FFⅥのゲームシステムは、これ以降のタイトルのすべてに付随している!
<パーティー>
行動を共にできるパーティの数は4人。本作では『ファイナルファンタジーII』(以下『FFII』)『ファイナルファンタジーIV』(以下『FFIV』)同様に4人以上のプレイヤーキャラクターが登場するが、これまでのシリーズと違い本作は「特定の主人公を擁さない群像劇」として描かれている。前半では各登場人物ごとにそれぞれ並行してストーリーが展開され、後半ではその登場人物が一堂に会し、最大4人のパーティに誰を入れてゲームを進めるかを自由に選ぶことができるようになる。システム上、メインキャラクターのうちストーリー途中でゲームから完全に離脱するキャラクターは発生しない。このようなプレイヤーが自由に仲間の入れ替えを可能とするシステムは後のシリーズ作品にも継承されていった。
戦闘時に使用できるコマンドアビリティ、装備できるアイテムはキャラクターごとに固定されているが、後述する習得魔法・魔石ボーナスによってキャラクターを任意に成長させることが可能。
メニュー画面のキャラクターアイコンは天野喜孝のイラストをドット化したもの。
<魔法 魔石>
本作では魔法の位置づけが大きく変わり、システムもそれに対応した物となっている。一部のキャラクターは初期状態で魔法が使用可能だが、基本的にはストーリー中で手に入れた魔石を装備して戦闘を繰り返すことにより習得する。また、魔石を装備することで各キャラクターは戦闘中に1度だけ幻獣を召喚可能となる。
一部の魔石は装備した状態でレベルを上げるとステータスが上がる効果(魔石ボーナス)を併せ持つ。そうした効果を持つ魔石を装備しない限り(HP・MPを除いて)キャラクター自身のステータスはレベルが上がっても変化しない。
<戦闘システム>
前々作『FFIV』からあるアクティブタイムバトルシステム(ATB)も健在。そして今作からゲージが満タン(コマンド待ち)の状態で、他のキャラクターにコマンドの順番を廻すことができるようになった。
また今作では、「サイドアタック」や「挟み撃ち」と呼ばれる、一方の側が他方を包囲する形で戦闘に突入する状況が追加されている。「サイドアタック」は敵が、「挟み撃ち」は味方がそれぞれ包囲される側である。挟まれた側は背を向けた状態で通常攻撃を受けるとダメージが倍になる、挟む側は魔法などを味方全体にかけた場合の効果が片側の味方のみに限られるなどの特徴がある(ただし、全体に波及するものもある)。このシステムは次作『ファイナルファンタジーVII』にも引き継がれている。ただし、先制攻撃・サイドアタック時は隊列の後ろからターンが廻る(ゲージは全員満タン)、敵側の前後衛の設定がない、などは前後の作品では本作のみの仕様である。
状態異常については、従来の状態異常から「蛙」「小人」が無くなり、代わりに本作独自の「カッパ」が追加された。魔法は「カッパー」以外使えず、能力も低下するというものだが、この状態で真価を発揮する武器防具がある。その他、行動できなくなるが炎属性魔法で回復する「氷漬け」、物理攻撃を100%回避する「透明」が追加。また、「スリップ」のHPの減り方が「毒」の場合のそれと変わらなくなった。
戦闘中に全滅した場合は、従来のシリーズでは基本的にその場でゲームオーバーとなりタイトル画面に戻されるが、本作では最後にセーブした場所(正確にはセーブ画面を開いた場所)に戻される仕様になっている。その際にストーリー進行・アイテム・所持金などはセーブ時点のものに戻されるが、経験値とそれに伴うレベルだけは全滅した時点のままになる。魔石ボーナスもセーブ時点に戻る。
戦闘終了後にアイテムを獲得した場合、これまでのシリーズ作品では入手の可否を選択できたが、今作からは必ずアイテムを持っていく仕様になっている。
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<超必殺技>
キャラクターが「ひんし(瀕死)」状態(HPが少なくなり、キャラクターがしゃがんでいる状態。ただし、ステータス異常によりしゃがんでいる場合は除く)のときに「たたかう」コマンドを選択すると1/16の確率で「超必殺技」が発動する。これらの技は相手の防御・魔法防御力を無視する攻撃のため起死回生も狙える。ただし、ストラゴスとリルムのみダメージ技ではなく即死攻撃となっている。また、「たたかう」コマンドの無いガウと、常にバーサク状態のウーマロには無い。
本作では特に名前の付けられていない隠し要素のようなシステムだが、後の作品では『ファイナルファンタジーVII』のリミット、『ファイナルファンタジーVIII』の特殊技、『ファイナルファンタジーIX』のトランス、『ファイナルファンタジーX』のオーバードライブ、『ファイナルファンタジーXI』のSPアビリティ、『ファイナルファンタジーXII』のミストナックなど、使用条件が限られている代わりに多大な効果を発揮する「必殺技」のようなシステムが多数登場しており、アクティブタイムバトルやアビリティに並ぶFFシリーズにおける恒例システムとなっている。
よくできた、ストーリー!
