2025年大阪万博が決定!成功に向けて考えておきたい提言コラム!!
2018年11月25日 更新

2025年大阪万博が決定!成功に向けて考えておきたい提言コラム!!

大阪の、いや日本にとって大きな意味を持つ2025年の大阪万博開催が決定しました。1964年東京五輪、1970年大阪万博の再現との声も聞かれますが2025年の日本の姿は果たして?本稿は2017年春から夏に連載し好評を博した作家・木原浩勝氏による大阪万博応援を目的とした提言コラムをまとめたものとなります。

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話を戻してまとめよう。移動に優しいいくつかの総合ビルディング型、その場で食事、買い物を可能としたショッピングモール型のハード構成と、体感展示主体型と記念品・グッズ購買型で来場者を満足させるソフト構成。さらに日本政府・企業には「高齢者が輝く未来社会」にマッチしたパビリオンの出展を各国に求めるべきであろう。(ように思う)
ここでまた視点をちょっと変えてみたい。次は駐車場だ!!(なんでこうも話が散らばるのだろう……)

2025年の日本は、かなりの電気自動車(EV=エレクトリックビークル)が普及している社会の可能性が高い。
大阪万博の駐車場には当然、充電用電源がフル装備で備わっていなければならない。さらに高齢者にやさしい駐車場であることは言うまでもない。
ならばこれまでの広大な平地にある駐車場が当たり前とした概念は捨てるべきであると提唱しておきたい。
つまり駐車場は広々としていて駐車台数のみを気にしている時代ではなくなっているといいたいのだ。先に述べた駐車と充電の両方を満たす必要もそうだがさらなる問題が……ここでまた高齢者大国問題を考慮する必要があると思うからだ。

平地の広大な駐車場の端から長い距離を高齢者に歩かせては会場に着いた時点で体力がなくなってしまう可能性が高い。(会場に続くモノレールの駅までとしても)
ましてや天候だってある。海上の人口島ならば風だって強い日も少なくはない。
となれば2025年の未来型駐車場もこれまた「立体型」が然るべき型ではないだろうか?
会場近くに併設された、地下から地上までのいわゆる高層型駐車場だ。土地の多い人口島であるメリットを生かしてはいないと思うが、後々解体される可能性が高い運命のパビリオンに対して、跡地を何に使うにしても独立した島に電源を配備した駐車場は必要だ。

高齢者には駐車場から天候に関係なくフラットな通路を通ってモノレールに乗り換え、会場にスムーズインしていただきたいと考える程に、軽く考えてはいけない建築物といえよう。
どんなもんですかね?「万博好きやん(scan)研究所」が考えた、大阪万博2025会場-地上編-は?

異論は当然あるとは思うが、ここは一つ想像ってことで許していただきたい。しかし、まあなんだか東京・丸の内のような高層ビルや、あるいは超巨大ショッピングモールの中にパビリオンがあるおかしな万博全景だ。
でも、そうまでして我々「万博好きやん(scan)研究所」は2025年に大阪で万博を開催して欲しいし、1970年の大阪万博とは異なる機能的な地上の景色を見たいのだ。
1970年、日本の底力が大阪万博に集結したその熱量。これから一年を通してお伝えする前に2025年を予想するならば、かくもおかしな前提が必要となるのだ。だって空想や想像はタダですからね。
これを企画にするなら予算だのスケジュールだのまで計算しなきゃいけないのだから、遊ぶのならこの段階でやらないと……。

然るべき立場の方々が本気で取り組んで日本国民を巻き込んだオールジャパンで戦ったとしても、2025年の開催どころか2018年の11月に開かれるパリとの開催地争いさえ危うい訳なんだから。せめてこの想像上の取り組みくらいは本気で(まぁ……出来る限りで)と考えるのがこの第一章というわけなのだ。くどいようだがフランスのパリはそれほど手強いということをくれぐれも忘れないでいただきたい。
本当に下手をすると東京オリンピック開催の2年も前に日本での万博は消えて無くなるのだ。
さて次回の第5回目は、大阪万博1970には考えられなかった2025の“型”を想像したい。
本コラムの第一章もいよいよ半分を越える。ここからが勝負だ!

「万博好きやん(scan)研究所」が考えた、大阪万博2025会場-地下・上空編-

この項で、我々はこう主張しておきたい。
「カジノ構想とセットで考えるのなら、勝負は地下だ!大阪万博2025」
ただしこの両立を現実的に考えるのなら、もう一度「大阪都構想」の再投票をやって府民・市民に問い直すべきではないか……とは思う。

万博とカジノ。この巨大な二本の構築すべき企画の土台が同じ場所なのに府と市に分かれているなんてバカバカしいと思うから……ってことなのだが、とりあえずこれ以上は触れないこととする。

念を押しておきたいが、我々はカジノ構想にも都構想にも思うところも含むところも何もない。
全てはフランスに勝つための、さらには想像力の全てを大阪万博2025に使いたいのだ……と考えているが故なのだ。

さて1970年、来場者を迎える場所のほとんどには開場時間と閉場時間が存在していた……。
もちろんそれは万博会場にも……いや、当たり前の話しなのはわかっていますって。

