ゲーム業界初の歌うゲーム!『歌うソンソン』の異名を持つ『アテナ』の続編、その名は『サイコソルジャー』
2017年12月18日 更新

ゲーム業界初の歌うゲーム!『歌うソンソン』の異名を持つ『アテナ』の続編、その名は『サイコソルジャー』

1986年にリリースされたファンタジーアクションゲーム『アテナ』の続編として、翌年の87年に稼動した横スクロールアクションシューティングゲームこそが今回紹介する『サイコソルジャー』です。歌うんです。ゲームが。 KOFシリーズの常連キャラクターである「麻宮アテナ」と「椎拳崇」のデビュー作でもありました。

3,267 view

業界初!「歌うゲーム」『サイコソルジャー』とは

サイコソルジャーのカセットテープ(非売品)

サイコソルジャーのカセットテープ(非売品)

後ろの男性が2Pの「椎拳崇」
手前の女性が主人公の「麻宮アテナ」
概要

本作は『アテナ』の続編として制作された作品である。
システムとしてはカプコンが1984年に制作した『ソンソン』を根底としているが、キャラクターのパワーアップシステムやボムなどが導入されており、一般的なシューティングゲームに近いゲーム性が付加されている。その他、崩壊後の世界を舞台とした退廃的な世界観が特徴で、ステージが進むにつれてフィールド背景とBGMも多彩に変化していく。
また、本作はメインBGMに肉声によるボーカル音声が用いられた「業界初の歌うゲーム」としても有名な作品で、第1ステージと、以降の特定のステージで、BGMの1ループ分のみ歌が流れるようになっている。FM音源で音楽部分を、ADPCM音源でヴォーカル部分を再生している。ヴォーカルの音声は、日本国内版は日本語、海外版では英語となる。日本語版・英語版とも、当時アイドルだった清水香織が歌唱を担当している。
カプコンの『ソンソン』は西遊記モチーフのコミカルなアクションシューティングでした。
シンプルでも意外と難しいという部分はどちらも同じですが、今回紹介する『サイコソルジャー』はアイテム取得によるキャラクター強化システムや、崩壊後の世界を舞台とした退廃的な世界観を特徴として差別化を施しています。

また上記にもありますが、メインBGMに肉声によるボーカル曲を用いた「業界初の歌うゲーム」としても有名であり、歌入りビデオゲームの先駆的作品でもあります。

早速聴いてみよう

『サイコ・ソルジャー メインテーマ』A面、B面

前作『アテナ』のファミコン版に付録としてついてきたカセットテープです。
歌っているのは当時のアイドル清水香織さん。

ストーリー

数千年の長き封印を解かれ、再び姿を現した異種生物・屍愚魔(しぐま)の魔の手に滅ぼされ、闇に包み込まれた世界に二人の戦士が現れた。
太古の予言に詠まれし「二人の光の戦士」に選ばれたサイコソルジャー、麻宮アテナと椎拳崇である。
その身に宿りし超能力「サイコパワー」を武器に、屍愚魔を滅ぼし世界に光を取り戻すべく、二人は果てしなき戦いに旅立つ。

ゲームシステム

8方向レバー+Aボタン(サイコビーム)、Bボタン(サイコボール)で主人公の移動・攻撃を行い、緩やかなスピードで強制スクロールするフィールド内で敵を倒しつつ進みます。

フィールドは縦に区切られた4階建てのフロア構造で、レバー上下でフロアから別のフロアにジャンプ移動できます。
フィールド上には壊せる壁が存在しており、これを破壊して中に隠されたアイテムボックス「ルーム」及び各種アイテムを出現させる事によりキャラクターの強化を行っていきます。
各ステージの最後にボスキャラが待ち構えており、ボスのいる地点に到達するとスクロールが止まってそのままボス戦に突入。
撃破すると再びスクロールが始まり、パワーアップアイテムを補給するための中間地点を経て次のエリアと進みます。

ミス時はその場復活して数秒間の待機状態となり、一定時間経過するか任意のタイミングでボタンを押すことにより、フィールドに復帰してゲームが継続されます。
待機状態中は完全無敵で敵や壁を一撃で壊せる他、地形を無視して移動する事が可能です。

