ガッツ石松  伝説の男は幻の右でKOしガッツポーズとってOK牧場
2016年11月25日 更新

ガッツ石松 伝説の男は幻の右でKOしガッツポーズとってOK牧場

プロテストは2回目で合格。世界チャンピオンになるまで10敗以上。そして層の厚いライト級で世界タイトルを5度防衛。間違いなく偉大なボクサーである。

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ガッツ石松

ガッツ石松だぜ!

ボクサーガッツ石松KOシーン - YouTube

ガッツ石松

本名は鈴木 有二
プロボクサー
WBC世界ライト級チャンピオン
5度防衛
俳優
タレント
広島国際学院大学現代社会学部客員教授
ガッツエンタープライズ代表取締役社長

鈴木 有二

 (1634894)

ガッツ石松は栃木県上都賀郡粟野町の農家に生まれた
周囲は鮎、ドジョウ、栗、柿と自然いっぱいの山河だった
ガッツ石松はガキ大将だった
たくさん喧嘩もしたしイタズラもした
授業もサボったし田んぼ畑から食い物を盗んだこともあった
しかしそれは男のメンツを貫くため
そして我慢できないほどの腹を満たすためだった
たしかに家は貧しかったけれど
人を羨んで卑屈になるようなことなかった
まして卑怯なことや陰湿なことはしなかった
ただ悔しい思いはたくさんした

お徳用マッチ箱の衝撃

 (1635194)

ガッツ石松には
同級生に密かに好きだった女の子がいた
地主の娘だった
放課後、校門を出ようとしたときだった
「あ、有ちゃん(ガッツ石松の本名は鈴木有二)!」
とその女の子がニッコリ笑いながら頭を傾けた
そのとき跳ねたお下げの髪がかすかに頬に触れた
その瞬間、道端にヘビがいるのがみえた
そしてなぜかそれをつかんで振り回しながら
その女の子を追いかけてしまった
気がつけば
後ろから先生に捕まえられ
シクシク泣く女の子をみながら呆然とした
 (1637013)

検便のときのこと
当時は各自、家からマッチ箱に便を入れ学校に持ってきて提出するシステムだった
教師が便を集めていくとき
ガッツが密かに好きだった女子のマッチ箱をふざけて取り上げた男子がいた
ガッツは怒りそれを奪い返した
しかしそのマッチ箱が衝撃的に重かった
その女の子のマッチ箱は普通のマッチ箱ではなく家庭用徳用マッチ箱だった
ガッツは心の中で絶叫し泣きたい気持ちになった
「これが・・・の糞け?
・・・がひねり出したのけ?
わあああ!
なんなんだ?
許せない」
via 遠くで笑い聲が聴こえる ガッツ石松著

 (1637018)

ガッツは自宅の裏に鳩小屋をつくり
そこに雛から育てたカワラ鳩が数羽いた
「ほーら、お前らちゃんと帰ってこいよ
迷うんじゃねえぞ」
そういって飛ばしてやった
躾けられらた鳩たちは
数時間後には帰ってきた
そしてガッツはこの鳩を欲しがる人にこれを売った
「ヒモもつけてやっぺ
えっか?
1日1度は飛ばしてやるといいっぺ
運動させてやるのが長生きさせるコツだべ」
こうして転売を繰り返した

自転車事件

 (1637024)

あるとき村の地主が息子のために買った自転車がなくなり
ボロボロになって見つかったことがあった
ガッツ石松は駐在所に連れて行かれた
ガッツ石松にはうすうす犯人がわかっていた
それは子分格の同級生だったが
「知らない」
「やっていない」
を繰り返した
翌日、その同級生は学校を休んでいた
ガッツ石松は家に行き凍りつくその同級生にいった
「でえ丈夫だ
おめえの名はいってねえ
そんなこと、オラ知らねえ
けんどオラの気持ちはこのままじゃすまねえべ
わかってんな」
と拳を突き上げてみせた
聞いてみると
あまりに自転車がかっこよくて
調子に乗って乗り回していて壊してしまったことを認め
かつ彼の家は自転車を盗まれた地主の田んぼを借りていることを話し
そして謝罪した
ガッツ石松は
(コイツもツレえんだ
オラがちっと我慢するだけのことだ)
と思った
「もういいべ
おめえ、ちゃんと明日っから学校出てくっぺ
じゃな」

保護観察処分

 (1637026)

自転車が盗まれ壊された件で
真相を話さないガッツ石松は裁判所に送られ保護観察処分となった
判事の前でもガッツ石松は
「やっていない」
といい続け真相はしゃべらなかった
「やっていない」ことも真相だけど・・・
「まったく君みたいに強情な少年はみたことがない」
「すみません
私からもよく言い聞かせますんで」
唇を尖らせている息子の隣で父親がひたすら謝った
「そうおっしゃっても本人に反省の色がみられないのでは困りますね」
ガッツ石松には
なぜここまで責められるのかわからなかった
「まったく・・・
お父さんもお父さんだ
いったいどんな育て方をすればこんな乱暴者になるのか
いいですか
貧しさをいいわけにしてはいけませんよ
いかに貧しくても
盗まず不正はせず志高く清らかに生きることはできるんです」
「はい、すんません」
「今後はちゃんと親として責任を果たしてもらわないとね」
「す、すんません」
「父ちゃんは悪くねえ」
ガッツ石松はいった
「なんですか?
有二君」
肩眉を吊り上げ判事がいった
「すんません
ほんとにもう2度とご迷惑は」
父親はあわてて息子の頭を手で押さえ下げさせた
(なしてだ
なしてそったら頭下げなくっちゃなんねんだ)
惨めさと腹立たしさで涙が出た
「有二君、いいですね?
今後ご両親に迷惑をかけるようなことはしないと約束できますね?」
父親は必死に息子をみた
「約束できますね?」
ガッツ石松は黙ったまま頷いた

1杯のラーメン

 (1637029)

裁判所を出て
父と息子はラーメン屋に入った
「ラーメン?」
ガッツ石松は初めてだった
「ラーメン1つ」
「ハッ?1つ?」
「はい1つ、お願いします」
やがて出てきた湯気の立つドンブリをガッツは一気に食べてしまった
「どら」
息子の食べっぷりをみつめていた父親は
丼の底に残った僅かな汁にコップの水を注ぎ
指で混ぜてグビグビと飲んだ
店を出るとき洗ったようにきれいな丼がテーブルに1つあった
中学3年生になる直前の春だった
「あんとき父ちゃんだって腹減ってたんだっぺ
オラちっとも気づかなくって
サッサと自分だけラーメン食べて
オラは恥ずかしいことしちゃいねえ
けんど今のゴンタのままでは
また父ちゃんが頭下げなくっちゃいけなくなる
それだけはイヤだ
もう父ちゃんや母ちゃんに心配かけたくねえ
オラもうすっぱり喧嘩は止めだ
オラ、クソガキは卒業だっぺね」
via 遠くで笑い聲が聴こえる ガッツ石松著

アベベショック

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