【格安旅行のマストアイテム】青春18きっぷの歴史
2017年4月14日 更新

【格安旅行のマストアイテム】青春18きっぷの歴史

1982年春に登場した、JR(当時は国鉄)の「青春18きっぷ」。「18歳以下しか乗れないのか」と思っている方も多いと思いますが、切符の名前くらいは皆さん聞いたことがあるのでは。または「昔はヘビーユーザーだったよ」という方もいらっしゃると思います。旅行好きには非常に魅力的なこの切符の歴史を探ってみました。

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青春18きっぷとは

「青春18きっぷ」とは、日本全国のJRの「各駅停車」「快速電車」の自由席に限り、1日乗り放題の券が5日分1セットになっている切符です。
通年発売されているわけではなく、主に学生の春休み、夏休み、冬休みの期間に限定されて発売されています。

価格は、5日分1枚で、2017年春現在では、11,850円です。
1回あたりで割ると、2,370円です。

ただし、あくまでも切符は1枚なので、1枚のきっぷである人は北海道へ、ある人は大阪へ同時に出かけるということはできません。
1枚の切符を2回分使って、2人で一緒に行動する、というのは可能です。

青春18きっぷの名前の由来

「青春18きっぷ」の名称の由来については、当時国鉄旅客局長だった須田寛により、青少年・学生をイメージした「青春」と、その象徴的な年齢で「末広がりの8」にも通じる「18」を組み合わせたと、後年に須田が説明している。国鉄分割民営化後、JR各社を代表して東日本旅客鉄道(JR東日本)が1994年(平成6年)に商標登録(商標登録番号第3007644号)を行った。
これの他に、半分都市伝説なのですが、切符のコンセプトが、中高生の家出のツールに使われるというイメージをもたらす、という意見があり、18歳限定ではまったくないものの、18歳以上の使用を推定していますよ、というメッセージ性をもたせるために、18という数字を入れたという説もあります。

青春18きっぷの歴史

日本国有鉄道(国鉄)旅客局が、運賃増収策の一環として企画し、1982年(昭和57年)3月1日に「青春18のびのびきっぷ」として発売を開始。1983年(昭和58年)春季発売分から現名称に改称した。
主に学生などの春季・夏季・冬季休暇期間を利用期間として発売され、原則として新幹線・特急・急行を除く旅客鉄道会社全線の普通列車・快速列車など、運賃のみで乗車できる列車に乗車することができる。
2014年(平成26年)夏季以降の販売価格は、5回(人)分で11,850円(消費税率8%にともなう改定)。第1回発売時は8,000円で、のち10,000円に変更。1986年(昭和61年)冬季に11,000円に値上げされた後、1989年(平成元年)4月1日に、消費税の導入と税率引き上げによる値上げが行われて、現行価格となっている。

このような切符です。

青春18きっぷ

青春18きっぷ

このように、せせこましい箇所に5回分スタンプを押す箇所が設けられています。1日で最初に入場する時に、JRの改札窓口駅員に当日の日付の入ったスタンプを押してもらいます。
昔はわざわざJRの有人切符販売所(みどりの窓口)で並んで買わなければなりませんでしたが、今では特殊な自動販売機のあるところでは、機械で買うことができます。
ちなみに、自動改札には通せません。必ず有人改札を通る必要があります。(最初だけでなく、乗ったり降りたりして、改札の外に出る際にも、自動改札は使えません。)
2人で同時に利用する際には、同じ日付のスタンプが2回分押印されます。
最初の青春18きっぷ(当時は青春18のびのびきっぷ)

最初の青春18きっぷ(当時は青春18のびのびきっぷ)

発売された当初は、1枚1回利用できるきっぷが5枚セットで売られていました。
つまりその当時は、5枚購入し、同じ日に1人は北海道へ、1人は大阪へ行くことができたわけです。

