特撮『ウルトラQ』の最終回ってどうだった?
2021年6月12日 更新

特撮『ウルトラQ』の最終回ってどうだった?

子供のときに観てたけど、最終回ってどんなだったっけ?そんな作品ってけっこうありますよね。そんな方のために、最終回のあらすじをお届けします。これであなたも思い出せるはず?『ウルトラQ』はこんな感じでした。

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『ウルトラQ』

 (2274026)

制作:TBS、円谷プロダクション
放送期間:1966年1月2日から1966年7月3日
放送時間:日曜19:00から19:30
放送局:TBS系列
放送話数:全28話

スタッフ

監修:円谷英二
監督:円谷一(最終回担当)ほか
脚本:小山内美江子(最終回担当)ほか
撮影:内海正治
美術:清水喜代志
特技監督:川上景司(最終回担当)ほか
特殊技術(撮影):高野宏一
特殊技術(美術):石井清四郎
音楽:宮内国郎

キャスト

万城目淳:佐原健二
江戸川由利子:桜井浩子

一の谷博士:江川宇礼雄

沢村:柳谷寛

友野健二:天本英世

ナレーター:石坂浩二

『ウルトラQ』とは

星川航空パイロット・万城目淳、毎日新報報道カメラマン・江戸川由利子、パイロット助手:戸川一平の3人を主人公に、不可思議な事件との遭遇を描いた特撮ドラマ作品。

円谷プロダクション制作《空想特撮シリーズ》の第1作。

なお本放送では第27話まで。第28話は再放送時に公開された。

『ウルトラQ』の最終回

第28話「あけてくれ!」

夜。オープンカーに乗って万城目淳(星川航空パイロット)と江戸川由利子(毎日新報報道カメラマン)が、戸川一平(パイロット助手)を置き去りにして出発する。残された一平は、夜空を飛んで行く電車を見た…。

運転している万城目と、助手席の江戸川の会話。
万城目「帰ったら一平にいびられるぞ」
江戸川「帰らないもん。帰らないわよ、あたし」
万城目「永久に?」
江戸川「そう、あなたとあたしだけの世界へ」
そこは電話もなく締切りもなく、交通地獄もないところ。
江戸川「ようするにこの息の詰まりそうな世の中よ、さようならー!だわ」

夜道を走る車。ふたりは路上にうつぶせで倒れているスーツ姿の男を見つけた。車を下りて近寄ると、男はまだ生きていた。車に乗せてUターンする。その男は酒に酔っていた。ふたりは先生(一の谷博士)のところへ連れて行くことにする。

車は踏切で停まった。意識を取り戻した男が叫ぶ。
男「うわーっ!電車!電車!あけてくれーっ!あけてくれーっ!俺を降ろしてくれーっ!」
男は後部座席から飛び降りた。叫びながら踏切に近づいていく男を、ふたりはつかまえて制止するが、その手は振りほどかれてしまう。江戸川の悲鳴。

場面が変わると、誰もいない電車に閉じ込められている男の姿。
男「あけてくれー!あけろ!ドアをあけろーっ!俺は降りるんだーっ!降ろしてくれーっ!」
男は頭を抱えて床にすわりこむ。窓の外を見ると、ビルの灯りの不思議な光景。

いつの間にか現れていた車掌が声をかけた。
車掌「誠に畏れ入りますが乗車券を拝見させていただきます」
人がいたことほっとする男だが、切符を持っていない。
車掌「無札乗車ですね。こちらにいらしてください」

電車の中を車掌について男は歩いて行く。席には学生服の青年とスーツ姿の初老の男、その向かい側の席には男と年配の女が座っていた。
車掌「友野さん、どうしましょう。無札がまたひとり入ってましたよ」
友野「ご本人さえ承知なら、ぼくたちは構わんですよ。どうせならひとりでも同志が多い方が心強いだろうし」

