「おやじファイト」で得られた生きがい!40代ボクサー、阿部浩治さん
2019年3月6日 更新

「おやじファイト」で得られた生きがい!40代ボクサー、阿部浩治さん

自分の過去を振り返った時、誰しも口惜しかったり恥ずかしかったことがあると思います。そんな過去をどう受け入れて消化するかは人それぞれ。40代でリングに立つボクサー阿部浩治さんはそんな自身の過去を美化することなく向き合うことで生きがいを手に入れることが出来ました。

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プロ・アマ問わず30歳以上の健康な男性でボクシング経験者またジム練習生であれば、誰もが参加できるボクシング・スパーリング大会
ボクシングと離れた後の自身を低迷期と語った阿部さんは、この「おやじファイト」との出会いで息を吹き返したかのように生きがいを取り戻すこととなります。

「おやじファイト」阿部さんの戦績

 (2089759)

日時 戦績 対戦相手 場所
2015年9月20日 3R判定勝ち(3-0) 川向寿和 扇橋会館
2016年2月28日 3R判定勝ち(3-0) 藤本洋平 新宿フェイス
2016年8月27日 3R判定勝ち(2-1) 渡辺章 新宿フェイス 関東R40フェザー級チャンピオン
2017年7月30日 引分け(0-1) 河村秀樹 後楽園ホール 九州R40フェザー級チャンピオン
2018年7月29日 3R判定勝ち(3-0) ヤンピ 後楽園ホール 関西R40フェザー級チャンピオン
2016年8月より、日本チャンピオンとしての防衛を続ける阿部さん。

現在は熊野ボクシングジムへと練習拠点を移し、キックボクサーの西村清吾選手らとも汗を流しています。
いまはリングに上がり続けることを喜びとし、また二人の子供たちに父親の頑張る姿を見せることもモチベーションになっていると語る阿部さん。

自身のこれまでを振り返り、それらを「バランス」「友達」「低迷期」「生きがい」「やりがい」として話されました。

バランス

職場と家庭の往復のみだとどうしてもきつくなるときがあり、両方だめなときがしばしばあってバランスを崩してしまいます。ボクシングというコミュニティがひとつあるだけで随分違います。3つあるとバランスがとりやすいのです。

友達

大学を卒業して以来、気の許せる友達が全く出来ていませんでした。ボクシングを始めて交友関係が広がり自分のジム、他のジム、昔の仲間たちとの交流が出来るようになって楽しい毎日を過ごすことが出来ています。

プライベートで予定が入ることがとても多くなりました。人間関係の充実は一番の贅沢だと思います。共通の趣味の話を延々と出来る時間はとても幸せです。

低迷期

自分のキャリアから目を背けていた時期がありました。その期間は全く人間としての成長がありませんでしたし人間的にバランスを崩していきました。

ボクシングを再開して2戦2敗という現実をしっかり受け止めることが出来るようになりました。受け止めた上でこれからの自分に何が必要かを考えれるよう人間的に成長していきました。天狗になりそうになった時にこの2敗というキャリアがいつも初心に帰らせてくれます。

生きがい

次にまたリングに上がれるまたは子供たちの前で試合をやれる、みんなの前で試合をやれると思うと同じような毎日を送っているはずなのにこれまでとは全く異なる充実感を味わえます。

ボクシングを再開してからは可能な限りいろんな場所に出かけたり、いろんな人と交流するようになったり、多くの新しいことにチャレンジするようになりました。

今までは休日は家で寝てばかりだったのに、起きてまず走り、家事にも積極的に参加するようになりました。

おそらく社会に出て疲弊してしまったのが、ボクシングを再開して失ってしまった自信を取り戻すことが出来たのだと思います。

毎日家と仕事の往復のみだったのが、試合があると思うと希望が出来て生活がとても華やかなものへと変わっていきましたし、仕事の方にも意欲的に取り組めるようになりました。

いまは毎日をとても楽しく過ごすことが出来ています。

やりがい

40を超えて人前で何かを出来るということはめったにない経験です。子供たちの前で本気にガムシャラに頑張っている父親の姿を見せたいです。父親がガムシャラに頑張っている姿を見せられる機会はそうあるものではないですから。

職場からもたくさんの方々が見に来てくれます。人から応援されることはめったにない経験です。自分はあまりそういうこととは縁遠かった人間なのでとても有難い経験ですし、励みになってやりがいにもなるんです。

いかがでしょう。

とても等身大で正直で真面目な阿部さんの人柄と、一方ではミドルエッジの読者の方には「分かる分かる」と感じていただける部分の多い言葉ではないでしょうか。

まだまだ40代、きっかけひとつでもいつでも楽しい日常を加速させることが出来るのだなと、阿部さんの姿をみて感じるミド編でした。

阿部さんのこれからの活躍を応援しています。
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