ユーモアと切なさが同居する糸井節!『MOTHER2』はグラフィック・音楽・ゲーム性・すべてが高水準な傑作RPG
2018年3月5日 更新

ユーモアと切なさが同居する糸井節!『MOTHER2』はグラフィック・音楽・ゲーム性・すべてが高水準な傑作RPG

今まで様々な時代の、数多のRPGを遊んできましたが、本作はその中でも1、2を争う至高の傑作です。そんな不朽の名作『MOTHER2 ギーグの逆襲』は1994年、任天堂から発売されました。糸井重里氏が手がけたことでも知られるこの作品は、含蓄のあるセリフや不思議でどこか温かさに満ちた世界観でプレイヤーの心を掴み、いまなお多くの人に愛され続けています。

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「大人も子供も、おねーさんも」

『MOTHER2 ギーグの逆襲』(マザーツー ギーグのぎゃくしゅう、英題: EarthBound)は、1994年8月27日に任天堂より発売されたスーパーファミコン用のコンピュータRPG。
『MOTHER2 ギーグの逆襲』

『MOTHER2 ギーグの逆襲』

このゲームをはじめると…

こどもはおとなに、おとなはこどもに、なってゆきます。
前作『MOTHER』の発売から約5年後の1994年に発売されたMOTHERシリーズ第2作目。スーパーファミコン用ソフトとして制作された。前作に続き、コピーライターの糸井重里がゲームデザインとシナリオを手掛けている。キャッチコピーは「大人も子供も、おねーさんも。」。

3人の少年と1人の少女が宇宙人「ギーグ」の地球征服の野望を阻止するために広大な世界を冒険する姿が描かれている。

広告宣伝にはSMAPの木村拓哉を起用。テレビCMは、ゲームの中身には全く触れずに木村と幼稚園児による喫茶店内でのやりとりを見せる内容だった。

1997年9月30日にはゲームソフトの書き換えサービス「ニンテンドーパワー」用ソフトの一つとして本作の販売が開始。また2003年6月20日には、ゲームボーイアドバンス用ソフトとして、前作『MOTHER』と本作を収録した『MOTHER1+2』が発売された。

当時のCM

『MOTHER 2』CM

遊ばないと今後の人生で損をするゲーム 『MOTHER2』。
友達や恋人、そして自分を育ててくれた「家族」を大切にしたくなるRPGです。

概要

不朽の名作ファミコンRPG『MOTHER』から5年の時を経て発売されたシリーズ2作目。現代アメリカ風の世界を舞台に、主人公とその仲間たちによる冒険を描いたRPGです。
プラットフォームをスーパーファミコンに移し、前作の雰囲気を継承しつつ大幅にパワーアップして帰ってきました。特に色調や音楽が鮮やかになっています。また、場面によっては『音』がヒントになっており、説明書ではちょっと大きめの音量でプレイすることを推奨していました。
基本的な要素は前作を継承していますが、シナリオや世界観の面で繋がりはありません。これは本作が「続編」ではなく「リメイク」としての位置づけが強いためです。

前作同様ゲームデザインには糸井重里氏が、音楽はムーンライダーズの鈴木慶一氏と様々なゲーム音楽に携わってきた田中宏和氏の二人の共作となっています。
ゲームのテキストはすべて糸井氏が監修しており、そのセリフの多さも大きな特徴の一つとなっています。ゲームのヒントやアドバイスといったセリフはもちろんのこと、ゲームとは全く関係のないただの世間話や糸井氏の遊び心あふれる愉快なセリフ、メッセージもたくさん含まれています。中には、期間限定であったり、特定のメンバーを気絶させることで初めて見ることができるメッセージも多数ありました。

シナリオ・演出・作風

抜群のシナリオ、演出、そして音楽

糸井重里氏が全てを手がけた抜群のシナリオと演出は本作の大きな魅力です。キャラクターのセリフにおける糸井節も健在でした。
鈴木慶一氏と田中宏和氏の手がけたポップでメロディアスな音楽はシナリオの展開と相まって要所要所でプレイヤーの感動を誘います。
「音楽を大事にする」という前作のコンセプトを見事に継承。プラットフォームがスーパーファミコンに移り、使用可能音源が大幅に増えたため、「音楽でどこまで遊べるか」にもチャレンジしています。そのため作中BGMはもちろん、効果音一つとっても遊び心がこもっています。
例として、BGMの中にはアメリカで大ヒットした楽曲のイントロをサンプリングしたものが多く用いられており、現代アメリカ風の世界観に絶妙にマッチしています。
本作で集めることになる"エイトメロディーズ"「SMILES and TEARS」は作中の演出と相まって非常に評価が高いです。

ファンサービス的な要素として、前作のBGMが随所にアレンジされて使用されているのも特徴です。サンプリング音もバリエーションが多く、とあるボス戦で生々しいゲップの音が鳴ったり、ネーム決定時に「OKすか?」と聞かれたり、自転車のベルの音が鳴らせたりと多種多様に存在します。敵の種類によって変化する戦闘BGMも数が豊富になって、よりゴージャスになりました。

前作との大きな違い

前作が比較的クラシックなアメリカンカルチャーを題材に少年期の冒険やノスタルジーを描いていたのに対し、本作はドラッグムービーやトランステクノなど「前衛的」なサブカルチャーを前面に押し出しています。
そのため文法の崩壊したエキセントリックなキャラクターが多数登場したり意図的に不条理なシナリオ展開を見せるなど、一見牧歌的に見える世界感に混ぜ込まれたサイケデリックな作風が、大きなギャップを醸し出しています。

特に戦闘時はBGMがエフェクトを多用したトランス調であったり、戦闘画面の背景が「オプアート風の鮮やかな絵柄がうごめくアニメーション」になった他、PSI(他のRPGで言うところの魔法やスキルといったもの。超能力)や一部アイテム使用時のエフェクトが抽象的なサウンドと独特な幾何学模様のアニメーションで演出される等、この傾向が顕著に現れています。

王道からトラウマまで

本作は地球規模の世界を舞台にしたスケールの大きな世界観が特徴で、都会、異国、魔境、地底世界など様々な場所を冒険していきます。
王道的な冒険ムードのみならず、シュールかつ不条理で不気味な雰囲気を醸し出すシチュエーションも多いです。特に「ムーンサイドの街」や「ラスボス戦」の演出は本作における生理的嫌悪感を煽るトラウマシーンとして、よく名が挙がります。

シナリオの骨子は「世界の救世主として選ばれた少年が仲間を探して旅立つ」というものではありますが、ストーリー上でこのような展開になるのは後半からで、前半はほとんど自由に(時には何が目的で行動していたのかプレイヤーも忘れるほどに)自分の生まれた町や近所の街を歩きまわれます。強制されるイベントが少なく、とてもフリーダムです。

世界観は前作同様アメリカンながら、ノスタルジックで現実的な雰囲気が強かった前作に比べるとテイストはやや王道的かつファンタジックに纏まっています。

あらすじ

イーグルランドの田舎町オネットに、ある夜、隕石が落ちる。
隕石から現れたのは未来人を名乗る不思議な虫ブンブーンだった。
彼から地球の未来に危機が迫っている事、
そして自分が地球を救う救世主となるべく存在であることを知らされた主人公は、
銀河宇宙最大の侵略者ギーグの野望を阻止するため、
世界に散らばる8つのパワースポットと、共に戦う仲間たちを探して旅立つのであった。

メインキャラクターの紹介

ぼく(デフォルト名:ネス)

ネス

ネス

主人公!スマブラでもお馴染みです。
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