アジアン・テクノの先駆、『P-MODEL』と平沢進
2017年1月23日 更新

アジアン・テクノの先駆、『P-MODEL』と平沢進

80年代、現在音楽プロデューサーとして活躍中の平沢進が中心として結成された「P-MODEL」。テクノポップ文化の先駆となった彼等の功績を振り返ってみましょう。

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P-MODEL誕生。「テクノポップって、何?」

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1979年、平沢進が中心となりP-MODEL(ピー・モデル)は結成されました。

日本のインディーズロックシーンにイギリスで生まれたパンクロックが流れ込み、それに影響を受けた様々な形態のバンドが生まれゆく中で 一際異彩を放っていたのがこのバンドです。

シンセサイザーや打ち込み音源とバンドを融合させたテクノスタイルは人気を誇り、「YMO」や「ヒカシュー」と共に、80'Sテクノポップブームを形成していくことになります。

P-MODEL 平沢進 - YouTube

P-MODEL 平沢進 「80’s春 テクノポップって何?」
P-MODELは結成と同年、シングル『美術館であった人だろ』でメジャーデビュー。

翌年の1980年、同じフィールドで活躍していたYMOの「ライディーン」が大ヒットを飛ばし、日本はテクノポップ界は盛り上がりを見せます。
テクノ御三家―1970年代後半から1980年代にかけて一世を風靡したYMOに続くテクノポップグループとして紹介されたP-MODEL、ヒカシュー、プラスチックスの3グループの総称
ポップな電子音によって演奏されるパンクロックと、ピンク色を多用したアートワーク、ステージにおける奇矯な振る舞いなどが話題となる。

P-MODELのメンバー

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P-MODELの母体は「マンドレイク」というバンドでした。

マンドレイクはブラックサバスのコピーから始まったハードロックバンドでしたが、当時サブボーカルを務めた安部文泰がヴァイオリンを持ち込んだことからプログレッシヴロックに移行。

その後、試行錯誤した上でキーボードを増やし、徐々にテクノスタイルが形成されていきます。
●平沢進(G,Vo,Syn,etc)
●田中靖美(Syn,Key,Org,P)
●秋山勝彦(B,Vo,Key)
●田井中貞利(Dr,Dr prog.)
●菊池達也(B)
●三浦俊一(Key)
●横川理彦<現・横川タダヒコ>(B,Vo,etc)
●荒木康弘(Dr,Perc)
●中野照夫<現・中野テルヲ>(B,Vo)
●高橋芳一(Systems)
●ことぶき光(Key)
●藤井ヤスチカ(Dr)
●上領亘(Algorythm)
●福間創(System1)
●小西健司(System2)
●TAINACO(Algorythm)
P-MODELはメンバーの入れ替わりが非常に激しいバンドであり、活動休止までの約20年間、一度でもバンドに在籍したことのある人物の数が、のべ16人(15人+電子ドラム1人)にも及びます。
1986年頃の中野加入時には、雑誌インタビューの見出しに「またメンバー交代だ!」とかかれたくらいである。

進化し続ける音楽性と、仕掛け人「平沢進」

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ボーカルでリーダーの平沢進は、P-MODELでの活動の傍ら ソロ活動も積極的に行います。

楽曲提供やCG制作を通し音楽プロデューサーとしての頭角をあらわした平沢は、2000年「培養」と称し、P-MODELでの活動を停止します。
ヤプーズ、宮村優子らへの楽曲提供や、『剣風伝奇ベルセルク』、『妄想代理人』、『パプリカ』などのアニメ作品の音楽を手掛けている。今敏とも親交があったようだ。また、「異母犯抄」名義にて長州力の入場曲「パワーホール」を手掛けたことも有名である。
インターネット上での活動も活発で、「インタラクティブ・ライブ」と題した、インターネットを通じてライブの進行度や会場の音声をリアルタイムで配信し、モニタの前からライブの進行に干渉できるライブを行ったり、自らの作品をホームページにてMP3で配信するなどしている。
休止と再活動を繰り返しながら新しい音楽を追求し続けるP-MODELですが、彼等が日本音楽史に残した功績は人々に評価され続け、今も新しいファンを生み続けています。

P-MODELが残した音源

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