もっともこのザンザ・ルブキット。
複雑な曲面で構成される腕や脚を、上手いパーツ分割で構成したところまではよかったのだが、説明書どおりに組み立てても、実際のパーツ同士が説明書のようにかみ合わなかったり、接着剤を塗れるパーツ同士の接合面がズレすぎていたり、そしてまたもや、両腕の付け根のポリキャップが、人間でいう肩の筒状のパーツの中に納まらなかったりで、それなりの見栄えで作ろうと思うと、かなりの苦労と手間と技術が求められる代物に仕上がっている。
複雑な曲面で構成される腕や脚を、上手いパーツ分割で構成したところまではよかったのだが、説明書どおりに組み立てても、実際のパーツ同士が説明書のようにかみ合わなかったり、接着剤を塗れるパーツ同士の接合面がズレすぎていたり、そしてまたもや、両腕の付け根のポリキャップが、人間でいう肩の筒状のパーツの中に納まらなかったりで、それなりの見栄えで作ろうと思うと、かなりの苦労と手間と技術が求められる代物に仕上がっている。
また後ろ足の胴体との接続の球体関節内部のポリキャップ装着にしろ、その保持と強度が接着だけでは弱いと判断したのか、球体ポリキャップをプラパーツで挟み込んだあとネジ止めをするようになっているのだが。
これがまた、ポリキャップのサイズと、それを包み込む球体部分のプラパーツとのサイズが微妙に合っていなくて、いくらネジを絞めてもパーツの合わせ目が露出して、接着剤とネジ止めを全力で締め上げてプラパーツで覆い隠したとしても、今度は肝心のポリキャップが、締め付けられ過ぎて可動しなくなる。
この「ポリキャップ標準搭載は良いが、ポリキャップのサイズや形状と、それをはめ込むプラパーツの収納部分のサイズが合っていない」は、イデオンプロポーションタイプなどでもみられた原因であり、多分原型段階ではうまくいっていたのだろうが、生産するに当たっての、パーツの素材の違いからミスが生まれてしまったのだと思える。
そう考えると、やはりバンダイの、アオシマよりも遅れつつもしっかり精度を増してから商品にポリキャップを実装した、着実な進歩はさすがである。
これがまた、ポリキャップのサイズと、それを包み込む球体部分のプラパーツとのサイズが微妙に合っていなくて、いくらネジを絞めてもパーツの合わせ目が露出して、接着剤とネジ止めを全力で締め上げてプラパーツで覆い隠したとしても、今度は肝心のポリキャップが、締め付けられ過ぎて可動しなくなる。
この「ポリキャップ標準搭載は良いが、ポリキャップのサイズや形状と、それをはめ込むプラパーツの収納部分のサイズが合っていない」は、イデオンプロポーションタイプなどでもみられた原因であり、多分原型段階ではうまくいっていたのだろうが、生産するに当たっての、パーツの素材の違いからミスが生まれてしまったのだと思える。
そう考えると、やはりバンダイの、アオシマよりも遅れつつもしっかり精度を増してから商品にポリキャップを実装した、着実な進歩はさすがである。
筆者としては、「再現画像で映画版をイメージさせるためには必須」「基本白一色のメカなので塗装が楽そう」「中古価格が安い」等の理由で手に入れて作ってみたが、パッと見るよりも細かい塗装部分は多く、組立も困難を極めたという意味では、本当に苦労させられたキットである。
塗装は、成型色の白はそのままに、MSファントムグレーとニュートラルグレーを各部に配置して、劇中どおりに再現してある。
塗装は、成型色の白はそのままに、MSファントムグレーとニュートラルグレーを各部に配置して、劇中どおりに再現してある。
アオシマ アニメスケールシリーズ
1/50 ジョング 1982年1月 300円
イデプラのメインストリームが1/600シリーズへ移動した後、アニメスケールのイデプラは、そのまま継続して「むしろ1/600では無理があるメカのキット化」へと路線変更した。
例を挙げれば、一方で巨大すぎるバイラル・ジンや、一人乗りの小型メカ、ガタッカ等の商品化である。
その意味では、この1/50 ジョングも、ガタッカと同じ枠で商品化に至ったとも言える。
例を挙げれば、一方で巨大すぎるバイラル・ジンや、一人乗りの小型メカ、ガタッカ等の商品化である。
その意味では、この1/50 ジョングも、ガタッカと同じ枠で商品化に至ったとも言える。
ジョングは、『イデオン』最後半で、アディゴの「巨人に対するアリの群れ」をさらにエスカレートさせたかのような、小型の二人乗り三本足メカであり、その目的はイデオンの破壊ではなく、イデオンやソロ・シップに対して白兵戦を仕掛け、数の力でメカではなく、操縦者や乗組員を襲うという目的の兵器であり、このふり幅の広さは、まさにセンス・オブ・ワンダーではあったが、アオシマは最後まで『イデオン』メカの個々のギャップに振り回され続けたとも言える。
キットの方は、成型色の黄色が安っぽい印象を与えるが、三本の脚の関節が全て可動するため、群れを描く演出でも個々の違いを推し出しやすいのでありがたい。
しかし、このキットの最大の問題は、本来は二人乗りであるはずのジョングに、パイロットの一人しかフィギュアが付いておらず、攻撃において重要なガンナー不在のパーツ構成であると同時に、そこで付属してくるパイロットの造形が、いくら1/50とはいえ、スケールモデル系の1/35メーカーのフィギュアモデルと比べて、あまりにも造形が稚拙で、古いキャラクタープラモのいい加減な人間パーツそのままであったことだろう。
しかし、このキットの最大の問題は、本来は二人乗りであるはずのジョングに、パイロットの一人しかフィギュアが付いておらず、攻撃において重要なガンナー不在のパーツ構成であると同時に、そこで付属してくるパイロットの造形が、いくら1/50とはいえ、スケールモデル系の1/35メーカーのフィギュアモデルと比べて、あまりにも造形が稚拙で、古いキャラクタープラモのいい加減な人間パーツそのままであったことだろう。
パーツの合いが悪いことは、この際当時のアオシマクオリティの標準なので今更文句は言わないが、このパイロットの不出来さだけは、もっと暇さえあれば、タミヤやハセガワ辺りの適度な1/48スケールモデルの、パイロットかドライバーをカスタムして乗せればよかったのかもしれないが、今回はスケジュールの都合でこれで妥協である。
ポリキャップが使用されていない分、逆に関節可動などのパーツの合いはザンザ・ルブ等よりも良い仕上がりなのが皮肉だが、あくまでイデオンをメインに画像を作り、ジョングはその画像サイズに合わせて小さくすれば、パイロットの稚拙さも合わせ目も目立たないだろうと判断した。
塗装は、ジョング本体の追加カラーはミディアムブルーだけ。パイロットはクールホワイトとデイトナグリーンとニュートラルグレーで塗装した。