友野は立ち上がり語り始めた。
友野「我々はこれから、皆さんがいつも行きたいとおっしゃっていた世界に行くところなんです。この電車はたまたまその世界に飛び出すための言わばジャンプ台に使ったわけですがね。あいにくと言っていいか、ちょうどいいと言っていいか、あなた方は迷い込まれたわけです」
初老の男「あのう…その別の世界とはいったい?」

友野「ははは。あなたがいつもおっしゃってるじゃありませんか。忙しくて忙しくてどこかに行ってしまいたいとか、金利のない世界はないだろうか、派閥や政治的陰謀はこりごりで裸のまんまの国があったらなあと」

友野「最近、勤め先でうまくいってませんね。疲れすぎて、何もかも煩わしく、奥さんやお嬢さんたちからも逃げ出したい。誰もいない所に、どっか遠いところに、行ってしまいたい。そうでしたね?」

学生服の男は、友野がSF作家であることを知っていた。
学生服の男「すると先生のこの本にある世界とは本当にあるんですか?」
友野「そうです」

男「そんなばかな。いくら私が酔ってたからって変な冗談はやめたまえ。そんな子供だましみたいな…」
友野「それでは外をごらんなさい。いま、時間と空間を超越したその世界に我々は入っとるわけです。あなた方の過去を突き抜けつつあるんです」

電車の窓の外は奇妙な空間になっていた。妻と娘がそこに見える。男は「俺はまだ、俺はまだ行けないんだーっ!降ろしてくれ、あけてくれー!」と叫んだ。
男「あけてくれ…」
診察のベッドに寝かされた男が呟く。催眠術をかけられて深い眠りに落ちる。
江戸川「いまの話、本当なんでしょうか先生?」
先生(一の谷博士)「どうやら本当のようだ」

別な部屋から「あけてー!あけてー!」という女の声が聞こえてきた。先生が小窓を開ける。のぞくと、星空を描いた壁の部屋。女が「あけてー!お願い、あけてー!」と叫んでいる。

先生「あのふたりの話を総合すると、どうやら同じ電車に乗っていたようだね」
万城目「しかし先生。それがもし本当だとしたら、どうしてあのふたりはその電車からおりたんでしょうか?」
それは先生にもわからなかった。万城目と江戸川は、友野健二を追いかけてみることにする。

友野の立派な屋敷にやってきたふたりは家政婦から、原稿は届くし電話もかかってくるが、友野自身は一年半ほど前から行方不明なことを知った。

先生に電話でそのことを伝えた万城目。先生は警視庁に呼ばれていた。「よかったら一緒に来ないか」と言われ、ふたりは警視庁で落ち合うことにする。

一方、沢村(万城目たちが助けた男の名前)は妻と娘が迎えに来て、タクシーで帰る途中だった。
妻「いい歳してみっともないってありゃしないわ」
その車内でねちねちと沢村をなじり続ける妻。
妻「意気地なし、ろくでなし、それでもあなたは男なの?」
娘が叫ぶ。
娘「やめて!嫌いよ!お父さんもお母さんも嫌い!大っ嫌い!もうおしまいだわ何もかも」
泣き出す。

沢村「停めてくれ…」
タクシーをとめて降りる。
沢村「会社に行く」
よろよろと歩き出す。

警視庁の会議室。万城目と江戸川も参加している。絶対に口外しないようにという前置きの後、アマチュアカメラマンが撮ったというフィルムが上映された。それには1両の電車がまっすぐ空へと上がって行く様子が撮影されていた。

刑事「まったく不可解なままに、この事件は終わったんです」
ところが今年の3月、またしても一車両が忽然と姿を消したという。

先生「なるほど。この一連の事実と、あの男女の奇妙な言動を考え合わせると」
刑事「そうなんです。何か関係があると考えられるんです」

会社にやってきた沢村は上司に怒鳴られた。一度席に座るが、戻ってきて言う。
沢村「お世話になりました」
頭をさげる。

オープンカーのふたり。
江戸川「ねえ、どこに行く?」
万城目「どこでも…とは今やなんだか言えない気分だなあ」
江戸川「ここは、確かにあたしたちのいる、ここなんでしょうね?」
万城目「もちろんさ。電車に乗って姿を消されちゃかなわないからね」
江戸川「やめて!そんな話!」

突然車のボンネットが開いた。車を停めて中をのぞく。故障だった。何か異変に気がついた江戸川は後部座席を見る。そこには友野健二の顔写真がはられた封筒が置かれていた。

江戸川「淳ちゃん!」
万城目はそれを手に取った。
江戸川「誰かが投げ込んだんだわ。見ちゃいましょうよ」
友野の声「どうぞどうぞ構いませんよ」
江戸川「…何か言った?」
万城目「うん?」
ふたりは車をそのまま置いて、万城目の事務所へと急いだ。
歩いているふたりは、封筒の中に入っていた文章を読んでいる。
友野の声「そこにひとりの男がいた。いつからだろうか。彼はこの現実の世界から脱出したいと考えていた」

ビルの中を、たばこを吸いながら歩いている友野。
友野の声「その日も『SF小説愛好倶楽部』などという愚劣な集会に出て、死ぬほど疲れていた。それに作家としての彼はスランプ状態にあったのは事実である」
エレベーターに乗り込む。

友野の声「彼自身、自分の書いている非現実の世界への逃避をいつも夢見ていた」
エレベーターの行き先表示がB5からB6へ。

友野の声「そしてその時、彼はこのエレベーターが途方もなく下降して行ったらどうだろうと考えた」
エレベーターの行き先表示がB11からB12へ。

友野の声「彼自身の小説ではそんなストーリーが何編かあった。果てしなく下降して行くエレベーターが到着したのは、まったくの別世界であるというような」
ドアが開く。そこは海の上に奇妙な建物が建ち、ロケットや車や電車が空を飛んでいた。

万城目と江戸川。
友野の声「こうして彼は念願の世界に入ったが、そこにはすでに多くの先住者がいて子供まで生まれていた。といってそれらの生活は決していままでの世界の延長でも模倣でもデフォルメでもなく、まったく想像もつかぬ素晴らしいものであった」

江戸川「作家の友野健二はこうやって悠々、小説を書いては特別の方法で元の世界に郵送することも可能であれば、特殊な短波を利用して電話などで連絡することも可能だったわけね」
江戸川「うん。あの女中の謎めいた言葉の意味がこれでわかったよ」

ふらふらと夜の街をあるいている沢村。
沢村「連れてってくれ…俺も連れてってくれ…どこへでも連れてってくれーっ!」
沢村の頭上を電車が飛んで行く。手をのばして追い縋る。

ナレーション「みなさん。もしあなたも理解ある異性や暖かいご家庭がおありでしたら、夜の電車はくれぐれも気をつけてお乗りください」

電車に向って叫ぶ沢村。
沢村「連れてってくれー!連れてってくれー!俺も連れてってくれー!」

その後の『ウルトラQ』

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その後としては1990年『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』、2004年からの『ウルトラQ dark fantasy』、2013年からの『ネオ・ウルトラQ』などがあります。

ソフト化としては1983年からVHS、1985年からLDが発売されました。

なお当時のテレビ業界で一般的だった16ミリフィルムではなく、特殊撮影へのこだわりで35ミリフィルム、つまり劇場映画と同じサイズのフィルムで撮影されています。
(放送時はこれを16ミリに落としていました)

そのこだわりのおかげで、2001年には35ミリフィルムからデジタルリマスターを行ったDVDが発売されています。

さらに放映45周年を迎えた2011年には、HDリマスター(ブルーレイ等のための高精細度リマスター)とカラー化した『総天然色ウルトラQ』が発売。

2019年には第14話「東京氷河期」が、今度は4Kリマスターで上映されました。

2021年3月29日(月)からは!
BSプレミアムにて『ウルトラQ 4Kリマスター版』が放送されています!

やはり35ミリフィルムのクオリティにこだわった円谷英二には、先見の明がありましたね。
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