2021年6月22日 更新
『ガンプラり歩き旅』その57 ~イデオン編・5 アオシマが意地でも1/600で揃えたバッフ・クランメカ選り抜き紹介編!~
ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をしてきた『ガンプラり歩き旅』。
今回は全8回で、ガンプラブームと共にロボットプラモブームを牽引した、『機動戦士ガンダム』(1979年)の日本サンライズ・富野由悠季監督の次作品『伝説巨神イデオン』(1980年)のアオシマ製プラモデル群から、現代に至るまでのイデオンフィギュアを、追いかけてみたいと思います!
1/2600 グラム・ザン 1982年7月 300円
イデオンの敵戦艦からは、このグラム・ザンだけをチョイス。パッケージアートもSF映画ポスター調でカッコいい
イデプラがアニメスケール初動の1981年3月に、主人公サイドの戦艦、ソロ・シップが1/2600スケールで発売されたために、イデオン世界の戦艦は、重機動メカほどサイズの落差が激しくないということもあって、そのまま劇中に登場する戦艦群を、このスケール統一で商品化する、1/2600シリーズというカテゴリが出来上がった。
完成したグラム・ザン。戦艦キットの出来にハズレがないのはガンプラ同様
商品ラインナップは、ソロ・シップの後は、ガタマン・ザンと、今回紹介するグラム・ザン。そしてドロワ・ザン、サディス・ザン、ガロワ・ザンと続いて、発売が告知されていたブラム・ザンやガドモワ・ザン、地球軍の戦艦ムサッシなどが未発売のまま終わってしまった。
グラム・ザンもザンザ・ルブ同様、白一色に見えるが以外と塗装箇所は多い
この時期には既にアオシマのロボットアニメの商品化の主軸も、『無敵ロボ トライダーG7』(1980年)『最強ロボ ダイオージャ』(1981年)を経て、『魔境伝説 アクロバンチ』(1982年)へと移っており、そこではやはり合体ロボットシリーズなど、本来のアオシマ路線へと戻っていく流れがあるのだが、このグラム・ザンは、イデオンプロポーションタイプと共に、アオシマのアニメメカリアル路線の最期を飾る時期のキットである。
その割には、アニメ設定画と比較すると、メインボディの前部インテーク側や、後部バーニア側等で、いろいろと間違いや解釈ミスが数多く、これは塗装をする時に大変悩まされた。
アニメ設定とは微妙にパーツ構成や構造が異なるリアビュー
アニメ設定画とキットが違うだけではなく、塗装説明画とキットもまた違うのだから、どうすればいいのか本気で判断できなくなる。
5種あった1/2600スケール戦艦シリーズの中で、どうしてグラム・ザンを選んだかというと、書いてしまうと元も子もないが、ヤフオクで一番安く手に入ったからで、一応画として、バッフ・クラン側の戦艦も一つぐらい欲しいと思った以上の理由もなく、なので身も蓋もないがこのキットを選択した。
このグラム・ザンとジグ・マックを組み合わせた、バッフ・クラン出撃の再現画像
シミルボンの再現画像では、肝心のソロ・シップはアオシマのプラモデルではなく、近年バンダイ系列のメガハウスから発売された、完成品フィギュア「コスモフリートコレクション グランメカニクス 02」のソロ・シップを使用している。
グラム・ザンの塗装の方だが、キットの白をベースに、シャアザクの赤茶色とインディブルー、後はオーメの部分を艶消し黒とシャアピンクで塗装して完成させた。
今回用意したバッフ・クランのメカ群。ジョングとグラム・ザン以外は同じ1/600スケールなので、メカとしての大きさの違いが分かりやすい
改めて、今回のイデオンのバッフ・クラン側のメカを一堂に並べて見返す。
グラム・ザンとジョングはスケールが違うので比較にならないが、ガンガ・ルブとザンザ・ルブが、基本構造とシルエットが似ているのに、全体的なボリュームが倍ほど違うことに改めて気づかされた。組み立てていてでかいはずだ(笑)
また、繰り返すが『ガンダム』世界では、ビグ・ザムがこの写真中央のアディゴと近いサイズなので、ザンザ・ルブがどれだけ巨大な機動メカなのかが理解していただけるであろう。
必要最小限にて、『イデオン』全編とはいかないまでも、ある程度の名場面を網羅するための脇役敵メカ6種。
その活躍にご期待ください!
(取材協力 青島文化教材社)
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