典型的な「90年代のヴィジュアル系バンド」であるが、91年の頃は「ヴィジュアル系」という言葉はまだあまり定着してなかった。っていうか無かったかも。しかし彼らのルックス、音楽性、全てが「ヴィジュアル系」
メインコンポーザーでもある紫の創る歌謡曲じみたメロディーのせいか、線の細いバンドに思われがちではあるが、各楽器隊の演奏は安定していて且つ自己主張も激しく、ロックバンドとしてもかなりアグレッシブな存在だった。アルバムではPOPな曲、HARDな曲、マニアックな曲、煽り倒す曲がバランス良く共存している。
V系らしい美しい世界観を表現した歌詞を多く描き、自身の甘い歌声でそれを活かしている。 バラード系を歌うと女型という事もありとにかく甘く優しい。積極的に作曲を行ないメロディアスな楽曲を作る事を得意とした。 必要に応じてボーカルエフェクトを積極的に用い通常時との対比を行なったいる(毒、Flora等)。ライブでは安定感のある歌声を披露していた。
ギターソロにおいては高揚感のあるチョーキングやフレージングを得意とし(プリズム・、エンジェル等)楽曲を多いに盛り上げている。 エフェクティブなサウンドも好んでいるようで様々なエフェクターを飛び道具的に使用する(毒、赤い破片等)。 音色はボトムのしっかりとしたオーバードライブサウンドを用いる事が多い。
シンセギターも使用するリズムギター。君のいない世界ではそのギターシンセサウンドの面白みを大いに楽しむ事ができる。 リズムギターとしての零さんはディストーション系のハイが強い音色を好んでいる。これはリズムギターにしては非常に特徴的であり、 この零さんの音色がBAISER独特の世界観に大きな影響を与えている。
BAUSERの演奏陣の中ではもっともアグレシブであり、存在感も大きい。手数が大きく、 躍動感のあるフレーズでBAISERの楽曲を盛り上げている。繊細なサウンドにおいてもベースをおとなしくさせるような手法はあまりとらず、 流れるようなベースラインで数多くの場面でバンドサウンドを引っ張っているといえる。
V系だけでなく多くのロック音楽は、ダウンビートというスネア(小太鼓)を2・4泊目にもってくるアプローチを好むものなのだが桂さんはそれをあまり用いない。 サビメロでは4ビートでスネアを使用する事も多く、個性的なドラミングである。印象としてはスピード感があり、よりポップな聴こえ方をする。
旧メンバーは、秀楼-HIDEROW-(ギター)、茜-AKANE-(ギター)、灰二-HAIJI-(ベース)、俊美-TOSHIMI-(ドラム)、アキヒロ-AKIHIRO-(ドラム)。
メンバーチェンジ以前は、初期LUNA SEA、初期黒夢に影響されたダーク&ハード系の王道なサウンドをしていた。
91年に東京都内のライヴ・ハウスで活動を開始し、94年にインディ・デビュー。初期からシンセ・ギターとギターを擁する5人編成で分厚くハードなサウンドを志向しており、激しくも妖艶なライヴでアンダーグラウンドでの評価を高めた。
ヴィジュアル系ロックバンド。