優秀ついでに言及するならば、足首サイドの四角いインテークも、しっかり別パーツだったりするところもポイントが高い。
まとめとして「合体巨神」に関して言えることは、ソル・バニアの変形に惜しさは残るものの、値段と当時の技術レベルからくるコストや、対象となる児童の組み立てやすさなどを考慮すれば仕方ないのも理解は出来る。それを踏まえてもなお、なかなか侮れないクオリティには仕上がっているというべきだろう。
では、「機動合体」の、武装用パーツを換装したキットの構造論を展開していこうと思うのだが、これは文章でいろいろ書くよりは、「機動合体 イデオン」箱のサイドに描かれた、イラストによるこのキット独特の、イデオンの数々の武装の説明をまず見てもらった方が早いと思われる。
まずは、誰もが失笑するしかないツッコミどころが、いきなりの「イデオンパンチ」つまり、ロケットパンチの登場だろう。
これはまぁ、70年代の合金玩具全盛時代から、80年代終盤までのロボット玩具界隈を体感していないと理解できない怪現象(笑)なのであるが、少なくともこの商品が発売された80年代初頭までは、ロボット玩具といえば猫も杓子もロケットパンチ装備がディフォルトであり、それは原作アニメのロボットの設定に関係なく、合金玩具やプラモデルには、ほぼ必須といっていいレベルでついてきたオプション装備なのである。
これはまぁ、70年代の合金玩具全盛時代から、80年代終盤までのロボット玩具界隈を体感していないと理解できない怪現象(笑)なのであるが、少なくともこの商品が発売された80年代初頭までは、ロボット玩具といえば猫も杓子もロケットパンチ装備がディフォルトであり、それは原作アニメのロボットの設定に関係なく、合金玩具やプラモデルには、ほぼ必須といっていいレベルでついてきたオプション装備なのである。
もちろんその始祖は『マジンガーZ』(1972年)のロケットパンチと、それを玩具でスプリング発射で再現した、超合金マジンガーZの大ブレイクの恩恵ゆえなのだが、「機動合体」箱脇で書かれた説明を読んだ上での「105mの身長を誇るイデオンの拳であれば、飛んでくるイデオンパンチは拳の直径は18m前後はあるはずで、それで『5mの鉄板も打ちぬける』って、武器としては貧弱過ぎないか?」というツッコミは、ここ絶対に必要だろう。
また、あたかも武装ギミックのように書かれてる「レグ・アブソーバー」だが、これは「合体巨神」での、脚部のソル・コンバーへの変形ギミックが、共通パーツゆえに残っているだけを武装と言い切っているだけ。
そもそもこれを、解説書のとおりに理解納得して、百歩譲っても「防御能力」であって、これはどう好意的に解釈しても、武装でも「機動」でもない(というか、この商品のネーミングの「機動」って単語って、どう考えてもガンダムからぶんどってきてるけど、いいんだろうか……)。
むしろ、この「機動合体」で重要なのは、肩両脇パーツが開いて現れる「グレネードミサイル」と、唯一のオプション武装「波動ビーム砲」の存在だろう。
イデオンパンチ、グレネードミサイル、波動ビーム砲、どれも「機動合体」ではスプリングで発射ギミックが付いているが、実はイデオンパンチとレグ・アブソーバー以外は、意外とデタラメなギミックではない。
これら「アニメスケール以前」のイデプラは、アニメ放送前に揃えられたメカニック資料を基に模型化されているわけだから、デザインの細部やギミックが、実際にアニメ本編と違った場合でも、それはアニメ実制作でオミットされただけで、初期設定には残っていたパターンも少なくないのだ。
個人的には、イデオンが、肩のブロックから水色のグレネードミサイルを展開していて、腹にイデオン・ガンをぶっ刺してる仕様。これって実は、アニメクランクイン前のイデオンの、正式武装の再現なんじゃないかと(イデオン・ガンがアーリーデザイン版なのも踏まえて)。
富野監督なら「肩脇ブロックからミサイル砲がデゲデーンと現れる」→「全身無限ミサイル装備」「イデオン・ガンは腹にぶっ刺して発射します」→「イデオン・ガンのエネルギーチューブコネクトが腹部にある」の変更ぐらいやりそうだし。
個人的には、イデオンが、肩のブロックから水色のグレネードミサイルを展開していて、腹にイデオン・ガンをぶっ刺してる仕様。これって実は、アニメクランクイン前のイデオンの、正式武装の再現なんじゃないかと(イデオン・ガンがアーリーデザイン版なのも踏まえて)。
富野監督なら「肩脇ブロックからミサイル砲がデゲデーンと現れる」→「全身無限ミサイル装備」「イデオン・ガンは腹にぶっ刺して発射します」→「イデオン・ガンのエネルギーチューブコネクトが腹部にある」の変更ぐらいやりそうだし。