『ルパン三世』シリーズの歴史(1967年から2016年まで)
2017年4月14日 更新

『ルパン三世』シリーズの歴史(1967年から2016年まで)

原作漫画、テレビシリーズ、劇場用アニメ、テレビ特番の『ルパン三世』シリーズを振り返ってみましょう。アニメのストーリー構成や作画において、当時の文化的傾向やトレンドの取り入れ、大人向け要素と子供向け要素の組み込みバランスをどうするかが常に悩みどころですね。ルパン三世(第1シリーズ・1st series)の3種類のオープニングテーマとエンディングテーマは、どれも傑作でしびれます。45年も前にこれほどのものが生まれた凄さにいつも感激します。ルパンシリーズの楽しみ方は、作品それぞれを別物として楽しむことだと思います。ルパンはいつ何時でも誰にとっても正体不明なのですから。多様性を楽しむ。いろいろなルパンがあってよいと思います。

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原作漫画に初登場した次元大介は「ルパン殺し」とあだ名さ...

原作漫画に初登場した次元大介は「ルパン殺し」とあだ名される刑事だった(正体はニセルパンを追うルパン)。

『週刊漫画アクション』1967年10月12日号
次元大介が最初に登場した第10話「ルパン殺し」

拳銃の名手という設定は五右ェ門加入以降徐々に加味されていったもので、当初は滑稽な役回りも多かった。

性格も初期と後期では異なり、初期はルパンと何でも話しあう文字通り「相棒」という名にふさわしい陽気な性格だったが、『新ルパン三世』中期以降口数が少なくなり「寡黙でクールなガンマン」の性格が強くなる。
『週刊漫画アクション』1967年10月12日号に初登場した次元大介は、なんとルパンを追う「次元刑事」だった。

だが、刑事の設定はなかったことにされ、翌々週の10月26日号の次元は「ルパンの旧友」として登場する。そして、その翌週からは「ルパンの相棒」として毎回のように登場するようになった。

このように初期の次元の人物設定が何の説明もなく変わるのは、当時作者が、詳細な設定を定めず、「一話終えたら別の話」とアイデア最優先の姿勢で原作を描いていたことによる。
峰不二子は原作では一貫した人物設定はなく、話により異な...

峰不二子は原作では一貫した人物設定はなく、話により異なった謎の人物として登場する。

例えば第11話では古い知人、第19話では部下の1人、第20話では婦人秘密捜査官、第30話では探偵社の社長、第64話ではルパンの入学した東西京北大学の先輩(銭形警部も同大学に在籍で、その女)、第66話では同じ大学の同じ学部の同級生、第69話では敵対組織ネズミ一族の1人、第75話では不私刑(フリンチ)の部下、という具合で、知り合い・仲間ということもあれば初対面の赤の他人ということもある。

第11話では医者の父親を、第24話では科学者の兄をルパンによって殺されている。初回登場は原作第3話「死んでゆくブルース」であり、ルパンと共謀して罪を犯す。

『ルパン三世・新冒険』よりルパンの仲間として人物が固定される。

不二子のイメージ・モデルとなった人物は、『007』のボンドガールや小説『三銃士』に登場する女スパイのミレディーである。しかしこれは原作者自身も、後から気づいたそうである。

ルパン三世 パイロットフィルム(1969年頃のシネマスコープ版パイロット・1971年頃のテレビ版パイロット) アニメルパン三世の原点的存在

ルパン三世 パイロットフィルム

ルパン三世 パイロットフィルム

原作者のモンキー・パンチは、当時放送されていたアニメに不満を持っていたため、アニメ化に反対していた。アニメ化の説得材料として13分弱のパイロットフィルムが製作された。この作品の出来のよさとリアルな描写に感動したモンキー・パンチはぜひアニメ化をお願いしたいとアニメ製作にOKを出した。

本来パイロットフィルムとして製作されたアニメーションであり、配給元やスポンサー、放送局に売り込むために製作されたものである。その後正式スタートしたテレビシリーズと比較して、より原作の作風に近く、ケレン味やアクの強さが際立った作りになっている。

劇場公開を前提として1969年に作られたシネマスコープサイズのものと、1971年頃にテレビ用にスタンダードサイズで作り直されたものの2種類がある。テレビ版パイロットは当初の映画化が実現しなかった経緯から作り直されたもので、内容的にはほぼ同じであるがキャストが異なっている。

テレビ版パイロットは再構成されてテレビシリーズのオープニングに使われた。最初のオープニングでは、パイロット版の映像を元にテレビシリーズ用にキャラクターの顔や服装を修正して新たに作画し直されていたが、2代目オープニングでは大半の部分でパイロット版の映像がそのまま流用されたため、カットごとに絵柄やルパンの服の色が異なる事態となっている。

また、ルパンがセスナ機から自動車に飛び移るシーンは、テレビシリーズ第2話「魔術師と呼ばれた男」で白乾児がルパンの運転する車に飛び移るシーンに、アジトから巨大凧で脱出するシーンはテレビシリーズ第8話「全員集合トランプ作戦」に流用されている。
(出典:wikipedia/ルパン三世 パイロットフィルム)
ルパン三世 パイロットフィルムの峰不二子

