【見ごたえアリ!】映画『マルサの女』宮本信子と山崎努ほか出演者が秀逸すぎる
2017年1月31日 更新

【見ごたえアリ!】映画『マルサの女』宮本信子と山崎努ほか出演者が秀逸すぎる

アンチヒロイン?地味めの国税局査察部 vs. 脱税者との攻防を描いた映画『マルサの女』は、お金にまつわる哲学の宝庫ともいわれている。またサックス奏者の本多俊之手がけたテーマ曲がさらにイイ味を出している作品を振りかえる。

35,540 view

監督・脚本 伊丹十三 映画『マルサの女』

監督・脚本 伊丹十三作品の中で『タンポポ(1985年)...

監督・脚本 伊丹十三作品の中で『タンポポ(1985年)』に次ぐ人気作品。マルサの女

伊丹十三
本名:池内義弘
(1933年5月15日 - 1997年12月20日)
出生地:京都府京都市右京区
父は映画監督の伊丹万作
51歳の時に『お葬式』で映画監督としてデビュー、高い評価を受け、日本アカデミー賞、キネマ旬報ベスト1など数多くの賞を受賞。以降『タンポポ』『マルサの女』『あげまん』『スーパーの女』など10作品を監督。
日本のオノレ・ド・バルザック?

映画『マルサの女』

1987年 映画 『マルサの女』

1987年 映画 『マルサの女』

製作/伊丹プロダクション、ニュー・センチュリー・プロデューサーズ
監督・脚本/伊丹十三
出演/宮本信子、津川雅彦ほか
第11回日本アカデミー賞(1988年)最優秀作品賞

第11回日本アカデミー賞(1988年)最優秀作品賞

第11回日本アカデミー賞(1988年)
最優秀主演男優賞(山崎努)
最優秀主演女優賞(宮本信子)
最優秀助演男優賞(津川雅彦)
と、この年の賞をほぼ総なめにした。
おかっぱヘアーとそばかすがトレード・マーク板倉亮子 国...

おかっぱヘアーとそばかすがトレード・マーク板倉亮子 国税庁査察官

亮子は強制調査権限を持つ国税局査察官(通称「マルサ」)に抜擢される。(中略) 権藤に対する本格的な内偵調査が始まる事になった。暴力団、政治家、銀行がからんだ大型脱税との戦いが始まった。
映画「マルサの女」によって、今や一般化した用語のマルサは、国税査察官の、査察の査を○で囲った“マルサ”からきている。
マルサの女 (1528219)

その昔、映画は「反体制的」でなければならない、という奇妙な風潮があったらしく、体制側である「マルサ(国税局査察部)」を主人公にして描くことに、当時批判的な声が大きかったそうです。

『マルサの女』 予告編 - YouTube

バブル経済下では金融・資産運用で大幅な利益を上げる例が強調され、企業においても本業で細々と着実に利益を上げたり、保有株式の配当金等よる利益(インカムゲイン)を上げるのでなく、所有する土地や金融資産を運用して大きな収益(キャピタルゲイン)を上げる「財テク(○○転がし)」に腐心する例もあった。
宮本信子演じる女性査察官 板倉亮子が主人公。当時バルブ絶頂期(マネーゲームに参加することが当たり前のような社会風潮)、土地投機、株高、財テクと、大企業から個人まで、それができない庶民は、悪賢く儲ける人物を摘発するマルサに拍手喝采した時代でもある。
1980年代後半、東京原宿の「原宿セントラルアパート」のビルは、大規模な地上げの舞台となった

映画「マルサの女」で学んだこと

20世紀の間は地上波で「マルサの女」が幾度も再放送されていたり、大人になって勉強になった部分も多い映画「マルサの女」の記憶をまとめてみた。
約30年前の映画「マルサの女」で描かれた脱税。21世紀...

