刑事ドラマシリーズ 「さすらい刑事旅情編」
テレビ朝日系で1988年から1995年まで放送された日本の刑事ドラマシリーズ。主演は宇津井健。
1シリーズ2クールでの放送で、毎年4月 - 9月は『はぐれ刑事純情派』、10月 - 3月は本作という具合に交代で放送されていた。
なお、正式タイトルは第1作と第7作が『さすらい刑事旅情編』、第2作 - 第6作はタイトルの後ろにローマ数字でII-VIが入る。
警視庁鉄道警察隊の活躍!
JR東京駅丸の内駅舎にあるという設定の警視庁鉄道警察隊『東京丸の内分駐所』の捜査班が活躍するストーリーである(当時丸の内駅舎北口に実在したのは警視庁鉄道警察隊本部と東京分駐所)。
当初は警視庁管内の鉄道用地内で発生した事件全般の捜査権を持ち、都外での積極的な活動も認められた「特捜班」という設定だったが、後にこの設定は消滅し、あくまで一分駐所の捜査班として自所管内で発生した事件の捜査に於いて必要に応じて都外に出張する形となった。
派手なアクションはなく、聞き込み重視!
物語の特色として、本作品開始当時までの刑事ドラマにおいて主流だった拳銃の携帯、派手なアクションなどはほとんどなく実際の捜査同様の、聞き込みと物的証拠を基にした容疑者追跡が主で、『はぐれ刑事純情派』同様人情味あふれる作品である。
音楽が懐かしいオープニング映像
さすらい刑事 旅情編Ⅱ OP - YouTube
Ⅱは高木三保や布川敏和、林家こぶ平、東ちづる等が出演していました!
さすらい刑事 旅情編4 ED - YouTube
劇中の音楽は、第1シリーズが同じテレビ朝日で放送されていた『ニュースステーション』の3代目と4代目のテーマ音楽を手がけていた本多俊之が、テーマ曲(三浦)によるタイトルコールのBGMとタイトルバックのBGM)を製作していた。
第2シリーズはミッキー吉野、第3シリーズから最終シリーズまでは京田誠一が担当した。
全シリーズに出演した俳優
高杉俊介(宇津井健)
警部。
初期には特捜班の班長で、後に東京丸の内分駐所の責任者(「分駐所長」や鉄警隊での警部相当の職である「中隊長」といった具体的な職名は言及されていない)。分駐所唯一の鉄道公安官出身。
作中の設定では、都内で捜査を行い、必要に応じて香取がいる被疑者がいると思われる現場に合流するというパターンが多い(最後まで都内に留まり香取達への指示と都内における捜査に徹するという場合もある)。
香取とは異なり、私生活の描写は殆どなかったが、第4シリーズから第6シリーズにかけては実の娘である幸子との親子としての交流が描かれるなど、厳格な側面と娘を大事に思う父親としての側面が描かれていた。
香取達男(三浦洋一)
警部補。特捜班(後の分駐所捜査班)の実質的リーダー。
冗談を言うこともあるが根は真面目で、人間味あふれる魅力がある。
かつて、宇田夏子(演 - 蜷川有紀)という恋人がいたが、1984年にその弟の勝也(演 - 西川忠志)が起こした傷害致死事件が原因で結婚をあきらめざるを得なかったという過去を持つ。
以後誰とも結婚せず、妹の恵里と同居している。
尚、1994年、上記の夏子の結婚式に「友人として」出席するため、小樽で再会するが、帰郷するはずの弟・勝也が都内で仲間と事件を起こした事がわかり、夏子も訪問した山崎の報告で結婚を破棄、ストーリー後半では香取自身も辞表を懐に偲ばせ、刑事を辞職する覚悟で関係を修復しようとしたが、再び別れる事になる。
作中の設定では、都内にいる高杉からの指令で被疑者がいると思われる現場に行き現場で聞き込みを中心とした捜査をした後、途中で高杉と合流するというパターンが多い(上述の経緯により高杉と合流しない放送回もある)。
自動二輪免許を所持する。趣味は鉄道模型。
シリーズごとにキャストの入れ替わりが激しく、全シリーズ出演はこの2人と香取の妹役を演じた相川恵里の3人だけであった。
左からなぎら健壱、 河合奈保子、三浦洋一、宇津井健、植草克秀、蟹江敬三