「基本的に付録はその雑誌の編集部員が企画する」と宝島社のマーケティング本部広報課の桜田圭子課長は話す。付録にブランドが資金を出すことはない。広告費や雑誌の売り上げによる編集予算から支出される。宝島社が商社や企画会社、印刷会社など独自のルートを使って生産するという。付録はブランド品ではなく、あくまで宝島社の独自品という位置づけなのだ。
宝島社の雑誌は毎号定価が変動する。「sweet」でも中心価格は600円代後半だが、高い時と安い時で160円程度の開きがある。07年から導入したこの変動定価制だが、「付録のコスト変動を反映したものではない」(桜田課長)という。「付録と紙面内容のパッケージングで毎月ごとに読者にお買い得感を感じてもらえる価格設定にしている」(桜田課長)。
まぁ、ガンプラのコラムでお堅い文章を長々書いたり引用しても無粋、というわけで、この辺にするが、しっかり踏まえておきたいのは、2006年以降の出版不況で、豪華付録付き商法が、一気にバブル化を起こしてしまっていて、模型雑誌をくまなく俯瞰すると、そのバブルの間に、正規商品化されないようなレアアイテムが、こうして雑誌付録の形を借りて、商品化されていたりしたということ(それからたった数年で、、2011年には、そんな「雑誌付録バブル」も崩壊したという経済専門家の見方も増えている)。
かくいう電撃ホビーマガジンでも、今回紹介するMSハンガーの前月、2010年8月号では(いずれこの連載でも紹介する)ガンプラならぬ「イデプラ」の、伝説となったアオシマ1/810スケールのイデオンのキット(当時価格300円)が、イデオンらしく深紅の成型色で、『伝説巨神イデオン』(1980年)放映30周年記念という触れ込みで、丸々キット一つが付録としてついていたほど。
そういった「模型雑誌の模型付録ラッシュの時代」を背景に、このMSハンガーの解説をしてみたい。
このMSハンガーは、『機動戦士ガンダム』劇中で何度か、ホワイトベースのモビル・スーツデッキの描写で登場していて、ガンダムやガンキャノンのメンテナンスハンガー、固定用ベッドとして登場していたサポートメカである。
特に、完全新作画で彩られた、劇場用映画『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)冒頭での、ガンダムと2機のガンキャノン発進シークエンスでは、印象的に登場機能されていたので、今回の『機動戦士ガンダムを読む!』連載での再現画像でも、ぜひ『めぐりあい宇宙編』再現冒頭では欲しかったアイテムなのだ。
そういった「模型雑誌の模型付録ラッシュの時代」を背景に、このMSハンガーの解説をしてみたい。
このMSハンガーは、『機動戦士ガンダム』劇中で何度か、ホワイトベースのモビル・スーツデッキの描写で登場していて、ガンダムやガンキャノンのメンテナンスハンガー、固定用ベッドとして登場していたサポートメカである。
特に、完全新作画で彩られた、劇場用映画『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)冒頭での、ガンダムと2機のガンキャノン発進シークエンスでは、印象的に登場機能されていたので、今回の『機動戦士ガンダムを読む!』連載での再現画像でも、ぜひ『めぐりあい宇宙編』再現冒頭では欲しかったアイテムなのだ。
なるほど、確かにこのMSハンガーは「あると嬉しいアイテム」であるが、単品で売り出して需要があるほどとも思えず(もっとも、いまやガンプラ最大の競合商品となった、同社のROBOT魂では、2017年になって、カタパルトデッキと共に商品化されたが)、何か他のガンプラのオマケでセット売りするにしても、前回のザク地上戦セットのように「巻き込み事故」を起こしそうなアイテム。
このMSハンガーは、パーツ数も10数個と適度で、雑誌の付録としては的確なチョイスである。
このMSハンガーは、パーツ数も10数個と適度で、雑誌の付録としては的確なチョイスである。
一応ギミックとしては、後方から支えるシリンダーと連動して、ハンガーのベッド部分が後ろへ向かって角度をつけられるように出来ており、1/144のガンダムやガンキャノンを飾るときのベースとしては、ツボを押さえたバリューになるとも言えるだろう。
今回は、これを2つ揃えて、ホワイトベース内部のMSデッキを再現するのに役立ててみた。
雰囲気だけでも伝われば幸いである。
雰囲気だけでも伝われば幸いである。
市川大河公式サイト
光の国から愛をこめて
フリーランスライター・脚本家・演出家・元映画助監督・制作進行
市川大河が語る、ウルトラマン、ガンダム、日本のカルチャー
ヨシアキ 2018/12/6 15:07
「よみがえる よみがえる ガンダム」というアニメの歌詞通り、何度でも蘇ってますね。それだけバンダイのフラグシップモデルであることがうかがえます。