なぜ5枚バラ発行から1枚だけの発行になったのか

1996年春季より、現行のように、5回(人)分を1枚の券片にまとめた様式となった。これは、金券ショップなどで1枚ずつバラ売りされるのを防ぐためとも言われているが、複数人数で同時に使用する場合、前述したように、集合・解散が煩雑になり、全員が同じ行程で移動しなければならなくなったため、使い勝手が悪くなった。
前述のとおり、発売期間内であれば、各駅停車をどこまでも2千数百円で乗れるので、5枚購入して5枚も使わない、という人が、余った切符を金券ショップで売りさばくという問題がおきました。
当然5枚買ってもらうというのが前提なので、これを1枚で利用されては、本来JRの収入となるはずの普通運賃が減ってしまい、切符の存続をさせるための苦肉の策として、5回分を1セットにしたようですね。

この切符の利用を想定された列車も運行されている。

昔(国鉄時代)は、長距離の各駅停車が数多く走っていましたが、JRになり民営化され、収益をより追求するようになりました。
儲け主義と批判されるかもしれませんが、国鉄時代の莫大な借金を引き継ぎ、それを返していくためには、収益を上げることは必要不可欠でした。そのため、効率化を図るために、「長い編成で長距離を走る」から、「短い編成で短い距離を走る」という方針に変更されました。

例えば、東京から大阪まで青春18きっぷを利用して移動する際によく使われたのが、東京から、岐阜県の大垣駅までを結ぶ電車がかつて運行されていましたが、このような長距離列車は収益を出せなくなっていました。

そこで、これらの長距離各駅停車を廃止しましたが、すでに、青春18きっぷは世間に浸透しており、すべて廃止してしまうと、利用者からの反発を食らうことになりかねません。
そこで、青春18きっぷシーズンだけ、臨時の夜行快速が運行されるようになりました。
青春18きっぷ期間だけ運行される「ムーンライトながら」...

青春18きっぷ期間だけ運行される「ムーンライトながら」(イメージです。)

かつては特急列車として走っていた車両が、普通料金(青春18きっぷも可)と指定席料金だけで乗れるとあって、発売と当時に売り切れるなど、プラチナチケットの列車です。

※出典元:裏辺研究所さま
東京から大阪まで、昼間の各駅停車で空想旅行してみました。
飲食費を除けば、1人あたりの費用は2,370円ぽっきりです。

※以下の電車の時刻表は、ネットで調べて書いたものです(2017年4月現在)。
実際の時刻表と違っている場合もあると思います。
実際に旅行される場合は、必ず時刻表で再確認をお願いいたします。
東京を出発 東海道本線(実際の時刻表とは無関係です。)

東京を出発 東海道本線(実際の時刻表とは無関係です。)

東京駅から熱海駅を主に走っているE233系です。

東京駅を9:52に出発すると、熱海駅に11:41に着きます。

※出典元:裏辺研究所さま
JR東海でよくみられる313系

JR東海でよくみられる313系

熱海駅を12:08発の沼津行きで、三島駅でさらに乗り換えが必要です。
この区間は特に短い区間の列車が多く、乗り換えの連続となる場合があります。
島田駅、浜松駅でさらに乗り換え、豊橋駅に15:37に着きます。
豊橋から大垣までは、快適な新快速に乗ることができます。

※出典元:裏辺研究所さま
こんなカッコいい列車に乗れるかも

こんなカッコいい列車に乗れるかも

大垣から米原では、こんなカッコいい列車に乗れるチャンスがあります。
(全部の列車ではありません。ごく一部だと思い※出典元:裏辺研究所さまます。)
大垣駅を17:37に出発し、米原駅に18:11に着きます。

※出典元:裏辺研究所さま
JR西日本 225系新快速

JR西日本 225系新快速

米原からJR西日本に入ります。
米原駅を18:17に出発し、大阪駅には19:42に到着します。

※出典元:裏辺研究所さま
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