【プロ野球】負け越しても防御率1位!? 最優秀防御率への様々な道のり
2022年12月5日 更新

【プロ野球】負け越しても防御率1位!? 最優秀防御率への様々な道のり

負け越しで "最優秀防御率" のタイトルを獲得するのはどんなケースでしょうか?先発投手が好投するも打線が不調なケース、勝敗よりセーブが優先の抑え投手がギリギリ規定投球回数をクリアするケース、その混在など様々です。今回は、12球団になった1958年以降を対象に、勝敗で負け越して "最優秀防御率" を獲得した7投手をご紹介します。

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2013年の齊藤明雄(斉藤明夫)

2013年の齊藤明雄(斉藤明夫)

村田兆治(1989年)

投手 球団 達成年 勝敗 防御率
村田兆治 ロッテオリオンズ 1989 7勝9敗 2.50
1989年は、東京オリオンズ時代から在籍する村田兆治22年目のシーズンで、40歳目前ながら、最優秀防御率のタイトルを獲得します。ベテランらしからぬ投球を見せ、マサカリ投法も健在。5月には、通算200勝を達成しています。

登板した22試合はすべて先発。しかもそのうち、16試合は完投3試合で完封勝利を挙げています。しかし、村田が完投した試合の戦績は、6勝7敗3分。しかもそのうち、4試合が延長戦で2敗2分と報われない結果に終わっています。その結果、最終成績は防御率2.50に対し、7勝9敗とまさかの負け越し。実際、ロッテのこの年の戦績は、48勝74敗8分と最下位に終わっています。

翌1990年は40歳代でに二桁勝利をあげるも、23年間の現役生活に幕を下ろしました。
引退試合の村田兆治

引退試合の村田兆治

ネイサン・ミンチー(2001年)

投手 球団 達成年 勝敗 防御率
ネイサン・ミンチー 千葉ロッテマリーンズ 2001 12勝14敗 3.26
ネイサン・ミンチー最優秀防御率のタイトルを獲得したのは、広島東洋カープから移籍した初年の2001年のこと。規定投球回数ギリギリで達成する投手も多い中、ミンチーはすべて先発登板200回以上投げてタイトルを獲得しました。

フルイニング投げて自責点2〜3点で負けた試合も多く、中でも、8月19日の西武戦は9回3安打自責点0で負け投手になっています。その結果、30試合に先発登板し、5試合完投するものの、12勝14敗の負け越し。防御率3.26は、セパ両リーグ合わせて歴代2番目に悪い数字です。

2002〜2003年も先発で二桁勝利を挙げ、チームの躍進に貢献しています。
ロッテ時代のネイサン・ミンチー

ロッテ時代のネイサン・ミンチー

金田政彦(2002年)

投手 球団 達成年 勝敗 防御率
金田政彦 オリックス・ブルーウェーブ 2002 4勝9敗 2.50
金田政彦は、1993年オリックスに入団。1999年に初めて規定投球回に達し、初の二桁勝利を記録します。以降はローテーションの一角を担うようになり、2001年には開幕投手を務めています。

2002年も先発として活躍しますが、この年は打線が不調。7回1失点、7回2失点など好投して先発の役割を果たすも、勝利を逃すことたびたびでした。

チームは、50勝87敗3分の最下位。リーグ2位のチーム防御率3.59に対し、チーム打率は.235でリーグ最下位です。金田は、23試合すべて先発で登板し、140 2/3回を投げて、防御率2.50を記録しますが、4勝9敗の負け越し。史上最も少ない勝利数で、最優秀防御率のタイトルを獲得しました。
オリックス時代の金田政彦

オリックス時代の金田政彦

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