ルパン三世 パイロットフィルムの峰不二子

ルパン 「だがそんなことをやりそうな奴は見当がつくぜ」
次元 「ほう…… 誰だ」
ルパン 「あいつさ!」
(投げナイフでカーテンを裂くと、ナイフをトランプで受け止めた不二子がいる)
不二子 「さすがね、ルパン。 でも私じゃないわ」

(引用元:「パイロットフィルム シネマスコープ版」より 『劇場版 ルパン三世 DVD LIMITED BOX』収録「ルパン三世シークレットファイル」、東宝、2003年)
永らくその存在は忘れられていたが、1988年8月17日深夜にytvが開局30周年記念特番として放送した、アニメだいすき!スペシャル『よみうりテレビ アニメ30年史!巨人のヤマトはバカボンルパンなのだ』において初めて陽の目を見る事となった(ここではテレビ用が放送された)。

後に、1989年に発売されたVHS『ルパン三世 シークレットファイル』に収録され、一般にも広く知られるようになった。現在ではOVA『ルパン三世 Master File』および「劇場版 ルパン三世 DVD Limited Box」の特典ディスク、『ルパン三世 DVDコレクション』の第3巻と第4巻に収録されている。
峰不二子の有名なシーン。ルパン三世(第1シリーズ)のエ...

峰不二子の有名なシーン。ルパン三世(第1シリーズ)のエンディングで流用される。

不二子の紹介映像の中でも印象的なのは、不二子が夕日の荒野をバイクで走る場面だ。
テレビ版パイロットは再構成されてテレビシリーズのオープ...

テレビ版パイロットは再構成されてテレビシリーズのオープニングに使われた。

広川太一郎ルパン(パイロットフィルム:TV版) - YouTube

ルパン三世 - 広川太一郎 次元大介 - 小林清志 峰不二子 - 増山江威子 石川五右ヱ門 - 小林修 銭形警部 - 大塚周夫 明智小五郎 - 高木均

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ルパン三世(第1シリーズ・1st series)1971年-1972年 原作漫画のハードボイルドな雰囲気を再現した大人向けアニメの先駆け

『ルパン三世』(ルパンさんせい)は、アニメ『ルパン三世』の作品群の内、連続テレビシリーズとして1971年10月24日-1972年3月26日に本放送したシリーズ。
後続するシリーズとの識別のため、タイトルに第1シリーズ・第1期などと付記することがある。また、製作会社のトムス・エンタテインメントはソフト化以降、『ルパン三世 1st series』としている。

放送期間:1971年10月24日 - 1972年3月26日
放送回数:全23回
放送時間:日曜 19:30 - 20:00
放送局:日本テレビ系列
制作局:よみうりテレビ

第1シリーズはルパン三世の人気を支える土台となった名作としていまだ根強い人気を誇っている。

ルパン三世はかつて地上波での再放送が多かったが、2000年代以降はCS放送での再放送が主流になっている。またシリーズが多岐にわたっているために複数の放送局が放映権を取得している。各シリーズを放映している局は次の通り。
第1シリーズ・PARTIII - キッズステーション、ファミリー劇場
第2シリーズ ・Lupin the Third峰不二子と言う女- アニマックス
劇場版・テレビスペシャル - WOWOW、キッズステーション、日テレプラス
OVA版・第4シリーズ - 日テレプラス

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)の3種類のオープニングテーマとエンディングテーマ(どれも傑作!)

「ルパン三世主題歌I」(「ルパン三世その1」)(第1-3、9話) - YouTube

「ルパン三世主題歌I」(「ルパン三世その1」)(第1-3、9話)
作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 山下毅雄 / 編曲 - 山下毅雄(TV用)、馬飼野康二(レコード用) / 唄 - チャーリー・コーセイ
レコードで発売されていながら、実際には4回しか使用されていない。にもかかわらず、知名度は使用回数が最多の主題歌「AFRO "LUPIN '68"」をしのいでいる。レコード用音源は大人しい演奏や片仮名の発音になっているボーカルなど、TV用と大きく異なる印象になっている。
映像はパイロットフィルムの映像が元になっているが、テレビシリーズ用にキャラクターの顔や服装を修正して新たに作画し直されている。

「AFRO "LUPIN '68"」(「ルパン三世その4」)(第4-8、10-15話)( フルver.) - YouTube

「AFRO "LUPIN '68"」(「ルパン三世その4」)(第4-8、10-15話)
作曲・編曲 - 山下毅雄 / 唄 - チャーリー・コーセイ / ナレーション - 山田康雄
本来は劇中音楽として作られたもので、実際に第1話から劇中で使用されているが、オープニング映像の変更に合わせてテーマ曲として使用されるようになった。
ルパンが自己紹介をした後、ルパンが次元・五ェ門・銭形・不二子の順に登場人物を紹介していく内容となっているが、3種類のバリエーションが存在している。
第4話で使用された、最後の台詞が「どんな事件を巻き起こしてやろうかな…」となっているもの。
第5話-第15話(第6話・第9話を除く)で使用された、最後の台詞が「今週は、どんな事件を巻き起こしてやろうかな…」となっているもの。
第6話で使用された、音楽がインストバージョンになっており、ルパンのナレーションが通常より押さえた口調になっているもの。次元大介を紹介する際のナレーション「早撃ち0.3秒~」は、他の回では「早撃ちれいてん3秒~」と読まれているが、このバージョンのみ「早撃ちれいコンマ3秒~」と読まれている。

