【プロ野球】選手と監督を兼任!?激務をこなした名将たちの戦績
2022年12月25日 更新

【プロ野球】選手と監督を兼任!?激務をこなした名将たちの戦績

プレーヤーとマネージャーを兼務する "プレイングマネージャー" という職。特にプロ野球は、選手と監督の両方をこなすことになり、他に類のない激務と言えるでしょう。話題性もあり、"代打オレ" という楽しい流行語が登場したこともありました。今回は、7名の選手兼監督に注目し、名将たちの戦績を振り返ります。

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古田敦也(東京ヤクルト)

在籍チーム 就任年 順位
東京ヤクルトスワローズ 2006年 3位
東京ヤクルトスワローズ 2007年 6位
2005年、若松勉監督退任の際、後任として白羽の矢が立ったのが古田敦也です。2006年から2年間の契約で、監督も兼務することになりました。恩師である野村克也(元南海監督)以来、約30年ぶりの選手兼任監督の誕生です。

就任初年は攻撃的な布陣を敷き、リーグ最多のホームラン数得点数を記録。見事、Aクラスに復帰します。しかし、翌年はまさかの最下位に転落。選手としての成績も振るわず、監督退任だけでなく、現役引退も決意しました。シーズン終盤には、選手として多くの試合に登場し、敵チームからも歓声を受けます。自ら代打で出る際に球審に告げたとされる "代打オレ" は、当時の流行語になりました。

古田は、通常の監督業以外にも、球団改革構想「F-Project」を立ち上げ、ファンサービスの向上や地域密着を図っています。球団名に「東京」を冠し、「東京ヤクルトスワローズ」としたのはその一環です。こうした功績から、背番号27は、球団初の「名誉番号」に指定されています。
古田敦也

古田敦也

谷繁元信(中日)

在籍チーム 就任年 順位
中日ドラゴンズ 2014年 4位
中日ドラゴンズ 2015年 5位
2013年に12年ぶりのBクラスとなり、退任した高木守道監督の後任として、選手兼任監督に就任したのが谷繁元信です。GMに就任したばかりの、落合博満元監督の推薦によるものです。

2014年は監督としてよりも、自身の新記録オンパレードのシーズンでした。しかも、いずれも同じく選手兼任監督だった野村克也の記録に関連するものです。新人から26年連続ホームランは野村の記録を更新、選手兼任監督のホームランは1977年の野村以来37年ぶり、捕手としての2922試合の公式戦出場も野村の記録を34年ぶりに更新しました。しかし、チームはBクラスのまま、4位に終わります。

翌2015年は、選手兼任監督ではなく、監督兼選手の肩書きに変わります。この年も個人記録の更新ラッシュで、27年連続ホームラン記録はリッキー・ヘンダーソンを上回り、ギネス世界記録に認定。通算3021試合出場は、野村の記録を更新し、史上1位となりました。しかし、監督業は結果が出ず、チームは5位に終わります。

翌2016年から、現役を引退し監督専任になりますが、ついに最下位にまで転落。シーズン途中で退任しました。
谷繁元信

谷繁元信

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  • NPB ⚾ 🧤 2022/12/28 20:05

    東京ヤクルトの監督はくしくも南海(福岡ソフトバンク)捕手兼監督経験監督ともうひとりが2人も活躍

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