左の画像は、オープニングの流れです。文章は、全体の大まかなストーリーを記述しました。
1000年前に起きた、魔法の力を巡っての大戦争“魔大戦”。その後世界から魔法の力が消え、人々は機械文明を持って世界を復興させていった。しかし、帝国のガストラ皇帝が幻獣界に潜む幻獣達を発見し、幻獣とその血を引く赤子ティナを拾ったその時から、彼は魔法に代わる新たな力“魔導”を使った世界征服をもくろむようになった
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ナルシェに派遣されたティナ達帝国兵は、炭坑の奥で幻獣を発見するが、幻獣を前にした瞬間、強い光とともに意識を失ってしまう。目を覚ますと、ティナは記憶喪失になっていた。ナルシェの追っ手が迫る中、彼女はロックに助けられ、フィガロ城にて介抱される。フィガロ王のエドガーはティナに協力し、反帝国組織・リターナーへ彼女を紹介する。リターナーの本拠地を目指す一行はコルツ山でエドガーの双子の弟・マッシュと遭遇する。リターナーのリーダー・バナンは、ティナの協力を快く受け入れるが、そこに帝国軍が迫っているという情報が入る。ロックはサウスフィガロへ、ティナ、エドガー達はレテ川を下りナルシェへ向かう
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途中でティナ達とはぐれたマッシュは、アサシンのシャドウ、ドマ王国の剣士カイエン、野生児ガウを仲間にし獣ヶ原の近くを流れる海流“蛇の道”を使いナルシェに向かう。また、サウスフィガロにて帝国の将軍・セリスを仲間にしたロックもナルシェに到着する。ナルシェに集結したティナ達一行は幻獣を狙う帝国軍を追い返すことに成功するが、幻獣と向かい合ったティナは姿を変え、どこかへ飛び去ってしまう。
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ティナを追う一行は、嘘つき達が巣くうスラム街ゾゾで眠り続けるティナを発見する。彼女を介抱していたラムウに幻獣と魔石の話を聞き、一行は帝国に潜入することを決意する。ロックやセリス達は飛空艇を使うため、所持者のセッツァーにオペラ劇場にて罠を仕掛け、飛空艇を帝国に向かわせる。帝国首都ベクタの魔導工場に潜入した一行は、その奥にある魔導研究所で捕らわれた幻獣達から魔石を託される。そこへケフカが現れ、一行はピンチに立たされるが、セリスが自らの魔法でケフカ達と共に消え、ロック達を救った。
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一行がゾゾに戻ると、ティナは魔石マディンと共鳴し、自らの出生の秘密を知る事となる。帝国と戦う決意を新たにしたティナ達は、幻獣の力を借りるべく、幻獣界への扉“封魔壁”の前に訪れるが、突然、封魔壁が開き、仲間の命を奪われ怒れる幻獣達が飛び出してくる。幻獣達の襲来で壊滅的打撃を受けた帝国は、突如リターナーに和解を申し出る。和解のため設けられた会食の席で、幻獣達の捜索を協力して行動することが提案される。
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帝国の姿勢に不信感を抱いたエドガー達は帝国に残り、ティナとロックが捜索に向かうことになる。2人は目的地へ向かう船で、捜索に参加するセリス、シャドウと再会する。失われたはずの魔法を使う人達が暮らすサマサの村でストラゴスやリルムと親しくなったロック達は、村の歴史を聞き出し、共に幻獣達が向かった西の山に到着する。幻獣達と遭遇した一行は、幻獣達を説得しサマサに戻り、別行動を取っていたレオとセリスに再会する。そこに突如、ケフカが兵士を連れて現れ、幻獣達を魔石に変えていく。レオはケフカの行動に怒り、単身戦いを挑むが、殺されてしまう。
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その頃、ケフカとガストラは幻獣界に着き、魔大陸を浮上させてしまう。行く手を阻む帝国空軍を破り、魔大陸に降りた一行は、単独行動を取っていたシャドウと合流し、その奥でガストラ達と対峙する。しかし、ケフカは三闘神の封印を解いてガストラを殺す。封印を解かれた三闘神の強大な魔力は魔大陸を引き裂き始め、ついには世界がその魔力により切り裂かれてしまう。
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1年後、セリスは孤島で目を覚ます。彼女を介抱していたシドの世話をした後、彼女は仲間を探すため世界へ旅立つ。変わり果てた世界をさまよう中、ニケアでエドガーと瓜二つの姿をした盗賊団のボス“ジェフ”を見かける。本人はエドガーなど知らないと否定したが、エドガーとしか思えないと判断したセリスは密かに彼を追跡する。事故で地上に出られなくなっていたフィガロ城にたどり着くと、ジェフは正体を現してエドガーであると認めセリスの仲間になる。フィガロ城を救い、コーリンゲンの酒場でセッツァーを見つけたセリス達は、飛空艇を失くし自暴自棄になっていた彼を説得し、近くにあるダリルの墓へ向かう。かつて飛空艇で速さを競い、事故で帰らぬ人となった友・ダリルの飛空艇“ファルコン”を使い、セリス達は仲間を探し集め、ケフカの棲む“瓦礫の塔”へ最後の決戦を挑む。
via 茶太郎