現在、再び注目が集まっている企業『アルペン』
皆さんは、ウィンタースポーツ用品店として一世を風靡した「アルペン」を覚えていますでしょうか?バブル期前後のスキーブーム全盛の時代に、広瀬香美などの楽曲を使用したテレビCM、独特の三角形のとがった看板などで、印象に残っている方も多いかと思います。そんなアルペンですが、近年はその名を聞くことが少なくなりました。
独特な三角形をした屋根のアルペンの店舗。
via ja.wikipedia.org
現在のアルペンですが、実は同社の売上に占めるウィンタースポーツ用品の割合は5%以下となっており、総合スポーツ用品店「スポーツデポ」、ゴルフ専門店「ゴルフ5」、そしてアウトドア用品への注力が目立ちます。それは店舗数にも反映されており、「アルペン」の店舗数が50店程度に対し、「スポーツデポ」「ゴルフ5」はともに100店を大幅に超えている状態となっています。このような転換により現在アルペンは急激な復活を遂げており、コロナ禍の状況においても堅調に業績を伸ばしています。
「スポーツデポ」「ゴルフ5」の店舗。
via ja.wikipedia.org
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YouTube動画版を製作!
アルペンの魅力を詰め込んだYouTube動画を製作しました。
本稿で触れた情報以外もイラストによる物語も挿入。90年代から現在に至るまで、とある家族の物語もご覧いただければ幸いです。
本稿で触れた情報以外もイラストによる物語も挿入。90年代から現在に至るまで、とある家族の物語もご覧いただければ幸いです。
【勝手にヒストリー動画】スキーの冬CMが風物詩だったアルペン!現在はアウトドア用品を主戦場に!!
via www.youtube.com
冬といえばスキー、スキーといえばアルペンだった90年代
90年代前半にピークを迎えた「スキーブーム」。1993年にはスキー客が1860万人を記録するなど、当時はまさに「冬といえばスキー」の時代でした。そして、当時CMを大々的に流すなどしていたアルペンはスキーの代名詞的存在となり、幹線道路沿いなどで目立つ三角形の看板を目印に「スキー用品を買うならアルペン」というイメージを多くの人が共有していました。
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「スキー用品を買うならアルペン」というイメージ戦略に大きく貢献していたのが、当時大々的に流されていたCMです。90年代初頭には「出逢い」をテーマにしたCMを作成し、ゴーバンズ「あいにきて I・NEED・YOU!」やリンドバーグ「Dream On 抱きしめて」といったヒット曲が、アルペンのCMを彩っていました。
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スキー場でも度々流され、ゲレンデで異性が魅力的に見えてしまう「ゲレンデマジック」にも大きく貢献したであろうアルペンのCMソング。1993年には広瀬香美のシングル「ロマンスの神様」を起用し、同曲はミリオンセラーを記録する大ヒットとなりました。それ以降、アルペンのCMソングは2002年まで広瀬が担当することとなり、「幸せをつかみたい(1994年)」「ゲレンデがとけるほど恋したい(1995年)」「promise(1997年)」など、アルペンのCMに起用された楽曲が軒並み広瀬の代表曲となっています。その結果広瀬は、冬になるとヒット曲を量産する「冬の女王」と呼ばれていました。
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CMの出演者ですが、アルペンは愛知県名古屋市に本社を置く企業であることから、同じく名古屋出身である俳優・加藤晴彦を長年にわたり起用していました。その他、2006年には長野オリンピックなどで活躍したモーグル選手・上村愛子が出演するなどしています。
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