伝言板
その駅(鉄道事業者)が管理し、一定の時間になると伝言は、駅員によって
消去される仕組みでした。
ここへ書き込むことで、待ち合わせの変更などを伝えたものです。
この伝言板は「日本国有鉄道百年史」に1904年(明治37年)に東海道線の
新橋駅をはじめとする8つの駅に、告知板という名称で伝言板が設置された
という記述があり、また、前年の1903年(明治36年)8月の読売新聞では、
北越鉄道の4つの駅に伝言標という名称で伝言板が設置されたと報じられて
います。
伝言板という名称を最初に使用したのは1906年(明治39年)に東武鉄道が
設置したもので、戦後は国鉄でもこの名称が使用されるようになりました。
意外と歴史の古い伝言システムだったんですね。
そんな伝言板も携帯電話の普及により、1996年頃に撤去する駅が相次ました。
友達との待ち合わせが上手く行かなかった時や、はぐれた時は、
— ひとなみ (@hitonami5) March 16, 2021
駅の伝言板を使った思い出。
「○○で待ってるねー」とか「先に行ってるよー」とか。
沢山の伝言から自分宛の伝言を探すのもひと苦労💦#昭和生まれっぽい発言をしろ#川柳 pic.twitter.com/f8TgCawWtA
ポケベル
固定電話しかなかった時代ですから、恋人などはこっそり相手に電話したいのに
かならず相手の家族などを心配しなければなりません。
しかし、ポケベルの発売により家族を介さないやり取りができ、若い人たちに
大変普及したように思います。
このポケベルは、1968年日本電信電話公社が、ポケベルの元になる無線呼び出し
サービスを開始し、当初は呼び出し信号の送信により着信音を鳴らすというものでした。
これが、1987年に数字を表示できる機能が追加され一気に普及したのです。
表示できるのは数字だけでしたが、「49(至急)」、「4649(よろしく)」、
「999(サンキュー)」、「114106(あいしてる)」など数字を用いた語呂合わせで
メッセージ送信するというのが、女子高生などの間で広まりましたね。
このメッセージを送るために公衆電話に並ぶ光景を思い出します。
そういう自分も並んでいました。
数字表示のみから、文字を表示できるようになったポケベルですが
20文字までが限界。
しかし、この20文字の中に思いを込める方法を知らず知らずに
身に着けていたって思うと俳句や短歌を思わせますね。
私もポケベル世代ですが…当時持ってなかったので全然わかりません😂ポケベル持ってる友人の付き添いで、公衆電話に一緒に並んだことは何回もあるけど☎️
— ∠せみこ.𝙙𝙥𝙘 (@semicolon8364) October 11, 2019
またTOMOさんから数字でツイート来るかもしれないので、準備しときます👍✨https://t.co/348SKq6aW1 pic.twitter.com/LyntedsShj
暗号みたいで楽しいんですけどね、文字よりも。
機種によっては多少異なっていることもありましたが。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 0
1 あ い う え お A B C D E
2 か き く け こ F G H I J
3 さ し す せ そ K L M N O
4 た ち つ て と P Q R S T
5 な に ぬ ね の U V W X Y
6 は ひ ふ へ ほ Z ? ! - /
7 ま み む め も ¥ & 機 機 機
8 や ( ゆ ) よ * # 機 機
9 ら り る れ ろ 1 2 3 4 5
0 わ を ん ゛ ゜ 6 7 8 9 0
一番上の横の行の数字と一番左の縦の行の数字を組み合わせましたね。
「11」が「あ」、「12」が「い」なんて。
待ち合わせ・待ちぼうけ
ポケベルに返信したくても公衆電話を探さないといけない。
そんな時は、ただひたすらに最初に約束した時間と場所で待つしか
なかったですよね。
ハチ公前なんて人だかりですよ。
田舎になると目立つ待ち合わせ場所がなくて、曖昧な場所の指定を
されてしまうと、そりゃあ出会えません。
でも、あの頃は待ってましたね。会えると信じて待っていました。
きっと待ち合わせの時間って守っていたのかもしれません。
それでも、待ちぼうけって人を見かけることは多からず少なからずでした。
携帯ないときは、待ち合わせの場所と時間をしっかり設定して遅刻しないように努めてたね。遅刻してきた人がいた場合そいつの家の電話番号を知ってる人が公衆電話から電話して、家の人にそいつが出発しているかを尋ねて、出てたら待つし、出てなかったら次の待ち合わせ場所を設定するとかだったかな
— ae-ジョン (@vsm_ssdd) March 7, 2021
重要でした。
最後に「堀ちえみの待ちぼうけ」
作詞作曲は、竹内まりやです。
♪ ディズニー・ウォッチのぞく 嘘はくもりがちで
40分もここであなたを待っているの
早く来てねああ心細くなりそうよ
お茶はいかがなんて誰かに声かけれれて
涙ひとつぶこぼれて落ちた
もうあなたなんか嫌い
真っ青な顔をして駆け付けたときはもう
アンブレラを残して家に帰っているはず
雨に濡れたおろしたてのワンピースも
あなただけに見せてあげたかったのに
なんて悲しい日曜日なの・・・♪
1982年8月21日にキャニオン・レコードよりリリースされました。
この曲の歌詞なんか、当時待ち合わせの連絡方法がない時代を歌いきって
くれています。
ちなみに堀ちえみはこの曲で、「第24回日本レコード大賞」新人賞を受賞
しました。
レコード盤は、シングルでは初のミルキーレコードと言われる白いレコード
だったそうです。
歌詞を読んでしみじみ思いだす、待ち合わせの時間。
すぐに連絡がつかないからこそ、その時間がいとおしい。
今考えると不便なのでしょうが、待ち合わせる者同士のこころを引き寄せる
素敵な時間だったように思いますね。
確かに伝言板の前に自分の伝言を探す人だかり
を思い出します。