前作と異なりゲームオーバー後はコンテニュー画面に移行しますが、前作同様、プレイ中のクレジット投入による残機増加が可能です。
プレイ中にクレジットを投入した後、1P・2Pボタンを押すことでそれぞれのキャラクターの残機を30人分まで予めストックできます。

ゲーム画面を見てみよう

サイコソルジャー ステージ1

基本的な攻撃

サイコビーム(Aボタン)
攻撃の基本となるショット攻撃です。前方に向かって電撃を放ちます。

サイコボール(Bボタン)
Bボタンで発射する必殺技です。1発に付きサイコボールを1個消費します。
一般的なシューティングで言うボムの役割も兼ねており「撃つ瞬間は無敵」という特性もあります。

パワールーム

破壊可能な壁の中に隠されており、ブロックを壊して出現させ通過することによりキャラクターの攻撃力の強化を行います。
また、壁の存在しない特定地点に自動的に出現するものも存在します。

プレイヤーキャラクター

麻宮アテナ

麻宮アテナ(あさみや-)

本作の主人公の一人であり。16歳の女子高生です。
前年に発売されたアクションゲーム『アテナ』の主人公「アテナ姫」の子孫で、彼女から超能力を受け継いでいます。
超能力はまだ不完全ですが、歌いながら行使することでより威力が高まるという不思議な特性を持っています。
変身アイテムを取った際は火の鳥に変身します。
39 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

縦シューティングの中でも最恐クラスの難易度!『イメージファイト』地獄の2周目を突破できるか!?

縦シューティングの中でも最恐クラスの難易度!『イメージファイト』地獄の2周目を突破できるか!?

『IMAGE FIGHT』は、アイレムが1988年11月に開発・販売したアーケード用縦スクロールシューティングゲームです。「超難易度の2周目」や「地獄のペナルティステージ」、そして「阿鼻叫喚の2周目ペナルティステージ」などの本作独自の”超”高難易度が、人間を超越したシューター達の間でいまだに愛され(もしくは恨まれ)続けているシューティング廃人御用達の究極の死にゲー・覚えゲーシューティングゲームでした。
JUMP BUG「ジャンプバグ」ってゲーム知ってます?

JUMP BUG「ジャンプバグ」ってゲーム知ってます?

1981年、発売のアーケードゲーム「ジャンプバグ」。ジャンプするワーゲンを操作して、ドル袋などをゲットしながら先に進むゲームです。ステージや敵が多彩で、飽きさせない面白いゲームでした。
よっちゃん | 7,689 view
ナムコシューティングの名作『ゼビウス』がバッテリーチャージャー化!どう見ても本物!?7月発売へ!

ナムコシューティングの名作『ゼビウス』がバッテリーチャージャー化!どう見ても本物!?7月発売へ!

1983年にナムコから発表されたアーケードゲームの名作『ゼビウス』。その名作が、有限会社スパイダーウェブスからTVゲームソフト型バッテリーチャージャーBGAME第三弾として発売される。
【ダライアス】ド迫力の3画面筐体【ニンジャウォーリアーズ】凄まじいインパクトでした

【ダライアス】ド迫力の3画面筐体【ニンジャウォーリアーズ】凄まじいインパクトでした

1986年に登場したTAITOの『ダライアス』。この一際大きな筐体、3画面モニター、重厚なサウンド、シートのボディソニックの迫力には度肝を抜かれました。今回はこの『ダライアス筐体』で発売されたゲーム、『ダライアス』と『ニンジャウォーリアーズ』をご紹介したいと思います。
あるのん | 29,155 view
コンパイルの伝説的シューティングゲーム『ザナック(MSX)』がROMカセットで復刻!!

コンパイルの伝説的シューティングゲーム『ザナック(MSX)』がROMカセットで復刻!!

レトロゲームの復刻やデジタルコンテンツの配信を行なっているD4エンタープライズより、MSX向けゲームソフト『ザナック MSX(ROMカセット復刻版)』の発売が決定しました。現在特設サイトにて、事前予約を受付中です。
隣人速報 | 440 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト