フィギュア界のパイオニア 伊藤みどり
幼い頃から「天才少女スケーター」として注目され、トリプルアクセルを武器にオリンピックの金メダル候補に。オリンピックで銀メダルを獲得の後、引退したものの競技に復帰し、その年いきなりトリプルアクセルを決めてみせ、日本のトップとして活躍を続ける──。
これは、中国杯で見事な復帰戦勝利を飾った浅田真央選手の経歴ではない。女子で初めてトリプルアクセルを跳び、数々の記録を作ってきたフィギュアスケーター伊藤みどりさんが辿ってきた道だ。
日本人で初めて世界選手権で優勝
【女子選手として初めて成功したジャンプコンビネーション】
3回転トウループ-3回転トウループ(女子選手として初の3回転-3回転)
2回転ループ-3回転ループ
3回転ルッツ-3回転トウループ
【女子選手として初めて成功した演技構成要素】
3回転アクセルを除く5種類の3回転ジャンプ
3回転アクセル
3回転アクセルを含む6種類の3回転ジャンプ
伊藤の特筆すべき点は、スピードやパワーを用いた全く新しいフィギュアスケートを提示した事で、1988年のカルガリー五輪での演技は、女子フィギュアスケート史の転換点といえる。
伊藤みどりのコアなファン浅田真央とマツコ・デラックス
「私は勝利者にもなりたかったけれど、それ以上に先駆者(パイオニア)になりたかった」とみどりは言ったわ。
「試合ごとに優勝者は変わるけれど、記録の保持者は変わらない」って。
マツコは、カルガリーオリンピックでの伊藤の演技をCBS解説員が「アスレティシズムの勝利だ」と高く評価したことを説明したうえで「みどりさんがゴリゴリのスポーツにしたのよね。フィギュアをね」と称賛した。
あのジャンプは破天荒だった!!当時男子フィギュアの世界でもトリプルアクセルを飛べる選手はごくわずかだった。
マツコが「今から世界にケンカ売ろう」と感じたカルガリー
Midori Ito 1988 Olys SP - YouTube
マツコさんが最も好きな伊藤みどりさんの演技は
「今から世界にケンカ売ろう」と感じたカルガリーオリンピックの演技だそうです。
マツコのフィギュア愛、みどり愛がすごい。 マツコみたいにちゃんと知ってる人がテレビでフィギュアのことを話すとありがたい。
世界初の女子トリプルアクセル 伊藤みどり ジャンプ高っ! 1988年NHK杯 Triple Axel by Midori Ito. 1998 NHK Trophy. Very high jump!!! - YouTube
伊藤のほかに国際大会で3回転アクセルを成功させた女子選手は、トーニャ・ハーディング(1991年世界選手権)、中野友加里、リュドミラ・ネリディナ(2002年スケートアメリカ)、浅田真央(2004年ジュニアグランプリファイナル)、エリザベータ・トゥクタミシェワ(2015年世界選手権)の5選手だけ
NHK杯フィギュアスケート選手権1984 伊藤みどり Midori Ito.wmv - YouTube
みどりさんのジャンプは男子部門にエントリーされてもいいくらい高さ、キレ、着氷等素晴らしいものでした。当時、3Aを跳ぶ女子はいなかったので、男子(特に、今、羽生選手のコーチをしているオーサー氏ら)をお手本にしていたそうです。
1992年アルベールビルオリンピックフィギュアスケート女子シングル銀メダリスト。
1989年世界選手権優勝。
1985年~1992年まで全日本選手権8連覇。
女子選手として世界初の3回転アクセルや3回転-3回転連続ジャンプに成功。