塗装は、成型色をベースに、各部をミディアムブルーで塗った他は、オーメ部分を艶消し黒とピンクで塗装して、全身に墨入れをしている
1/600 ガンガ・ルブ 1982年1月 1000円
ジグ・マックがザクだとすれば、シリーズ中盤以降メインメカになったこのガンガ・ルブは、『ガンダム』におけるドムだろうか。
バッフ・クラン重機動メカを象徴する三本足メカのフラッグシップメカである。
バッフ・クラン重機動メカを象徴する三本足メカのフラッグシップメカである。
イデプラのシリーズでも、1/600でこそジグ・マックに初陣を譲ったが、アニメスケールシリーズでは、逆にこのガンガ・ルブがまず一番手として商品化され、続いてジグ・マックが続く形になった。
ガンガ・ルブは、先ほど書いた「トライポッド型」として、統一感のないバッフ・クランメカの中では、印象が強いシルエットとなったことは間違いはない。
このキットの特徴としては、一つに「ガンプラ(バンダイ)より先がけて、可動ロボットプラモデルの関節にポリキャップを装備」と「オーメ部分のクリアパーツ化」が挙げられる。
このキットの特徴としては、一つに「ガンプラ(バンダイ)より先がけて、可動ロボットプラモデルの関節にポリキャップを装備」と「オーメ部分のクリアパーツ化」が挙げられる。
もっともポリキャップの装備は、後のバンダイのような「関節保持力を高めて、プラ同士の摩耗を防ぐため」というよりは、単に特徴的な構造の関節軸に、可動領域を仕込もうと思ったら、ポリキャップのような特殊素材を用いるしか、ほかに手段がなかったという辺りが正解なのかもしれない。
その証拠に、このキットの直前のジグ・マックにも、このキットの後のアディゴにも、なにより主役の合体版イデオンにもポリキャップは使われていないからだ。
このガンガ・ルブのキットでは、両肩の丸い球体関節が丸々そのままポリキャップで、それはそれで保持性も可動性も悪くないのだが、当時ポリキャップを塗装する手段は模型製作の界隈では皆無であり、この辺りも全塗装モデラーを遠ざけてしまった理由に繋がっているのかもしれない。
その証拠に、このキットの直前のジグ・マックにも、このキットの後のアディゴにも、なにより主役の合体版イデオンにもポリキャップは使われていないからだ。
このガンガ・ルブのキットでは、両肩の丸い球体関節が丸々そのままポリキャップで、それはそれで保持性も可動性も悪くないのだが、当時ポリキャップを塗装する手段は模型製作の界隈では皆無であり、この辺りも全塗装モデラーを遠ざけてしまった理由に繋がっているのかもしれない。
また、クリアパーツの使用は、このキットが『イデオン』を代表する敵メカとして、アオシマの「光る」シリーズに金型が流用される予定があったからである。
「光る」シリーズはその名のとおり、内部に電飾を組み込んで、光るギミックが搭載できるプラモデルシリーズであり、その始まりは映画『トラック野郎』(1975年)ブームに便乗した「光るデコトラ」シリーズからであった。
「光る」シリーズは他でも、『無敵超人ザンボット3』(1977年)や『最強ロボ ダイオージャ』(1981年)等の主役ロボが選ばれており、『イデオン』からは、主役のイデオンが「光るイデオン」として、1/420 アニメスケールの金型と追加パーツで、そしてこのガンガ・ルブの金型で「光るガンガ・ルブ」が発売された。
大サイズで高価格帯のキャラクター商品枠で、敵メカが選ばれたのは『イデオン』からだけであり、その辺りからもアオシマの気合の入れ方と期待の込め具合が伺える。
「光る」シリーズはその名のとおり、内部に電飾を組み込んで、光るギミックが搭載できるプラモデルシリーズであり、その始まりは映画『トラック野郎』(1975年)ブームに便乗した「光るデコトラ」シリーズからであった。
「光る」シリーズは他でも、『無敵超人ザンボット3』(1977年)や『最強ロボ ダイオージャ』(1981年)等の主役ロボが選ばれており、『イデオン』からは、主役のイデオンが「光るイデオン」として、1/420 アニメスケールの金型と追加パーツで、そしてこのガンガ・ルブの金型で「光るガンガ・ルブ」が発売された。
大サイズで高価格帯のキャラクター商品枠で、敵メカが選ばれたのは『イデオン』からだけであり、その辺りからもアオシマの気合の入れ方と期待の込め具合が伺える。
キットでは一応、劇中で演出された、脱出カプセルの脱着も可能。
各部ディテールもかなり正確である。
しかし、この1/600 ガンガ・ルブは、目指す理想に、技術と精度とノウハウが追い付いていなかった残念な商品でもある。
キットの塗装は、成型色のパープルを活かしつつ、シャアピンクや量産型ザクのグリーン等、『ガンダム』と共通するだろうアニメカラーで塗装してみた。
各部ディテールもかなり正確である。
しかし、この1/600 ガンガ・ルブは、目指す理想に、技術と精度とノウハウが追い付いていなかった残念な商品でもある。
キットの塗装は、成型色のパープルを活かしつつ、シャアピンクや量産型ザクのグリーン等、『ガンダム』と共通するだろうアニメカラーで塗装してみた。
1/600 アディゴ 1982年5月 300円
3番目に選んだ重機動メカは、シリーズではNo.8、重機動メカでは3つ目に当たるアディゴであった。
『イデオン』では、イデオンの驚異的パワーに一対一で立ち向かえるメカをと、バッフ・クラン側の重機動メカはどんどん巨大化していきインフレを起こすのだが。
その果てで、バッフ・クランなりに発想を変えて「質より数。パワーより機動力」という、真逆の戦略思想で、この小型重機動メカアディゴが、群れを成してまるでスズメバチの大群のように、イデオンを襲う描写が続出した。
その演出は、後に『超時空要塞マクロス』(1982年)等で広くアニメファンに知られることになる、板野一郎氏による作画、通称「板野サーカス」により『イデオン』戦闘シーンの白眉になって、アディゴの群れVSイデオンの戦闘シーンの完成度は未だに語り継がれている。
これはなんとしてでも再現しなくてはならない。
その果てで、バッフ・クランなりに発想を変えて「質より数。パワーより機動力」という、真逆の戦略思想で、この小型重機動メカアディゴが、群れを成してまるでスズメバチの大群のように、イデオンを襲う描写が続出した。
その演出は、後に『超時空要塞マクロス』(1982年)等で広くアニメファンに知られることになる、板野一郎氏による作画、通称「板野サーカス」により『イデオン』戦闘シーンの白眉になって、アディゴの群れVSイデオンの戦闘シーンの完成度は未だに語り継がれている。
これはなんとしてでも再現しなくてはならない。