楢山節考とは?
1983年カンヌ国際映画祭にてパルム・ドール受賞作品!
『楢山節考』(ならやまぶしこう)は、1983年製作の日本映画。深沢七郎の同名小説(厳密には『楢山節考』と『東北の神武たち』の2つを原作とする)の2度目の映画化作品。1983年のカンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞した。
via matome.naver.jp
1954年地獄門(衣笠貞之助監督)1980年影武者(黒澤明監督)に続きこの作品で今村昌平監督が受賞した。
誰も期待していなかった作品がまさかの受賞!
第36回カンヌ国際映画祭では、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』がグランプリ最有力と言われ下馬評が高く、製作の松竹は大島、奥山融副社長ら総勢20人以上がファーストクラスの飛行機でカンヌ入りした。『楢山節考』も『戦場のメリークリスマス』とともにカンヌ国際映画祭に出品されたが、こちらはまったく期待されてなく、誰もカンヌへ行こうとしない。
プロデューサーの日下部は、「どうしてもカンヌに行きたい」と主張すると岡田社長から「恥をかくのは日下部一人で充分」と言われた。今村も「後輩の大島監督が受賞するのに何でわざわざ行かなきゃならんの」と言う。宣伝も営業の誰も付いて行くと言わず。
結局、主演女優の坂本スミ子と2人で、エコノミークラスでカンヌ入りした。現地での宣伝合戦も『戦場のメリークリスマス』は、国際的にも知名度が高い大島やデヴィッド・ボウイを擁して注目度が極めて高かったが『楢山節考』が逆転、グランプリ・パルム・ドールを受賞した。
岡田社長も今村監督もカンヌに来なかったため、世界中の映画人とプレスが日下部の元へ殺到。「あなたの映画が受賞したんですね、おめでとう」「そう、あれ、おれの映画なんです」と日下部はプロデューサーにとっての最高に一夜を満喫した。
楢山節考「村の掟」
①「結婚し、子孫を残せるのは長男だけである」
・長男以外の男子は「ただの食い扶持」と邪険にされ、最初から一家の働き手として育てられる。次男以降は奴(ヤッコ)と呼ばれる。長男には逆らえない。結婚もできないゆえ、童貞が多い。
・長男以外の男子は「ただの食い扶持」と邪険にされ、最初から一家の働き手として育てられる。次男以降は奴(ヤッコ)と呼ばれる。長男には逆らえない。結婚もできないゆえ、童貞が多い。
②「他家から食料を盗むのは重罪である」
・他家から食べ物を盗むのは1番の重罪にあたり、「楢山様に謝らせる」という処罰を受ける。「楢山様に謝らせる」とは、盗人の家に村中の人間で押し入り、他に食料がないか調べ、出てきた食料(盗んでない物でも)を山分けにされる。
・他家から食べ物を盗むのは1番の重罪にあたり、「楢山様に謝らせる」という処罰を受ける。「楢山様に謝らせる」とは、盗人の家に村中の人間で押し入り、他に食料がないか調べ、出てきた食料(盗んでない物でも)を山分けにされる。
③「70歳を迎えた老人は【楢山参り】に出なければならない」。
・苦しい食糧事情の為の口減らし。高齢の年寄り(男女関係なく)をその家の長男などが背負子(しょいこ)を一人で担いで連れて行き楢山に置いてくる。
・苦しい食糧事情の為の口減らし。高齢の年寄り(男女関係なく)をその家の長男などが背負子(しょいこ)を一人で担いで連れて行き楢山に置いてくる。
主なキャスト
辰平役 緒形拳
45歳。短気で手が早いが、その行動や言動は現代で言うところの「へタレ」の裏返しでもある。前妻のたけやんを不慮の事故で亡くしている。子供はけさ吉・とめ吉・ゆきと3人いる。父親に似ているが、自分の母親(辰平にとっては父方の祖母)の「楢山参り」に対する心労から失踪した父親に似てると言われるのが内心不愉快。
via けん