2021年3月30日 更新
【訃報】日本初のフュージョンバンド「PRISM」などで活躍したギタリスト・和田アキラさん死去。
フュージョンバンド「PRISM(プリズム)」などで活躍したギタリスト・和田アキラさんが28日、敗血症による多臓器不全のため神奈川県内の病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。64歳でした。
【訃報】フュージョンバンド「PRISM」などで活躍したギタリスト・和田アキラさん死去。
フュージョンバンド「PRISM(プリズム)」などで活躍したギタリスト・和田アキラさんが28日、敗血症による多臓器不全のため神奈川県内の病院で亡くなっていたことが明らかとなりました。64歳でした。
第一報はこちらです!
和田さんは1956年、東京都出身。中学生の頃にレッド・ツェッペリンなどに影響を受けギタリストを志し、中学卒業後にプロギタリスト・松木恒秀に師事。そして1975年には、日本初と言われるフュージョンバンド「PRISM」を結成しました。その後も中森明菜「ミ・アモーレ」やわたせせいぞう原作のアニメ「ハートカクテル」などの音楽にも参加。その卓越した技巧は、同業のギタリストからも高い評価を受けていました。しかし2018年に脳梗塞を患い、以降は音楽活動を休止し療養に努めていましたが、このたびの訃報となりました。
LINDBERGの小柳からも追悼のコメントが!
知る人ぞ知るギタリスト・和田アキラとは?
同業のプロギタリストや、ギターキッズの間では憧れの的であった和田アキラさん。しかしながら、そうでない人にとってはあまり馴染みのない名前かもしれません。ここで軽くご紹介したいと思います。
1975年にバンド「PRISM」を結成!
前述の通り、中学卒業後すぐにプロギタリストを志した和田さん。1975年には、T-SQUARE、カシオペアといったバンドに先駆けて“日本初”のフュージョンバンド「PRISM」を渡辺建、久米大作、伊藤幸毅、鈴木リカ徹とともに結成し、その後「四人囃子」の森園勝敏も加入しました。そしてアメリカのロックバンド・サンタナやチック・コリア率いるリターン・トゥ・フォーエヴァーといったバンドや、ジェフ・ベックのアルバム「BLOW BY BLOW」に影響を受け、1977年にデビューアルバム「PRISM」を発表。その硬軟自在のギタープレイは、当時の音楽シーンに衝撃を与えました。
速弾きと変拍子による超絶技巧が話題に!
和田さんのプレイの中でも特筆すべきは、その速弾きと変拍子。カシオペアの野呂一生、BOWWOWの山本恭司、LOUDNESSの高崎晃らとともに、その超絶技巧は当時のギターキッズの憧れの的であり、同業者からも高い評価を受けていました。当時の動画が残っていましたので、是非ご覧ください。
中森明菜や「ハートカクテル」の楽曲に参加!
80年代中盤に入ると、ジャズピアニストの松岡直也と仕事をすることが多くなり、松岡が作曲を手掛けた中森明菜「ミ・アモーレ」や、わたせせいぞう原作のアニメ「ハートカクテル」などに参加。それらの仕事でも高い評価を受けることとなります。
晩年まで多彩な活動を展開!
その後もPRISMとしての活動のほか、プログレッシヴ・フュージョングループ「W.I.N.S」など多彩な活動を展開した和田さん。晩年までライブ活動などを精力的に行い、生涯現役を貫いていました。そんな彼のギタリストとしての功績は、これからも語り継がれていくに違いありません。ご冥福をお祈り申し上げます。
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