【米倉利紀】通算23枚目のオリジナルアルバム「analog」が1月23日発売!!
同作のタイトルである「analog」は、時代がデジタル化されればされるほど人間の心はどんどんアナログ化して行き、だからこそ「削除=DELETE」「上書き=OVERWRITE」できない人間の記憶こそ美しく語れるのではないかという米倉自身の強い思いによるもの。
《楽曲タイトル》
01. NOTHING LEFT
02. 幻
03. SOCIAL NETWORK SERVICE
04. そっと、ずっと
05. ココロ
06. キーホルダー
07. 君は僕の大切
08. ボクノキミ、キミノボク
09. GOODBYE, MY LOVE
10. ぬくもり、やさしさ
11. SHINE and BRIGHT
12. 大切な日々
ミドルエッジ独占インタビュー
編集部
前回のメールインタビューは、25周年を迎えて超豪華なベストアルバム『besties:side-a』『besties:side-b plus』の2作品を発売された2018年2月頃でした。
その後に行われたツアーは、ご自身の手応えはいかがでしたか?
シングル曲を全曲歌うっというコンセプトのセットリスト。
さすがにメドレーにするしか方法がなかったのですが、シングル曲とアルバムからの代表曲をピックアップすると50曲弱。
オープニングからノンストップで40分間歌いっぱなし、踊りっぱなし。
MCを挟んでまた1時間30分ほど歌いっぱなし、踊りっぱなし。
とっても大変なツアーでしたが、この25年間の軌跡をフィジカル的にも体感できたとっても充実したツアーでした。
25年間も歌い続けられていることの幸せを再確認できました。
編集部
初めてのベストアルバムを引っさげてのツアーでしたが、最近何か初めての体験や出来事はございましたか?
この年齢になると初めての経験がどんどん少なくなってきますよね。
でも、そんな中でも常に新しい目線で物事を捉える努力をしています。
一番に心掛けているのは「人との出逢い」です。
親しき中にも礼儀ありという言葉があるように、新しい出逢いだけではなく、長年のお付き合いの中だからこそ目を向けられるフレッシュさってあると思うのです。
20年以上米倉利紀を支えてくれているマネージャーさんがいます。
彼女が何気にぽろっと口にする米倉利紀のこと、僕の大切な支えになっています。
編集部
2019年1月23日にリリースされるオリジナルアルバム「analog」についてお伺いします。約2年ぶり通算23枚目となります。
前回のインタビューで印象的だった米倉さんの「表裏一体」という考え方。今回のアルバムでも、各楽曲の歌詞にいくつもそうした考え方を読み取ることが出来ました。
「デジタル」と「アナログ」をモチーフにされていますが、以前から強く思われていたのでしょうか?
どんどんデジタル化されていく世の中。
相反して、人間の心は一生アナログであることが浮き彫りになっていく。
ずっと心にあったことではありますが、この数年、このデジタルとアナログの摩擦が僕の心を締め付けているのは事実です。
デジタルデータって削除すれば見えなくなる、聞こえなくなる。
だけど、心のアナログな記憶ってどんな方法を使っても完全に削除することはできない。
逆に薄れて欲しくない記憶も、いつしか色褪せてしまう。
この2年間で僕の心が動いたことを赤裸々に歌詞にしています。
編集部
象徴的なアルバムタイトル「analog」は、どのタイミングで決められたのでしょうか?
アルバム制作を決めた時です。
歌詞を書き始める前に決めたので、全曲、どの歌詞にもアナログな心が散りばめられています。
編集部
2019年の全国ツアーに関して、すでに構成や演出など具体的なイメージはございますか?
アルバム「analog」を引っ提げてのツアーになるので、「analog」からの選曲が中心になると思いますが、「besties: side-b」(カップリング集)をお披露目できていないので、「analog」とデビュー25周年の「裏の顔」を良いバランスでお届けできればと思っています。
ツアーメンバーも一部心機一転し、これまでご一緒したミュージシャン、ダンサーと積み上げてきた「光」を更に輝かせたいと思っています。
衣装は「besties」ツアーが黒一色だったので、今回は少しカラフルな衣装で全国を回りたいですね!!
編集部
ハイヒール・リンゴさんが、ダウンタウンが若手だった頃の番組「4時ですよ~だ」の思い出を語っている記事を拝見しました。
その中で当時「2丁目ナイス小僧」(アシスタントボーイ)を務められていた米倉さんの印象や、最近米倉さんのライブに行ったエピソードを語られていました。
また、米倉さんもその記事をTwitterでリツイートするなどされています。
そうしたノリの良さを「さすが大阪人!」と感じたのですが、「笑い」は米倉さんの音楽人生にも影響を与えていますか?
「気質」や「個性」というのは改めて自分で確認し直すものではないと思っています。(笑)
例えば、「私、サバサバした男みたいな性格なんです」って言ってる人ほど「とっても女」。
きっと、「面白い人」って自分で面白いって思ってないと思うんです。
ですが、リンゴさんとの再会も含めて、説明も時間も必要なくグッと心が近寄れる感じは、
同じ関西人同士っというのがあるからかもしれませんね。
ただ、観に来てくださるお客様を楽しませるっということ。
歌もMCも奇を衒わずにエンターテイメントすること。
これはステージで「寒くならない」秘訣ですってことを大阪時代に学びました。
編集部
歌手の方でよく歌詞やメロディが降りてくると言いますが、米倉さんはそうしたご経験はございますか?
降りてくるという表現もできるかもしれませんね。
僕の言葉で説明すると、曲も歌詞もMCも、ゲームでいうテトリスなんです。
常にどんなときも上からなのか横からなのか下からなのか、いろんな形のブロック(曲、言葉)が自分に向かってきていて、それをタイミングよく組み合わせていく。
4段一気に崩せたときに曲、歌詞が書けて、MCだと笑いや感動を起こせるのだと思っています。
だから、歌詞書きも曲書きも構えない、MCも事前に考えないというのが僕の拘りです。
CD / TKCA-74745 / \3,000+税