「ルパン三世主題歌3」(「ルパン三世その3)(第16-23話) - YouTube

「ルパン三世主題歌3」(「ルパン三世その3)(第16-23話)
作曲・編曲 - 山下毅雄 / 唄 - よしろう・広石 / ナレーション - 納谷悟朗(第16話のみ)
映像には歌唱者の名前がクレジットされておらず、当時はレコード化もされなかったため、長年にわたって歌唱者が不明となっていた。そのため、2001年に広石が雑誌のインタビューで「自分が歌った」と証言する以前は、関連書籍やCDにおいても「歌:チャーリー・コーセイ」と誤記されていることがあった。JASRACでは歌は「チャーリー・コーセイ」で登録されたままとなっている。

第16話のみ納谷悟朗のナレーション入りのものが使用されている。なお、現在映像ソフトに収録されているナレーション入りの第16話オープニングは本放送当時のものではなく、本放送時や1970年代の再放送時には、曲もナレーションも全く別テイクのものが使用されていた。別テイクは1980年発売の『TVオリジナル・サウンドトラック ルパン三世 ドラマ編』(日本コロムビア CZ-7032)で一度レコード化されたが、以後2001年発売のDVD-BOXまで商品化される事が無かった。当時のオープニングフィルムは発見されておらず、DVDにも「音声特典」として映像無しで収録されている。現存する映像とは音声のタイミングが合わないため別編集の映像が存在したと思われる、とCD『ルパン三世 ザ・ファースト・アンソロジー』のライナーノーツには書かれているが、同CDに収録された他の主題歌TVサイズ音源でも映像とのタイミングは合わない。
第12・19話の劇中では歌詞が2番まで有る別バージョンが使用されているが、後述の「'71ME TRACKS」には収録されていない。
映像は銭形警部が機動隊と走ってくるカットを除いて、本編のカットを流用している。

LUPIN III ED (it) - YouTube

エンディングテーマ
「ルパン三世主題歌II」(「ルパン三世その2」)
作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 山下毅雄 / 編曲 - 山下毅雄(TV用)/馬飼野康二(レコード用) / 唄 - チャーリー・コーセイ
エンディングは曲・映像共に全話共通となっている。但し、曲の終わりに入るバイクのエンジン音のSEのタイミングにバリエーションがある。
第1話で使用されたSEのないもの
第2話で使用されたSEがトラックのエンジン音のもの
第3話で使用されたSEが歌の前に入るもの
第4話で使用されたSEがバイクの遠ざかっていくエンジン音のもの
第5話以降で使用されたSEがバイクの普通のエンジン音のもの。

ルパンの愛用拳銃:ワルサーP38・ac41型(1941年に製造されたワルサー純正のミリタリーモデル)

ルパンの愛用拳銃:ワルサーP38・ac41型(1941...

ルパンの愛用拳銃:ワルサーP38・ac41型(1941年に製造されたワルサー純正のミリタリーモデル)

愛用拳銃:ワルサーP38
一般にはac41型(1941年に製造されたワルサー純正のミリタリーモデル)。かつてはP38と十四年式拳銃などを組み合わせたような外観の形式不明の拳銃や、装飾入りのシルバーメタリックモデルのP38を使用していたが、後者をかつての相棒に奪われ、ac41を使用するようになった。

その後も何回か壊されるなどして変わっている。本人曰く「図体だけの木偶の坊よりよっぽどいい」。ただし、山上正月の描いた漫画『ルパン三世Y』では、ワルサーP38の後継銃であるワルサーP99を愛用している。
出典 ルパン三世 (架空のキャラクター) - Wikipedia
ワルサーP38 ミリタリーモデル

ワルサーP38 ミリタリーモデル

ワルサーP38(独: Walther P38)は、ドイツの銃器メーカーであるカール・ワルサー(カール・ヴァルター:Carl Walther)社が開発した軍用自動式拳銃である。第二次世界大戦中にはドイツ陸軍に制式採用されている。
原型は1934年頃から開発が進められ、1937年に「ワルサーHP」の名称で完成した。翌1938年に制式採用され、P38の名称が与えられた。それまで30年以上にわたりドイツ軍制式拳銃であったルガーP08に代わる存在であったが、実際には完全置き換えまでには至らなかった。
弾薬は、9x19mmパラベラム弾を使用する。装弾数は単列マガジンによる8+1発で、特殊なロングマガジンも存在する。7.65mm弾仕様も少数生産された。
ドイツ語では、「Walther=ヴァルター」「P=ペー」「38(achtunddreißig)=アハト・ウント・ドライスィヒ」と発音する。日本語の呼称は英語の発音「ウォルサー・ピー・サーティーエイト」を変形した呼び方である。
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