット」から入ったクチです。
説明書か何かに、「『カルテット』の興奮をご家庭でも!」といった煽り文句があり、それで『カルテット』というゲームを意識していました。
ショッピングセンター内のゲームセンターで『カルテット』を発見したときは興奮したものです。

そして、オリジナルのBGM「カルテットのテーマ」を初めて聴いた瞬間は、今でも忘れられないです…

BGMの評価

『カルテット』のBGMは、この時代まだ知られていなかったラップを導入するなど、当時としては斬新で人気が高かったようです。
作曲者は「ファンキーK.H.」こと、林克洋氏。
「カルテット」の他、「スーパーハングオン」「ギャラクシーフォース」「SDI」「サンダー
ブレード」などを手がけています。
(余談ですが、「ファンタジーゾーン」「スペースハリアー」「アウトラン」「アフターバーナー」等のBGMは、Hiro師匠こと川口博史氏が担当しています。)
Quartet Theme(Round 1~2): タイトル通りカルテットのテーマ曲で、アニメのオープニングソングのような王道的な曲。疑似リバーブを使用した美しいメロディラインで特に人気が高い。かつて月刊Beepで、この曲の歌詞が公募された。ちなみにイントロのコーラスは7重和音。
2010年以降、初音ミクによる楽曲「多重未来のカルテット-Quartet Theme-」が誕生し、同キャラクターを用いた音楽ゲーム「初音ミク-Project DIVA-」に収録。また、タイトーの「GROOVE COASTER」とのコラボレーション楽曲としてZUNTATAによるアレンジ版が「GROOVE COASTER」「maimai」に同時収録された。
via カルテット_(アーケードゲーム)-Wikipedia

Sega Quartet Soundtrack - YouTube

00:14から「カルテットのテーマ」が始まりますが、その他も必聴です!

最後に

1986年といえば、横スクロールアクションゲームとしては既に『スーパーマリオブラザーズ』が大人気の頃で、『カルテット』は知る人もそれほど多くないとは思います。
ただ、そんなマイナーな『カルテット』に、30年近い時を経てこんな展開があるとは!ということで、元ネタを知る者の義務(!?)として執筆しました。
これがミドルエッジ世代と、若い人の架け橋となれば幸いです…

【初音ミク】多重未来のカルテット -Quartet Theme-【Project DIVA Arcade PV FT】 - YouTube

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31 件

思い出を語ろう

     
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  • 2019/6/23 23:34

    SSTのファンでして、先日アルバムblind spotⅡを購入。このアルバム、冒頭曲がQuartedなのですが恥ずかしながらどんなゲームだったか心当たりがなく検索し、こちらへたどり着いた次第です。
    なるほど、画面を見ると当時こんなゲーム見かけたなぁ、と遠いおぼろげな記憶が思い当たり、ご紹介いただいている動画から、時代も同じですしファンタジーゾーンと同じでしょうかね、FM音源の音色にこころ温かくなるものを感じずにはいられませんでしたが、それよりなにより、楽曲がミクを通じて現代若手世代へ繋がれていることに驚愕しました。正直に告白すると、泣きました(苦笑
    自分はSSTの思い出からQuartedへたどり着き、現世代は音ゲーから既にこれを踊ってみてすらいる、と。そしてそれに既に気づき、こうして記事にしたためてくださっている当時を知る世代の存在。
    いろんなアプローチからこの楽曲を楽しんでおられる方々がいて、それをつないでくださる方がいらっしゃり、あー、文化だ、根付いていると感じると嬉しくて嬉しくてならないのです。

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