超実力派シンガー、米倉利紀がミドルエッジに降臨。
昨年で25周年を迎え、2月7日にベストアルバム『besties』2作品を発表する彼にメールインタビューを敢行。
さらにミドルエッジ読者向けの動画コメントを頂戴しました。
ミドルエッジ独占インタビュー
編集部
昨年でデビュー25周年を迎えられました。おめでとうございます! デビューされた1992年当時の想い出を一つ教えて下さい。
本当に自分のCDが全国のCDショップに並ぶのだろうかと、マネージャーさんと一緒にこっそりCDショップ巡りをした思い出があります。
編集部
25年間は"あっという間"ではなく、"大変な道のり"だったと語られていますね。
同時期にデビューされた方で25年間も第一線で活動を続けられた方が少ないかもしれません。活動を続けるために、一番大事なことは何でしょうか?
好きも嫌いも、いつも本気で挑むこと。
そして、常に目標や夢を上書きし続けること。
編集部
今回のベストアルバムのタイトル『besties』は親友という意味合いで使われる言葉ですが、この言葉に決めた理由を教えて下さい。
デビューからの25年を支えてくれた楽曲たちは、シンガー米倉利紀の大親友たちです。
楽しいことも、寂しいことも、嬉しいことも、悲しいことも全部隣でシェアしてきました。
編集部
25年の活動の中でここがターニングポイントになったなと思う曲はありますか?
また、その理由を教えて下さい。
「大丈夫っ!」です。
白血病でこの世を去った従姉妹に贈った一曲。
闘病生活中、僕がお見舞いに行くと病院の先生に怒られるほど大声で笑い合いました。
どんなに大変で苦しいときも、いつも僕を笑って励ましてくれた従姉妹。
一番大変だったのは従姉妹なのに、僕が元気をもらってたという。
その元気を「大丈夫っ!」を聞いてくださる皆さんとシェアしたいのです。
編集部
曲が年代順になっているので、各時代が持っている曲の匂いやその変遷を楽しめます。
時代の流れや経験によって変えていったことも多いと思いますが、「これは変えたくない」と思っている点はございますか?
「らしくいること」です。
どんな歌詞を歌っていても、どんな曲を歌っていても、必ず「米倉利紀らしさ」を大事に歌い続けてきました。
きっと、それが「声」の出所なんだと思います。
「本気の心」ですね。
編集部
今回のベストアルバム『besties』は、とても豪華でside-aが41曲、side-b plusが68曲とボリューム満点ですね。
この中から特に思い入れのある楽曲について、3曲ピックアップするとしたらどの曲ですか?
まず、最新の楽曲になりますが「愛おしい日々」。
この曲を書いたとき、この曲を引っ提げて全国を廻ったとき、僕の愛情を全部注ぎ込んだ人が側にいました。
今、愛する人は側にいなくなってしまいましたが、天と地がひっくり返っても、僕の心の中では永遠に「親友」です。
これが最後のチャンス!!っと本気で挑んでも、終わりがやってくる。
そして、また新たなチャンスがやってくる。
人生ってこの繰り返しなのでしょうか。
喜びと悲しみは表裏一体、「CHANCE」。
これからも大事に歌い続けます。
これから先、どんなに素晴らしい楽曲に出逢えても、どんなに素晴らしい楽曲を書けても、
「未完のアンドロイド」を超える楽曲は出てきません。
シンガー米倉利紀が誕生した大切な一曲です。
編集部
1922年といえば、MD(ミニディスク)が登場した年でもあります。
レコード、カセットテープ、CD、MD、そしてインターネットによる音楽配信。
時代によって音楽との接し方がどんどん変わっていく一方で、近年はレコードやカセットテープが再注目されるような現象が起きています。
歌を届ける手段に対してのこだわりはございますか?
音楽を聴く人が選ぶ時代だと思っています。
勿論、音への拘りを考えるといろいろな想いがありますが、僕はその人の耳に届く音楽よりも、心に届く音楽を作り続けたいので、聴き手の心に残る音楽であればどんな手段でも構わないと思っています。
編集部
25年を振り返って、自身に対して褒めてあげたいこと、叱りたいことを一つずつ挙げて下さい。
1992年、シングル 『未完のアンドロイド』でデビュー。
デビュー直後に単身渡米、ニューヨークをはじめとする主要都市と日本を往復する生活を送り、ブラックミュージックの影響を強く受けた音楽性でJポップとR&Bの橋渡しを成し遂げた。
中山美穂や広瀬香美、SMAP、和田アキ子、KinKi Kidsなど他アーティストへの楽曲提供も精力的におこなっており、2008年以降は音楽活動に加え、俳優として舞台やミュージカルにも多数出演している。