テレビではよく知られている大原麗子の意外と知られていない映画作品。
2024年9月14日 更新

テレビではよく知られている大原麗子の意外と知られていない映画作品。

一時期はテレビで見ない日はないのではないかと思うほど、ドラマにCMにと売れに売れていた大原麗子。その一方で映画作品の印象が薄いですよね。それもそのはず映画での主演作品は僅かに3作品しかないのですから。

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大原麗子はもちろん美しい。ミニスカート姿にも感激する。しかし、なんだかなぁの思いもあったりする作品ではあります。
そんな中、特出しているのは挿入歌で、和田アキ子が唄う「女王蜂のフーガ」はちょっとした聴きものです。

【映画本編モノラルトラック リマスター&疑似ステレオ化】和田アキ子 (Akiko Wada) - 女王蜂のフーガ [Fake Stereo Mix] (1970 東映映画「三匹の牝蜂」)

そして主演三作品目、1983年の「セカンド・ラブ」。やっときたぁという感じの作品です。監督は女性映画の名手と謳われる東陽一。
セカンド・ラブ

セカンド・ラブ

監督:東陽一
脚本:田中晶子、東陽一
製作:吉田達、前田勝弘
出演者:大原麗子、小林薫、アイ・ジョージ、中村れい子、河原崎建三
音楽:田中未知
撮影:川上皓市
編集:市原啓子
制作会社:幻燈社・東映
配給:東映
公開:1983年4月8日
上映時間:103分
ファースト・ラブが甘酸っぱさの代名詞なら、セカンド・ラブはホロ苦さのそれか――。 日向一実32才、グリーン・コーディネーター。夫の秀夫は2つ年下の建築家。子供はいないが、この2年間何となくやってきた。だが、目に見えぬズレを意識する二人。そんな時、一実が妊娠した。やがて降ってわいてきたような見知らぬ男の死体、二人の間に分け入った危険な小悪魔などが、一気に愛の波紋を呼んで――。
この作品で多くの人が期待したのは大原麗子のヌードだったろうと思われるのですが、熱烈なファンの多くはヌードに反対。「大原麗子がヌードになる」の報に抗議の手紙が殺到したらしいです。チッ、余計なことを。
もっとも、既にサントリーCM「すこし愛して、ながーく愛して」が始まっていましたから仕方のない事でもあったのでしょう。

男はつらいよ 噂の寅次郎

「セカンド・ラブ」と前後して大原麗子は「男はつらいよ」のマドンナ役を2度演じています。最初の1本が1978年の「男はつらいよ 噂の寅次郎」で、やはり大原麗子は勝気でありながらも清楚な役というのが似合いますよね。
男はつらいよ 噂の寅次郎

男はつらいよ 噂の寅次郎

監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
原作:山田洋次
製作:島津清
出演者:渥美清、大原麗子、倍賞千恵子、前田吟、泉ピン子、室田日出男、大滝秀治、下條正巳、笠智衆、志村喬
音楽:山本直純
撮影:高羽哲夫
編集:石井巌
配給:松竹
公開:1978年12月27日
上映時間:104分
因みに2013年3月に行われたYahoo!JAPAN調査によるマドンナ人気ランキング『「男はつらいよ」あなたが選ぶ歴代最高のマドンナは?』では、浅丘ルリ子、吉永小百合に次いで大原麗子は堂々の第3位に輝いています。

映画『男はつらいよ』(第22作)予告編映像

やっぱり大原麗子はマドンナ役が似合いますよね。マドンナという言葉の響きがピッタリですもんね。因みに当時大原麗子は32歳。1984年には「男はつらいよ 寅次郎真実一路」で2度目のマドンナ役を演じているのですが、その時が38歳です。

居酒屋兆治

最期にもう一本どうしてもご紹介したい映画があります!降旗康男監督、高倉健主演により1983年11月12日に公開された映画「居酒屋兆治」。これは山口瞳原作の同名の小説を映画化したもので、大原麗子はヒロインを演じています。
居酒屋兆治

居酒屋兆治

監督:降旗康男
脚本:大野靖子
製作:田中プロモーション、東宝
出演者:高倉健、大原麗子、加藤登紀子、池部良
音楽:井上堯之
撮影:木村大作
配給:東宝
公開:1983年11月12日
上映時間:125分
脱サラして小さなもつ焼き屋「兆治」を営む英治(高倉健)と茂子(加藤登紀子)の夫婦。しかし、平凡ながらも幸せな日々を送っていた英治の前に、かつての恋人さよ(大原麗子)が現われた。英治のことが忘れられないさよは、やがてすさんだ生活に身をゆだねていく…。
1981年のヒット映画「駅STATION」と同じく監督・降旗康男、撮影・木村大作、主演・高倉健のトリオで製作された「居酒屋兆治」は実に味わい深い佳作となっています。
気心知れたスタッフという事で高倉健はいつになくいい味を出していますし、そこに絡む大原麗子は素晴らしいです。

【居酒屋兆治】 予告編 #高倉健

主演であろうと、なかろうと、やはりヒロイン役が似合いますねぇ。

大原麗子は高倉健のことを生涯尊敬していたそうで、1992年にNHKのテレビドラマ「チロルの挽歌」で高倉健の妻役(ヒロイン)として高倉と共演し、ギャラクシー賞奨励賞を受賞しているのですが、この作品を「生涯の代表作」と自負していたのだそうですよ。
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