テレビアニメ「アタックNo.1」を企画した50年前のプレゼン資料を読み解く。
2019年6月28日 更新

テレビアニメ「アタックNo.1」を企画した50年前のプレゼン資料を読み解く。

1968年1月、週刊マーガレットで連載が始まった「アタックNo.1」は瞬く間に人気を獲得し、翌1969年12月にはアニメ放映が開始されます。ミド編は50年前に本作のアニメ化を企画したプレゼン資料を入手したので、どのような構成でアニメ化実現を訴求したのか、読み解いてみようと思います。

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いよいよ企画の根拠「数字が保証する人気、魅力」です。
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下表の集計データによると「小学4年~中学2年では40%以上、なかでも小学6年では68%の圧倒的支持」とあります。 

当時の男子がSFやユーモアマンガに飽きて「巨人の星」「ハルスの旋風」を求めたように、少女たちは「薄幸のロマン」から「青春ファイト」マンガを求めるようになったのだと。
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個人的な見解としては、このサンプル数で上述のようなトレンドチェンジまで類推出来るのかちょっと分かりません。
ただインターネット登場よりはるか昔、アンケートのサンプルを集めることも一苦労だったことが窺えますし、さりとて50年前もやはりこうしてターゲット層のデータを集めて企画を作成していたことが読み取れます。
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「少女版・巨人の星」というフレーズが光ります。

下表を見ると、「巨人の星」「アタックNo.1」が圧倒的なのです。
むしろ、他のマンガの支持率がこんなに低いことに驚くほどです。
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やっぱりサンプル数が・・・
意図的なデータってことはないのでしょうが。

「巨人の星」「アタックNo.1」が強すぎて、すでにテレビ放映されていた藤子不二雄系作品、こんなに低いの??って感じてしまいます。
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「アタックNo.1」で唯一支持率が低かった小学2年(9.1%)も、テレビアニメ化されたら「巨人の星」のように支持率が拡大する(52.9%)ことが当然視されています。

9.1%→52.9%を当然視する…なんかちょっとスゴイです。。。
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「見るスポーツ」としてバレーボールは圧倒的に人気のあるスポーツだったんですね。

それもそのはず、1964年東京オリンピックで「東洋の魔女」の異名をとった日本女子バレーボールチーム。

東洋の魔女 日本 VS ソ連  女子バレー (64`東京五輪)

ソ連との優勝決定戦では視聴率66.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、スポーツ中継としては歴代最高となっています。
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こちらは「やるスポーツ」としてのリサーチ結果。

ソフトボールやバトミントン、卓球がないことも新鮮ですが、このなかでもバレーボールは断トツの人気を誇ります。
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「純然たるスポーツへの嗜好として、バレーボールのみが独走している」と結論付けています。
76 件

思い出を語ろう

     
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  • 💛🏐 2020/6/2 15:13

    平成21Cに連ドラ実写化もありましたが
    こんどの東京五輪連動は練習
    表現の問題から無理なんですね

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