皆様、学生だったり社会人だったりだと思いますが・・・ピンチのとき「地獄を見た」とか言いませんか?
地獄。仏教にもキリスト教にも「天国」と「地獄」はあるのですが、日本人的地獄というと、仏教なのかと思います。
が。しかし。よく読むとワチャッとして結構面白いので紹介します。
地獄。仏教にもキリスト教にも「天国」と「地獄」はあるのですが、日本人的地獄というと、仏教なのかと思います。
が。しかし。よく読むとワチャッとして結構面白いので紹介します。
地獄とは
まず、地獄について。サンスクリット語で「naraka」。ナラカ。漢字で「奈落」。舞台下のことを指す言葉ですが、元は「地獄」の意味。
地獄というと、多分、人間が死んだら三途の川を渡って7日ごと計7回=49日間、閻魔さんとか十王のお裁きを受けて行き先が決定し、罪がない人は天国とか他の世界にいき、何かしら罪があったら地獄行き・・・というイメージ。だからお葬式後、「四十九日」という行事が生まれます。お裁き中は厳密にはあの世にいないのでね。
で、地獄に落ちたら鬼たちから色々の責め苦を受ける、という感じです。
地獄というと、多分、人間が死んだら三途の川を渡って7日ごと計7回=49日間、閻魔さんとか十王のお裁きを受けて行き先が決定し、罪がない人は天国とか他の世界にいき、何かしら罪があったら地獄行き・・・というイメージ。だからお葬式後、「四十九日」という行事が生まれます。お裁き中は厳密にはあの世にいないのでね。
で、地獄に落ちたら鬼たちから色々の責め苦を受ける、という感じです。
「八大地獄」
そんな地獄って、一応書くと阿鼻(無間)・大焦熱・焦熱・叫喚・衆合・黒縄(こくじょう)・等活からなる炎で熱すぎる「八大(八熱)地獄」がメインで、ほかに寒すぎる八寒地獄とかがある。このあたり、知りたい場合、恵心僧都源信さんが書いた『往生要集』を読んでほしいです。
大雑把に書くと、
大雑把に書くと、
等活は「殺生」、
黒縄は「殺生」「盗み」、
衆合は「殺生」「盗み」「邪淫」
叫喚は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」
大叫喚は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語(うそ)」
焦熱は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語」「邪見」
大焦熱は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語」「邪見」「犯持戒人(尼や幼女などへの強姦)
阿鼻は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語」「邪見」「犯持戒人」「父母・阿羅漢殺害」
・・・下にいくほど、順調に項目が増えるサービスっぷり。
多分、「飲酒」の時点でほとんどの人がアウト。
そして、お気づきだろうけど、「阿鼻叫喚」という単語はこの地獄に由来します。
さらにですよ!この八大地獄のまわりに16の地獄もあって、こっちがまたサービス旺盛すぎる。
黒縄は「殺生」「盗み」、
衆合は「殺生」「盗み」「邪淫」
叫喚は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」
大叫喚は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語(うそ)」
焦熱は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語」「邪見」
大焦熱は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語」「邪見」「犯持戒人(尼や幼女などへの強姦)
阿鼻は「殺生」「盗み」「邪淫」「飲酒」「妄語」「邪見」「犯持戒人」「父母・阿羅漢殺害」
・・・下にいくほど、順調に項目が増えるサービスっぷり。
多分、「飲酒」の時点でほとんどの人がアウト。
そして、お気づきだろうけど、「阿鼻叫喚」という単語はこの地獄に由来します。
さらにですよ!この八大地獄のまわりに16の地獄もあって、こっちがまたサービス旺盛すぎる。
実にバラエティに富んでいる「地獄」
例えば、「多苦悩処」・・・これは男色(男の同性愛)な方が落ちる地獄。「団処」は牛や馬などと獣姦したら落ちる。ほか、出家してないのに僧のフリをしたら落ちる地獄とか、逆に出家してるのに俗世が忘れない人がおちる地獄とか、奥様以外の女性とできちゃった男性が落ちる地獄とか。もう、思いつく限り盛り込んだ感満載です。
でも、多分、八大地獄で熱を入れすぎたんでしょうね・・・八寒地獄が結構ガチで適当。
八寒の各地獄は漢字でかくと面倒なので平仮名で書きますね。
「あぶだ」「にらぶた」「あただ」「かかば」「ここば」「うばら」「はどま」「まかはどま」。
意味不明!
しかも「あただ地獄」は寒さで「アタタ」という悲鳴を上げるので「あただ地獄」、「かかば地獄」は寒さのあまり「ハハバ」という悲鳴を、「ここば地獄」では「フフバ」という悲鳴をあげるらしいです。何がなにやら分からないけど、寒すぎるとそうなるらしいです。
意味不明!
そんなバラエティに富んだ地獄。何が恐ろしいって、社会のムーブメントに合わせちゃうから恐ろしい。中世というか近世あたりで社会が安定して「家」の意識が民間にも定着したあたりで生まれた地獄があります。今の感覚だと理不尽に感じると思いますが、子供が生めない女性が落ちる地獄など女が落ちる地獄だったり、親より先に亡くなった子供が落ちる地獄だったりが生まれました。むちゃくちゃ理不尽だけど、当時はそれだけ「家を守る」意識が強かった、というだけのお話です。今はきっとこんな地獄はあの世には無いと思いたいです。
さて最後に。
死後、餓鬼になる場合の罪の中にヘンテコなものを発見。
日陰の涼しい樹を伐ったり、僧侶が住む寺院の林を伐ったら、死後、餓鬼となって生まれながら樹の中に身を押し込められて縮こまって激しく苦悩するのだそうですよ。
日陰を作る樹はともかくとして、寺院の林って、そうとう限定されている罪だなあ(苦笑)
でも、多分、八大地獄で熱を入れすぎたんでしょうね・・・八寒地獄が結構ガチで適当。
八寒の各地獄は漢字でかくと面倒なので平仮名で書きますね。
「あぶだ」「にらぶた」「あただ」「かかば」「ここば」「うばら」「はどま」「まかはどま」。
意味不明!
しかも「あただ地獄」は寒さで「アタタ」という悲鳴を上げるので「あただ地獄」、「かかば地獄」は寒さのあまり「ハハバ」という悲鳴を、「ここば地獄」では「フフバ」という悲鳴をあげるらしいです。何がなにやら分からないけど、寒すぎるとそうなるらしいです。
意味不明!
そんなバラエティに富んだ地獄。何が恐ろしいって、社会のムーブメントに合わせちゃうから恐ろしい。中世というか近世あたりで社会が安定して「家」の意識が民間にも定着したあたりで生まれた地獄があります。今の感覚だと理不尽に感じると思いますが、子供が生めない女性が落ちる地獄など女が落ちる地獄だったり、親より先に亡くなった子供が落ちる地獄だったりが生まれました。むちゃくちゃ理不尽だけど、当時はそれだけ「家を守る」意識が強かった、というだけのお話です。今はきっとこんな地獄はあの世には無いと思いたいです。
さて最後に。
死後、餓鬼になる場合の罪の中にヘンテコなものを発見。
日陰の涼しい樹を伐ったり、僧侶が住む寺院の林を伐ったら、死後、餓鬼となって生まれながら樹の中に身を押し込められて縮こまって激しく苦悩するのだそうですよ。
日陰を作る樹はともかくとして、寺院の林って、そうとう限定されている罪だなあ(苦笑)
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