1983年夏 PL学園-池田
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高校野球の主役となった「KKコンビ」擁するPL学園でしたが、全国制覇を果たしたのは1年生夏の時だけ…と言っては言い過ぎでしょうか。ともあれ、桑田・清原選手の高校3年生の夏、となった第67回大会で、PL学園は決勝まで勝ち進み、山口県代表の宇部商と対戦します。試合は1点を争う好ゲームとなります。PL学園は清原選手の2本のソロホームランで同点に追いつきますが、その際の「弾丸~」という実況と「甲子園は清原の為にあるのか!?」というフレーズはあまりにも有名です。
清原夏の甲子園でのHR
「弾丸~」
(清原高3時、対宇部商戦で、夏の甲子園で8本目を放った際)
「甲子園は清原の為にあるのか!?」
(清原高3時、対宇部商戦で、夏の甲子園で9本目を放った際)
(清原高3時、対宇部商戦で、夏の甲子園で8本目を放った際)
「甲子園は清原の為にあるのか!?」
(清原高3時、対宇部商戦で、夏の甲子園で9本目を放った際)
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結局この試合は、9回裏にPL学園の3番打者松山選手がサヨナラタイムリーを放ち、PL学園が優勝します。その際「PL学園が、勝った~!85年の夏はPL学園が制しました!キャプテン松山、素晴しい打球をセンターの右に打ちました。奇跡のPL学園、今年も生きていました!!そして、桑田、清原、3年の夏を締めくくりました!!」と実況しています。
勝負しません
清原選手以来の怪物と言われた松井秀喜選手が出場した、第74回全国高等学校野球選手権大会。2回戦で、松井秀喜選手がいる星稜高校は、高知県代表の明徳義塾高校と対戦します。事前の取材で、松井秀喜選手に対して敬遠策をとるのでは?という情報が入る中、注目の第一打席、河野和洋選手が投じた球は大きく外れます。
1992年 松井秀喜 星稜対明徳義塾
「勝負しません」
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捕手が立ち上がっていないため、公式記録では敬遠を示す「故意四球」ではなく「四球」となっていますが、松井選手と明徳義塾バッテリーが松井選手と勝負する意思がないことは明らかでした。この試合を実況した植草貞夫さんは「勝負しません」というフレーズを繰り返し使っています。これはベンチの指示によって敬遠策を行い、試合後にすさまじい批判を受けるであろう明徳義塾バッテリーの事を慮ったフレーズであったと言われています。
最後の実況となった80回記念大会
植草貞夫さんが高校野球の実況を引退したのは、第80回記念大会の事でした。この大会の1回戦で杉内投手がノーヒットノーランを記録した鹿児島実業対八戸工校戦を実況しています。
1998 鹿児島実VS八戸工大
「ノーヒットノーラーン達成~」
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3回戦の智弁和歌山(和歌山)対豊田大谷(東愛知)戦の試合をもって、植草貞夫さんは高校野球の実況を引退。試合終了時「残念ながら今日は見ることは出来ませんでしたが"青い空・白い雲"を私の心の中にしまって44年間の実況を終了したいと思います。ありがとうございました」というコメントを残しています。
1998 豊田大谷VS智弁和歌山
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ちなみに、この80回記念大会は松坂大輔投手擁する横浜高校が優勝、春夏連覇を達成していますが、植草貞夫さんは、実況担当する試合のめぐりあわせによってなのか松坂選手の試合は実況していません。
プロ野球中継でも…
朝日放送がプロ野球では阪神タイガースの試合を多く中継したことから、植草貞夫さんは阪神タイガース戦に欠かせないアナウンサーの一人としても有名でした。植草さんが実況した試合の中で最も阪神ファンの印象に残る試合といえば、1985年4月17日の「バックスクリーン3連発」ではないでしょうか。
バース、掛布、岡田 伝説のバックスクリーン3連発
「センターが下がった、下がったぁ、下がったぁーー! 逆てぇーん!!」(バース本塁打時)
「こぉーれもセンターだ! クロマティはー、追わないっ!」(掛布本塁打時)
「センターへ! こぉーれも行くのか? こぉーれも行くのか? こぉーれも行ったー!」(岡田本塁打時)
「こぉーれもセンターだ! クロマティはー、追わないっ!」(掛布本塁打時)
「センターへ! こぉーれも行くのか? こぉーれも行くのか? こぉーれも行ったー!」(岡田本塁打時)
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植草さんは1985年10月16日、21年ぶりの優勝を決めたヤクルトスワローズ対阪神タイガース戦でもラジオの実況を担当しています。優勝の瞬間の言葉をいろいろ考えていたが、結局出てきたのは「1985年度ペナントレース、阪神タイガースが制しました」という非常に冷静な実況でした。
打者がいい打球をかっ飛ばすと「さぁー」とか「こぉーれもいくのかぁー?」という絶叫は植草さんの実況の際の「名文句」であり、球場の興奮と熱狂をお茶の間に伝えてくれたのです。
打者がいい打球をかっ飛ばすと「さぁー」とか「こぉーれもいくのかぁー?」という絶叫は植草さんの実況の際の「名文句」であり、球場の興奮と熱狂をお茶の間に伝えてくれたのです。
「水野、自分がいつもやっている事を今日は相手にやられてしまいました。」: