――『昭和の中坊』で、吉本先生自身が「これは自分の代表作になるぞ!」と手応えを感じたのは、どのあたりからでしょうか?
吉本
豆タンクやモッチーが出てきた頃からですね。
――モッチーは、積極的で男っぽい女子の望月さん。豆タンクは、望月さんといつも一緒にいる、小柄で残念系の女子。この2人が、ニゴシの憧れのマドンナ、岩渕さんとも仲いいんですよね。
編集長
豆タンクは吉本さんがアドリブで入れたんですよ。
吉本
ああ、そうなんですか! すっかり忘れてました。
編集長
「モッチーみたいな委員長タイプの女子って、金魚のフンみたいな子がつきまとってるじゃないですか」ってアイデアを出したの吉本さんですよ(笑)。
吉本
末田さんが、豆タンクのキャラをさらに広げてくれたんですよね。キャッチボールがうまくできていたんですね。
編集長
肥後くんも一発キャラの予定だったんですよ。
――九州から転校してきた自然児ですね。おおらかな。そんなニゴシたちが大学生になった姿を追った続編シリーズの『おれたちのラブ・ウォーズ~その後の昭和の中坊たち~』のお話も聞かせてください。
編集長
当初は高校生編をやる予定だったんですが、吉本さんが「中学とあまり変わらないんじゃないですか」っておっしゃって。で、すっとばして大学生にしたほうが、面白いんじゃないだろうかってことで始まりました。
編集さんも加わった三人四脚の青春
――担当だった当時は、頻繁に仕事場に通われていたのですか? 環境はどんなものだったのでしょうか?
編集長
ゴミがすごかったですね。
吉本
す、すいません……(笑)。いちばん乱れていましたね。
編集長
寝てなかったですよね。何時に電話しても、いつも起きていました。