『ママレード・ボーイ』の吉住渉が描くバツイチJKのラブコメディ、とっても面白い。
2020年9月10日 更新

『ママレード・ボーイ』の吉住渉が描くバツイチJKのラブコメディ、とっても面白い。

大作・『ママレード・ボーイ』のあとの連載作品です。ヘルシーな渉クンが描く毒舌女子がとっても愛くるしい。

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バツイチ女子高生に恋する恋愛初心者の男の子が可愛い

 成績優秀で穏やかな性格、十時集(とときあつむ)のクラスに転入してきた栗原朱音。これまで恋愛経験皆無だった彼は、朱音に一目ぼれします。学校に押し掛けてきた元夫・橘川の存在を偶然知ってしまった集は大ショック。バツイチの彼女に自分なんかが相手にしてもらえるわけないと意気消沈しますが、あきらめずに想い続けます。
この男子高校生・集の目線でストーリーが展開していくのがとても良い!聞けばママレード・ボーイも最初は配役が男女逆だったそうですが、女性が描く男子キャラクターが主役だと女々しくなりがちだと編集に止められ、女子高生が主役になったという背景があるようです。個人的にはこの男子目線で進んでいくストーリーが新鮮で、非常に面白かったですね。

3か月で離婚し荒んでしまった女子高生・朱音の魅力

 病気で入院していた時の主治医・橘川と恋に落ち、大人になるまで待てないと16歳の若さで電撃結婚した朱音。橘川の浮気が原因でわずか3か月で離婚してしまいます。慌てて復縁を申し出る橘川に、「離婚してくれないと死ぬ」と自らの胸に包丁を突き付ける朱音。このシーンは壮絶でしたね。長かった髪はバッサリ切り、離婚後はすっかり荒んでしまった模様です。普段はふわふわと優しく穏やかな性格のままなのですが、自分勝手な人間の前ではガラリとキャラクターが豹変し、すごい勢いで啖呵を切る強い(恐い?))一面が出るように。
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 きれいなヴィジュアルもあいまって、そんな強い(恐い??)ところも読者にとっては魅力の一つ。朱音の啖呵を切るシーンは「スカッ」とするんですよね。出てくる全員がなんだかヘルシーなイメージの『ママレード・ボーイ』では見られなかったキャラクターです。

それぞれの妹・弟の恋模様がたまらない

 集の弟で小学生の求(もとむ)のクラスにも、朱音の妹・萌が転入してきます。(漫画でしかありえない設定だ・・・)運動も勉強もクラスで一番だった求ですが、すべてを萌に超えられてしまい、たちまちクラスの人気者となる萌に嫉妬します。その嫉妬がいつしか可愛い恋心へと・・・。このちびっこ二人の恋模様もサブストーリーように傍らにあって、随所でほっこりさせてくれます。
萌は姉が大好きで、自他共に認めるシスコン。離婚後すっかり見られることがなくなった朱音の心からの笑顔を取り戻すべく、集の力を借りようとします。なんていい子なんだ。

まさかの、元夫とヨリ戻す展開

 暗い過去を持つ朱音のために色々と催しを開いたり、気づかいをする集。真面目でひたむき、気づけばいつでもそばにいるような存在になった集に、朱音も次第に心を開いていきます。復縁を願いしつこくつきまとう橘川にも、もう戻ることはない、「私はもう愛してない」ときっぱりと決別します。しかし16歳での結婚を決めるほど愛した相手。彼が去っていく後ろ姿を見るのはさすがにつらかった様子です。
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 そんな中、突如橘川の左遷が告げられます。もともと大学病院勤務だった彼は、僻地へ飛ばされることに。誰の差し金か分からないし、それじゃ自分の望む研究ができないと落胆する橘川。その姿を見て、朱音はもう一度橘川と復縁し、一緒に僻地へ行く決意をします。えー!集の恋は成就しないのか・・・?!と誰しもが思う衝撃の展開。
実はこの橘川の左遷、橘川が務める病院の偉いさんである朱音の父が企てたものでした。朱音から橘川をひっぺがしたい一心でのことだったのですが、まさか朱音が復縁すると言い出すとは寝耳に水。父は慌てて左遷を取り消します。左遷取り消しになったと大喜びの橘川から報告を受ける朱音。その表情は浮かないものとなっています。その後父が首謀者であったことを偶然聞いた朱音は大激怒。その場で父をめちゃくちゃに責め立てます。(父、青ざめて謝るのみ・・・かわいそう)勢い余って「左遷がなかったらーーー」と言いかける朱音。ここでやっと自分の想いに気づくのです。そう、左遷があるからついていく決意をした。それはただの同情だったということに。自分が本当に好きなのは・・・。

吉住渉のチャレンジ作品

 心身ともに健康的で、明るく元気な作風が多かった吉住渉先生が、新たな色にチャレンジした作品です。主人公の暗い過去があったり、チャラい男の子が出てきたり、キャラクターの制服や私服、ヴィジュアル的な部分も前作と比べてだいぶ垢ぬけて、時代に合わせている感じが伺えます。大作『ママレード・ボーイ』の後の連載作品であるというプレッシャーをものともしないこの素晴らしい作品をぜひ読み返していただきたいです。
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