上記シーンは、様々な表情を持つ「空」を活用した演出でした。
重厚な雰囲気に包まれた本作らしく、重々しい合戦に挑む人間の様子が、空の舞台下でより強調されました。
空と人間の強烈なコントラストが、強く印象に残っている方も多いかと思います。
重厚な雰囲気に包まれた本作らしく、重々しい合戦に挑む人間の様子が、空の舞台下でより強調されました。
空と人間の強烈なコントラストが、強く印象に残っている方も多いかと思います。
~ 「風林火山」を色で演出 ~
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「風」の旗指物を付けた軍勢の疾駆、「林」の静かな行軍、それに「火」の激しい突撃などは美しさと力強さを兼ね備えた素晴らしい映像でした。
壮大な映像美が凝縮された予告
影武者(プレビュー) - YouTube
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当初の主演は「勝新太郎」だった
主役に予定されていた勝新太郎のクランクイン直後の降板が大きかったようです。
黒澤明は採用する俳優をかなり意識してキャラクターを組み立て脚本を練りますが、本作はあきらかに勝新太郎を意識して脚本が書かれている
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降板の原因
勝が黒澤にビデオカメラの持込を許可するように頼んだところ、黒澤は「演技は監督である自分が見ているので信用してほしい」と言った。勝はこれに納得せず「それは解っているが、こちらはこちらでビデオを撮りたい」と再度ビデオカメラの持込を頼むも、完璧主義の黒澤は撮影現場に自らの映画のカメラ以外の撮影機材を持ち込むことを許さず「撮影はこっちでやるから大丈夫だ」と断った。このような問答をした後、勝は怒り心頭で撮影現場から出て行ってしまった。そして勝の降板となった。
当時まだ無名だった俳優達が出演
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ほとんどの出演者がオーディションで選ばれた。油井昌由樹や隆大介、清水大敬(当時は「清水のぼる」名義)、阿藤海、島香裕など、無名の俳優、新人俳優から演技経験の全くない素人までが数々の重要な役で出演した。
無名時代の電撃ネットワークの南部虎弾(出演者クレジットは南部虎太となっている)、柳葉敏郎、山田五郎(クレジットなし)が、雑兵や死体役などのエキストラとして出演している。当時大学生だった鴻上尚史はオーディションに合格したが、当日の都合で参加できず、石田純一はオーディションで落とされたという。
壮絶なラストの撮影
圧巻な影武者の最後の壮絶な長篠の合戦での馬屍累々の場面である。
傷つき、もがき苦しむ馬、平首ヒラクビ をねじまげて苦しそうに天を仰いで力尽きる馬、必死の思いで立ち上がり、すぐに前脚を折って崩れ落ちる馬、 四つ脚を高く天に向けて虚空を掴むかの如く事切れる馬達。
130頭もの多くの馬を使っての死屍累々のシーンは困難を極めたようで、撮影で馬に麻酔をかけても30分しか持たなかったそうです。
上記シーンの撮影には、撮影地である北海道中の獣医がかき集められたそうです。
黒澤活劇らしい派手な合戦シーンを予想していたので、驚きました。
しかし、本作の主人公はあくまでも影武者。
最後の最後に、影武者一人で織田軍に向かっていくシーンがあります。
影武者が信玄本人として死のうとした瞬間ですが、その虚しさをより際立たせる為の伏線だと後になって気づきます。
さすが黒澤明。圧巻!
全てが緻密に計算され、描かれた素晴らしい物語でした。
黒澤活劇らしい派手な合戦シーンを予想していたので、驚きました。
しかし、本作の主人公はあくまでも影武者。
最後の最後に、影武者一人で織田軍に向かっていくシーンがあります。
影武者が信玄本人として死のうとした瞬間ですが、その虚しさをより際立たせる為の伏線だと後になって気づきます。
さすが黒澤明。圧巻!
全てが緻密に計算され、描かれた素晴らしい物語でした。
その下でうごめく人々が、シルエットとして映し出される