終に届いた栄冠
本命馬不在の中、スローペースでレースは進み、4コーナー大外を回って捲った村本騎手とスズカコバンが、アタマ差サクラガイセンを抑えて勝利しました。
初めてのGⅠタイトルの戴冠の瞬間です。
1985 宝塚記念
脚部不安もあってその年の秋を休養し、6歳になって迎えた久々のオープン特別も、GⅠもGⅡもGⅢも、ずっと3着とか4着とかという日々が続きます。
しかし自己ベストの時計を記録するも、勝ち馬サクラユタカオーから1.1秒差の7着に終わります。
通算34戦7勝、重賞に挑む事26戦、重賞勝利は宝塚記念を含む4勝、入着はなんと20回と、堅実で見事な脇役を果たした競走馬だったと言えるでしょう。
種牡馬としてのスズカコバンが繋ぐ物語
代表産駒は武蔵野ステークスやブリーダーズGCなど、中央地方の重賞を4勝したデュークグランプリや、北海道競馬で大活躍したササノコバンなど。
その初仔がクラキンコ。2010年、牝馬としては史上初の北海道クラシック三冠馬となりました。驚くべきことですね。
幼駒の時に命を落としそうになったスズカコバンが、王者不在のたった一度のチャンスをモノにしてGⅠ馬となり、息子のクラキングオーも落としかけた命をなんとか繋いで、たった3頭残した子供達が三冠馬になり、重賞勝馬になり、種牡馬になるという、競馬のロマンをぎっしり詰め込んだ、本当に実現した物語です。
種雄馬情報
— ジャパンスタッドブックインターナショナル (@JAIRS_JP) March 9, 2016
全姉クラキンコは牝馬初の北海道三冠馬
クラグオー
父:クラキングオー 母:クラシャトル 母の父:ワカオライデン
の繁殖登録の申請がありましたhttps://t.co/Pt6mh57huI pic.twitter.com/rcRg3gevqf