それだけではない。今も書いたようにこのキットの肩アーマーは、大小2つに分割されてモビル・フォートレス形態に差し替えられるのだが、元々の設計ミスか、30年経過しての金型の劣化か、肩アーマーの小サイズのパーツが殆ど肩フレームの差し込みピンに固定できず、何度差し込んでもポロポロ落ちてしまうこと、RGガンダムの指のごとしなので、今回は思い切って、モビル・スーツ形態固定で制作。
腕の可動範囲を広げるカスタムも出来なかったが、代わりにキット入手前から考案していた「手首」をカスタムすることにした。
腕の可動範囲を広げるカスタムも出来なかったが、代わりにキット入手前から考案していた「手首」をカスタムすることにした。
『Zガンダム』放映時から、サイコガンダム2種の1/300ガンプラには、食わず嫌い的な酷評が多かった。
サイコガンダム2種は、ここまで書いてきた通り、演出上の都合から、ライフルやサーベルを握りしめてスパルタンにスピーディに戦うのではなく、巨大な魔神のような姿から、やはり巨大な指が広げられて掴みかかってくるイメージが強い。
にも拘わらず、1/300キットの手首は、どちらも凡庸な握り拳が1種類付いているだけで、これだけで劇中の印象と違って見えてしまうという逆マジックで、手を出さなかったモデラーもいた(というか、大河さんがその一人)。
サイコガンダム2種は、ここまで書いてきた通り、演出上の都合から、ライフルやサーベルを握りしめてスパルタンにスピーディに戦うのではなく、巨大な魔神のような姿から、やはり巨大な指が広げられて掴みかかってくるイメージが強い。
にも拘わらず、1/300キットの手首は、どちらも凡庸な握り拳が1種類付いているだけで、これだけで劇中の印象と違って見えてしまうという逆マジックで、手を出さなかったモデラーもいた(というか、大河さんがその一人)。
しかし時代が変わり。
今のご時世であれば、ガンプラの手首であればいくらでも、個別で商品化されていたり、アフターパーツとして自由な選択肢の中から選べる時代。
なので今回は、バンダイがイマドキのガンプラのオプション用にと発売している「ガンプラビルドファイターズ ビルドナックルズ(丸)」を購入して、そのLサイズをまず用意した。
今のご時世であれば、ガンプラの手首であればいくらでも、個別で商品化されていたり、アフターパーツとして自由な選択肢の中から選べる時代。
なので今回は、バンダイがイマドキのガンプラのオプション用にと発売している「ガンプラビルドファイターズ ビルドナックルズ(丸)」を購入して、そのLサイズをまず用意した。
その上で、キットの拳を一度作り、そこから握られた指の部分をモーターツールでカットしていく。
そして(つまり、袖口のポリキャップに接続する手首のピンと、手甲は残した状態で)ビルドナックルズの丸指Lサイズの平手を接着した。
サイコガンダム系は、指先がビーム砲で平らになっているので、一応指先も平面になるように削ってある。
サイコガンダム系は、指先がビーム砲で平らになっているので、一応指先も平面になるように削ってある。
組み合わせてみると、細部まで一致というわけにはいかないが、それなりに表情豊かな開き手が完成した。肩アーマーが動かない分、これでポージングに表情がつく。
続けて塗装。
惜しいかな、キットの2色のランナー色は、どちらもアニメ本編の色設定とはかけ離れているので、今回はメインの2色を調合で作成した。
メインの紫は、Mrカラーのパープルとインディブルーとホワイトと、ガンダムカラーのMSパープルで調色。
フレームのブルーグレーは、ミディアムブルーをベースに、そこにインディブルーとモンザレッドを足して再現してみた。
惜しいかな、キットの2色のランナー色は、どちらもアニメ本編の色設定とはかけ離れているので、今回はメインの2色を調合で作成した。
メインの紫は、Mrカラーのパープルとインディブルーとホワイトと、ガンダムカラーのMSパープルで調色。
フレームのブルーグレーは、ミディアムブルーをベースに、そこにインディブルーとモンザレッドを足して再現してみた。
他の部分は、イエロー、モンザレッド、ニュートラルグレーで、それはそれで構わないのだが。
問題だったのが「目の色」。
サイコガンダムMK-Ⅱは、もともと釣り目が細すぎて、劇中でもバストショット以上のアングルだと描かれないことが多いばかりか、逆にアップになったり、当時や後の関連イラストを見ると、目の色がイエローだったり赤だったり、イラストやカット単位で変わっている。
問題だったのが「目の色」。
サイコガンダムMK-Ⅱは、もともと釣り目が細すぎて、劇中でもバストショット以上のアングルだと描かれないことが多いばかりか、逆にアップになったり、当時や後の関連イラストを見ると、目の色がイエローだったり赤だったり、イラストやカット単位で変わっている。
迷っても仕方ないので、今回は小スケールのキットから、最大限の禍々しさを引き出すべく「赤」を選択してみた。
それほど色分けは多くはないが、小サイズゆえ塗り分けはかなり面倒だった。
しかし、細かい色の模様は、付属した水転写デカールでほとんどがカバーできるので、今の目で見ても優秀なキットであると言えるのではないだろうか。
カスタムした手首も含めて、少しでもサイコガンダムMK-Ⅱの悪魔的な印象が伝われば幸いである。
それほど色分けは多くはないが、小サイズゆえ塗り分けはかなり面倒だった。
しかし、細かい色の模様は、付属した水転写デカールでほとんどがカバーできるので、今の目で見ても優秀なキットであると言えるのではないだろうか。
カスタムした手首も含めて、少しでもサイコガンダムMK-Ⅱの悪魔的な印象が伝われば幸いである。
市川大河公式サイト
光の国から愛をこめて
フリーランスライター・脚本家・演出家・元映画助監督・制作進行
市川大河が語る、ウルトラマン、ガンダム、日本のカルチャー