約30年前の映画「マルサの女」で描かれた脱税。21世紀に入っても手法はそれほど変わっていないようです。

「2014年度にマルサが摘発した脱税総額は150億円」
①マルサの女で知った脱税のケース。

①マルサの女で知った脱税のケース。

■領収書を利用しての脱税。
ラブホテル経営する権藤英樹は顧客が領収書レシートをもらうことが少ないことに目をつけ、売り上げの除外が容易であることを利用し、巨額の脱税をしている。

■チームを組んだ脱税。
権藤はラブホテルの社長やヤクザ、政治家、愛人をひとつのチームにまとめ巧みに脱税操作を行う。がしかし、所詮他人であるからして元愛人・剣持和江のタレコミにより、過去の脱税を密告されてしまう。

■架空融資を作りお金をわざと焦げ付かせる。
権藤は、死期が近い老人を利用。その老人名義のペーパーカンパニーを作り、老人が亡くなった後会社を倒産させ、融資が焦げ付いたことにする。貸倒損失として経費計上できるため脱税が成立するからである。

■表帳簿と裏帳簿を作って脱税管理。
権藤は表帳簿(マルサ対策の財務諸表)と裏帳簿(実質の収支を表す財務諸表)を作成、脱税管理を行っている。自分の経営実態について、どれが事実でどれが偽であるか?必ず二重帳簿をにつける習慣があった。
マルサの女の名言から学ぶ確実に金持ちになる方法のまとめ : 公務員副業ドットコム (1522282)

34 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

【マルサの女】第11回(1988年度)日本アカデミー賞を振り返る!【山崎努】

【マルサの女】第11回(1988年度)日本アカデミー賞を振り返る!【山崎努】

1988年と言えば、東京ドームが開場された年。24年の歳月と7000億円の費用を投じた青函トンネルが開業した年でもあった。そんな1988年の日本アカデミー賞を振り返ってみよう。
もこ | 704 view
【火宅の人】第10回(1987年度)日本アカデミー賞を振り返る!【緒形拳】

【火宅の人】第10回(1987年度)日本アカデミー賞を振り返る!【緒形拳】

1987年と言えば、最初の携帯電話が発売された年。 国鉄が分割・民営化され、JRグループ7社が発足するなど新しい時代への転換期とも言える年であった。そんな1987年の日本アカデミー賞を振り返ってみよう。
もこ | 1,088 view
人間の底知れぬ欲深さを描いた『マルサの女2』。いまこそ必見!80年代最高の脱税エンターテインメント!?

人間の底知れぬ欲深さを描いた『マルサの女2』。いまこそ必見!80年代最高の脱税エンターテインメント!?

日経平均株価が3万円を超えようとかというバブル景気真っ只中の1988年。『マルサの女2』は、前年大ヒットした『マルサの女』の2作目として公開された。「スッキリしないラストシーン」などの賛否もあったが、1作目同様、多くの観客を集めた。90年代以降の日本社会を予見していたともいえる伊丹十三監督の80年代最高の脱税エンターテインメント(!?)『マルサの女2』をご紹介!
東龍太郎 | 16,648 view
コメディ映画「スーパーの女」 正直屋と安売り大魔王のスーパー対決!主役のおばさん花子があの手この手で落ち目のスーパーを盛り上げます!

コメディ映画「スーパーの女」 正直屋と安売り大魔王のスーパー対決!主役のおばさん花子があの手この手で落ち目のスーパーを盛り上げます!

1996年公開 「スーパーの女」。伊丹十三監督らしい庶民的な題材が、面白おかしく描かれています。後年に問題となる食品偽装に関しても言及している点など先見的な作品でもありました。
ひで語録 | 15,497 view
【鉄道員 (ぽっぽや)】第23回(2000年度)日本アカデミー賞を振り返る!【高倉健】

【鉄道員 (ぽっぽや)】第23回(2000年度)日本アカデミー賞を振り返る!【高倉健】

2000年と言えば、PlayStation 2が発売された年。 シドニーオリンピックや九州・沖縄サミットが開催された、20世紀最後の年であった。そんな2000年の日本アカデミー賞を振り返ってみよう。
もこ | 676 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト