衝撃的な最終回(バッドエンド)の特撮作品(ヒーローが悲劇的な結末を迎えた話)
2016年12月11日 更新

衝撃的な最終回(バッドエンド)の特撮作品(ヒーローが悲劇的な結末を迎えた話)

昭和の特撮作品(特に70年代)はシリアスでハードな展開の作品が現代の作品に比べて多く、悲劇的な結末で幕を閉じる物語もかなりありました。「超光戦士シャンゼリオン」のような予想外の衝撃的な最終回、「鉄人タイガーセブン」や「アクマイザー3」のような主人公・ヒーローが悲劇的な結末を迎える特撮作品を振り返ってみましょう。

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『快傑ライオン丸』(1972年) ライオン丸「ゴースン、土に還れ!さらば・・・」 大魔王ゴースンの体内で一緒に爆発。

大魔王ゴースン(正体は忍者・豪山)

大魔王ゴースン(正体は忍者・豪山)

大魔王ゴースン
配下の暗黒魔人を駆使して日本制覇を目論む。その正体は、かつて果心居士の兄弟弟子としてインドで妖術を学んだ忍者・豪山。変化の術を極めて、自らの体を巨大な怪物へと変化させた。
平安京でゴースンと対決した時、ゴースンの雷を金砂地の太刀で反射させて逆用し、ゴースンを失明させ、ゴースンの口に飛び込み、心臓を突き刺してそのまま相討ちとなった。
ゴースンの口から体内に入り込むライオン丸

ゴースンの口から体内に入り込むライオン丸

巨大なゴースンはあまりにも強すぎるため、まともに戦って勝てる相手ではない。ライオン丸は自分の命を投げ出して相打ちする覚悟を決めている。
ライオン丸「ゴースン、土に還れ!」 ライオン丸はゴース...

ライオン丸「ゴースン、土に還れ!」 ライオン丸はゴースンの心臓を突き刺す。

獅子丸 / ライオン丸「さらば・・・」

獅子丸 / ライオン丸「さらば・・・」

これが、ライオン丸の最後の言葉となった。
ゴースンと体内のライオン丸、ともに大爆発。

ゴースンと体内のライオン丸、ともに大爆発。

第54話「ライオン丸 最後の死闘」(最終回)は、ライオン丸がゴースンと相打ちで亡くなるという衝撃的な最終回となりました。

『サンダーマスク』(1972年) ベムキングと鉄人13号と相打ちで消滅した。カルトな人気を誇る封印作品。

鉄人13号の槍が、サンダーマスクの胸を刺した際に高圧電...

鉄人13号の槍が、サンダーマスクの胸を刺した際に高圧電流が溢れ出し、それによって、ベムキングと鉄人13号は倒したが、サンダーマスク自身も消滅してしまった。

サンダーマスクの話は、毎回が悲劇のような感じでありました。
インクリースマシーン(第26話)
胸にミサイルを打ち込まれ、変身機能と視力を失ったサンダーマスクのために、リンが持ってきた機械。これを光一が腹部に装着することで、変身機能と視力が回復した。

しかし、強度の高圧電流が発生するため、変身してから3分経つと身体そのものが蒸発してしまう。鉄人13号の槍が、サンダーマスクの胸を刺した際に高圧電流が溢れ出し、それによって、ベムキングと鉄人13号は倒したが、サンダーマスク自身も消滅してしまった。
「サンダーマスクは星になりました・・・」というナレーシ...

「サンダーマスクは星になりました・・・」というナレーションが入る。

ヒーローが最終回で勝って自分の星に帰るのではなく、消滅し死んでしまい星になるというのはめずらしい。

『鉄人タイガーセブン』(1973年) 子供向きとは思えない驚くほどシリアスな展開。人知れず人口心臓の余命を迎える悲しき主人公。

非常に有名なエピソードの第23話「悪魔の唸り コールタ...

非常に有名なエピソードの第23話「悪魔の唸り コールタール原人」 なんと滝川剛(タイガーセブン)がバイクで子供をひいてしまう。

バイクに乗って変身後にジャンプした時、無人のコントロールを失ったバイクが、逃げ遅れた子供をひいてしまうという衝撃的な話。

特撮として前代未聞な有り得ない話。現代では苦情が殺到してしまいます。

子供向きとしてはシリアス過ぎる。打ち切りになってしまったのもしかたがない。

「鉄人タイガーセブン」第23話「悪魔の唸り コールタール原人」

コールタール原人を追った剛が子供を轢いてしまう衝撃のシーン。
終盤の2話では、そうした否定的なドラマが主人公を一層追い詰めている。敵の原人と心を通わせた少女が敵の手によって刺殺されるという悲劇を目の当たりにした上に、主人公自身も自分の人工心臓が寿命を迎えて余命が数日となった事実を知って愕然となり、最終的には自ら戦いを放棄するまでになる。さらに、その代わりを果たそうとムー一族に単身立ち向かった高井戸博士までが惨殺される。

このような子供向け番組として異例の展開は、後年本作について語られる際に話題になっている。
剛の理解者である高井戸博士までが惨殺される。

剛の理解者である高井戸博士までが惨殺される。

滝川が自暴自棄になって戦いを放棄し、失踪している間に高井戸博士など仲間たちが殺されてしまう。

2012年12月5日放送の『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日)の「新・3大○○調査会」で、「新・3大タイガーセブンの苦悩する戦い」として放送された。
最終話では戦いから逃亡し、オートレーサーに戻ろうとしたが、殺された高井戸博士が遺したテープのメッセージから人工心臓の余命を知り、自分の過ちに気付き最後の戦いに臨む。そしてムー帝国を壊滅させた後、仲間に正体を明かし去っていった。
己の死を悟っている滝川 剛は皆の前から去っていく。人工...

己の死を悟っている滝川 剛は皆の前から去っていく。人工心臓が止まって滝川 剛・タイガーセブンが死ぬ事が回避されないまま終わる。

26話「今甦えるタイガースパーク!!」(最終回)

剛にほのかな恋心を抱くヒロインの青木ジュンに彼女の愛に応えられないことを詫びた後、一礼して皆の前から去っていくところで物語が終わる。

あまりにもヒーローが報われない、苦悩続きの物語。最後まで救いようがない話だった。

『ファイヤーマン』(1973年) 最終話で物体Xと共に消滅。7か月で打ち切り。裏番組の『サザエさん』に完敗した。

超兵器 物体X

超兵器 物体X

ファイヤーストップ
両手を前に突き出して放つ波状の光線。第6話でスペーザーの動きを止めたほか、最終回ではダークマンダーを倒した後にエネルギーが残り少ない状態で使用して飛行物体Xの機能を停止させ、宇宙へ運んで破壊した。
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