「無いものは自分たちで創る」夢のホビーパソコン『X68000』の魅力について語っちゃいます
2017年5月29日 更新

「無いものは自分たちで創る」夢のホビーパソコン『X68000』の魅力について語っちゃいます

1987年発売当時、他のゲーム機やパソコンを圧倒する性能と子供には手の出ない高価な価格は、マイコン好きの少年達にとって憧れの存在でした。そんな夢のパソコンX68000についてご紹介します。

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Mercury Unit (PCM)

Mercury Unit (PCM)

パワーユーザーによる拡張ボード開発の歴史は古く、極初期にはMacintosh互換ボードが一部のユーザーの間で開発された。これはSCSI拡張ポートやAppleTalk (RS422) ポートなどを含んだ本格的な物で、Macintosh用の多くのソフトウェアが動作したが、ROMを実機からコピーして流用するなど著作権上の問題があり、本格的に発売、流通されることはなかった。その後、Oh!Xが休刊した1995年頃から、ユーザーが拡張ハードを自主製作することが本格的に行なわれるようになった。

Mercury Unitの作者が、美少女戦士セーラームーンの登場人物であるセーラーマーキュリー役の声優・久川綾の声を高音質で録音・再生することを目的としてMercury Unitと命名したことに由来し、慣習的に太陽系の惑星の名称が付けられることが多くみられた。
・Mercury Unit (PCM)
・Neptune-X(ISA用EtherNetカード接続アダプター)
・Nereid(LAN+USB+Memory統合拡張ボード X-PowerStation製作)
・Jupiter-X(X68000用68040 / 68060アクセラレーター)
・Venus-X(X68030用68030アクセラレーター+セカンドキャッシュメモリー)
・040turbo(X68030用68040アクセラレーター)
・ビデオキャプチャーユニット
・キーボード変換機
引用:wikipedia

BIOSとOSが無償公開

SHARPの好意によりX68000のBIOSとOSが無償で公開されました。これによりX68000の実機がなくても、WINDOWSパソコンでもエミュレータをダウンロードしてX68000のソフトを動かすことが出来ます。

まとめ

NECのPC-98シリーズに挽回不能なまでに大きく差をつけられてしまったX68000シリーズ。ユーザーの間で熱望されていた次世代機は『X68030』というCPUの速度が向上しただけのものでした。ファンはガッカリしましたが、既に商業的には失敗に終わっていた状況なだけに、もはや開発費も掛けられない状況だったのでしょう。

その後、マクロソフトのOS『WINDOWSシリーズ』とPC/AT互換機がパソコン市場を席巻しました。現在ではハードの性能は飛躍的に向上し、多くの素晴らしいソフトウェアにも恵まれて、快適にインターネットを楽しめる便利な世の中になりましたが、X68000を使っていたあのときのようなワクワク感は薄れていったように思います。

このX68000は日本で最後の『夢の詰まったパソコン』だったと言えましょう。
45 件

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  • 似て非なるX Window 2022/6/13 01:28

    「誰も使っていなかったSX-Window」という表現は事実と異なります。
    この記事を書いた人の周りにたまたまいなかったか、個人的に勝手な偏見を持っているだけではないですか?
    ある程度習熟している人はSX-Windowを便利に活用していましたし、10MHzモデルでも巷間言われているほど動作が遅かったわでではありません。
    最後まで読んでも納得できるような箇所のない私的な妄想を書き連ねた駄文でしかないです。

    pro xv 2020/9/14 18:30

    クロックアップも流行りましたね。私のPROは15MHz駆動でした

    HAL 2018/8/4 09:58

    私もPROユーザーでしたのでうれしい記事です。DTM中心でしたが使うことが楽しかったのを覚えています。SX-Window、私は仕事に使ってましたよ(^^♪。TeXをインストールしSX-Windows上のシャーペンでソースの編集、コンソールでコンパイル、dviビューワーもフリーソフトでSX-Windowで完結させてました。やろうと思えばなんでもできるのがX68kの魅力でした

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