昼間は来場者で溢れていた場内も閉場後には清掃、花壇のメンテナンス、電球の取り換え、飲食物の搬送など夜に働く皆さんはさぞ大変だったであろうことは想像に難くない。
そしてこれらは2025年にも等しく発生する業務である。

一方、カジノ構想とセットで考えられている(セットでなかったとしても)2025年の大阪万博では「いつでも24時間稼働にシフト出来る体制」を最初から考慮した会場設計が極めて合理的であろうと思う。(後付けでは大変だから)

ラスベガス、マカオ……。いずれのカジノ都市も「眠らない街」であることは周知の事実。
もしカジノを前提とするならば、2025年の大阪万博にその構想を基本的に埋め込んでおくことに問題はないだろう。(くどいようだが、後付けにすると再構築が必要となる点が多い)

2025年に想定される来場客層を考慮した地上設計に対して、カジノ構想をセットとする大阪万博の設計に必要な概念、それは地下を都市的に作り上げることによる有効活用ではないだろうか。

さて常に来場者で賑わう地上の風景、一方何度でも繰り返すが65歳以上人口への対応。(当然障害者のみなさんも含んでいます)
その会場地下には1970年の万博にだってあった救護センターを越える規模の救護、そして介護センターの設置が不可欠だ。

しかし、2025年のこれら施設は果たしてパビリオンのように地上に作ることに意味はあるのだろうか?

考えれば考えるほどに身動きひとつ出来ないほど人々で湧きかえる中を救急車が走ったり、担架を持った救急隊員がすぐに駆けつけてこれる訳はないのだから、特に地上である必要は無いように思える。つまり普通の都市機能とは別の救急搬送システムが必要だと感じるのだ。
8年後の日本は若くはなく、若い者は強くはないはず……だからこそここはしっかりと考えてみたい。
そこで24時間対応を視野に入れた2025年の会場は来場者とは別の導線が必要だと提言したい。
普通に考えてもスタッフ移動・物資搬入、緊急搬送だって一般のお客様と同じ地上ルートを使うわけにはいかない。

その上巨大都市に匹敵する上下水道に、光ファイバーなどを通す共同溝が必要だとわかっている。
もちろん共同溝には莫大な電力供給を必要とする会場やモノレール、動く歩道や各種昇降機。さらに大量のパソコンやケータイなどの充電コンセント、EV対応駐車場の電源も考慮すべきなのだから高圧巨大ケーブルを何本も通さなければならない。
その各電力ポイントの近くには変電システム……いや、非常時のために自家発電システムだって必要だ。

いわば作業導線(ワークライン)とライフラインの必要性だ。
2025年の大阪万博はまさに「搬送対応型人工島」「一点集中電力消費型人工島」を兼ねそなえた都市が突如出現することを大ゲサと言われるほど考えて欲しいのだ。
さてここまで全ての必要性を前提とし、
来場者以外の全ての導線(もはや交通網と呼ぶべきかもしれない)と必要な施設を「地下」に設けるべきである。つまり地下施設都市構想だ。
それが、2025年の大阪万博にとってあるべき姿だと、私たち「万博好きやん(scan)研究所」は提唱したい。

この巨大地下建造物は同時に、想定されるべき地震の際に地盤安定の基礎とすることも付け加えておきたい。なんといっても足元は元々海だったのだ。瀬戸大橋の橋脚のように海水を取り除いて露わになった海底をさらに掘り進めて海底岩盤上に作られたわけではない普通の埋め立て地なのだから安心要素として欲しいのだ。(この地震に対しての話はまた別に書きたい)

万博会場予定地となっている夢州は埋め立て地なのだから、どう考えても巨大地震の際に“液状化現象”の恐れがある。阪神淡路大震災の時に神戸ポートアイランドが液状化現象を起こしたことを忘れてはならない。

当然のことながら地下ルートは沿岸の病院施設などと直結する姿が望ましく、また地下施設の構造も多層化してEV地下ルートもハイウェイ構想であれば尚好ましい。
地上でお客様が倒れた際、どこかの扉が開いて地下から救急隊員がかけつけ、地下で待機するEVに乗せて直接地下救護センターへ。そして重症の場合はそこから地下ルートを抜けて橋を渡り、湾岸にある病院へと搬送されるのだ。

また、搬送が地下なら会場入り口付近地下には物資集積センターも地下に設置すべきだろう。
橋を渡ってやって来たガソリン車はそこから無人搬入コンテナEVに積荷を移して地下ハイウェイを活用して会場地下の各種地下倉庫に輸送するのだ。

これは可能な限り地上のパビリオンにバックヤードの(冷蔵庫など)面積を取らないという発想。
つまりパビリオンの地下にバックヤードも集積させるということだ。

冷凍・冷蔵を倉庫的になるべくまとめて管理してパビリオンのオーダールームに応じて地下で自動搬送してもらえれば、面積・電力・人員も最小で済むのではないだろうか?
もちろん「行きは物資、帰りは廃棄物」といった効率的な運用で集積センターの規模を可能な限り小さく収めることも大切な視点だろう。

外からの搬入を無人化できれば物資をスキャンしやすくモニターしやすい。侵入者や異物混入などの早期発見が可能となり、テロ対策に効果を上げるはずだ。
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