映画『ジャッカルの日』
映画『ジャッカルの日』の原作
映画『ジャッカルの日』の原作は同じ題名のイギリス人作家のフレデリック・フォーサイスによるベストセラーの小説に基づいて、忠実に作られています。
主人公のジャッカルを演じるエドワード・フォックスが魅了的に描かれた政治スリラー作品に仕上がっています。
原作者のフォーサイスは「ジャッカルの日」を1970年1月の元旦から書きはじめ、フォーサイスよりわずか35日間で長編小説を完成させました。
それから10ヶ月後の1970年11月9日にシャルル・ド・ゴール大統領は亡くなりました。
フランスのドゴール大統領
1958年にシャルル・ド・ゴールが大統領に就任してから、知られているだけで30回以上の暗殺が計画されたと言われています。
アルジェリア独立反対派(秘密軍事組織)によるシャルル・ド・ゴール暗殺未遂事件「プティ=クラマール事件」の主犯、OASのジャン・マリー・バスティアン・ティリーが逮捕され、銃殺刑になります。そしてOASは解散を余儀なくされます。ここまでが事実です。
映画『ジャッカルの日』は、この現実に起きたシャルル・ド・ゴール暗殺未遂事件を架空の舞台として製作されました。
映画『ジャッカルの日』あらすじとネタバレ
その劇的に進化した映像から目が離せません。
俳優エドワード・フォックス
映画『遠すぎた橋』のブライアン・ホロックス中将、映画『ガンジー』でのレジナルド・ダイヤー将軍など軍人の役が、エドワード・フォックスの当たり役です。
「プロの殺し屋」コードネーム「ジャッカル」
彼が請け負う殺人の仕事が成功した時に、世界の歴史の流れを変えることができるのです。
その仕事はトップシークレットで彼の雇い主でさえ彼の本当の名前を知りません。
暗殺者はコードネームで「ジャッカル」と呼ばれます。
必要資金を聞かれたジャッカルは「50万」と言います。ロダンが「ポンドか?」と尋ねるとジャッカルは「ドル」と答えます。
ドゴール大統領が乗った車を襲撃しますが暗殺は失敗します。
暗殺に失敗したOASのロダン大佐は、フランスで活動歴のないイギリス人殺し屋ジャッカルを雇います。
いつも使うパスポートとイギリスに入国するためのイギリス人(ポール・ダガン名義) パスポートを作ります。そして3つ目は緊急事態に備え、空港で人観光客を物色しデンマーク人(ペーア・ルントクビスト名義)からパスポートを盗みます。
フランス警察、恐妻家のルベル警視(ミシェル・ロンズデイル)
フランス警察の調査官のルベル(ミシェル・ロンズデイル)は、OASの資金の動きをつかみ大統領暗殺計画を察知します。ジャッカルの情報を巧みに組み合わせて、それを足がかりにして、一歩一歩着実にジャッカルの形跡を探り当てて行きます
いつもギリギリのところで追っ手をかわすジャッカル。
この二人の徹底抗戦と心理描写は、映画『ジャッカルの日』の見所のひとつです。
狙撃用に用意したアパートで松葉杖に隠した特注ライフルを組み立てます。
ジャッカルは大統領が勲章を授与する瞬間に暗殺を決行します。
その時に大統領を狙ったジャッカルは引き金を引きました。
見事命中するはずでした。
大統領が勲章授与者に挨拶の抱擁をする時に、体を動かし下を向いたために弾は外れ、暗殺は未遂に終わります。
原作者のフォーサイスは、ジャッカルと同じイギリス人です。
監督のフレッド・ジンネマンは、アメリカ人です。
1963年に起きた、ケネディ大統領暗殺事件を思い出します。
監督:フレッド・ジンネマン
出演者:ジャッカル(エドワード・フォックス)
クロード・ルベル警視(マイケル・ロンスデール)他。
公開日時
イギリス1973年6月
フランス1973年9月14日
アメリカ1973年7月30日
日本1973年9月15日
配給はユニバーサル・ピクチャーズ。142分。
第46回アカデミー賞では、編集賞にノミネートされました。